定期刊行物
Yano E plus
エレクトロニクスを中心に、産業の川上から川下まで、すなわち素材・部材から部品・モジュール、機械・製造装置、アプリケーションに至るまで、成長製品、注目製品の最新市場動向、ならびに注目企業や参入企業の事業動向を多角的かつタイムリーにレポート。
発刊要領
- 資料体裁:B5判約100~130ページ
- 商品形態:冊子
- 発刊頻度:月1回発刊(年12回)
- 販売価格(1ヵ年):106,857円(税込) 本体価格 97,142円
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最新号
Yano E plus 2016年12月号(No.105)
トピックス
《次世代市場トレンド》
次世代暗号技術動向
なぜ、いま、暗号技術が注目されるのか?
暗号技術は、IT社会を支えるセキュリティー技術の中核をなすものであり、プライバシー保護、個人認証、電子商取引、電子政府などに関わるあらゆる情報セキュリティーの基盤技術として極めて重要である。
すでに、現代社会を支える暗号技術として、RSA暗号や楕円曲線暗号などが使われている。しかし、これらの暗号は、将来、膨大な計算を短時間にこなしてしまう量子コンピューターのようなものが出現すると、難なく解読されてしまうことが、原理的に証明されている。
現代の暗号システムの基本は、デジタルデータを、暗号化アルゴリズムを用いて、別のデータに変換し、次いで、対応した復元化アルゴリズムで元データの復元を行なうというものである。この時、暗号化・複元化を行なうために必要となるのが鍵である。鍵がなければ変換されたデータは意味不明だが、鍵さえあれば誰でも容易に解読可能となる。つまり、この暗号鍵のセキュリティーこそが重要となる。
近代の代表的暗号システムであるDES(Data Encryption Standard)、FEAL(the Fast Data Encipherment Algorithm )、E2(Efficient Encryption algorithm)、Cameliaなどは、共通鍵暗号方式を採用しており、RSA(Rivest、Shamir、Adleman)は公開鍵暗号方式を採用している。
従来の暗号は、高度な数学的仕掛けを施した数理暗号である。たとえば、現在、最も安全性の高い暗号の一つとして広く普及しているRSA暗号は、素因数分解の難解さに依拠しているが、暗号解読のアルゴリズムは、すでに開発済である。つまり、その安全性は鉄壁ではない。ただ、実際に素因数分解の解を得ようとすると、天文学的時間を要することから、現実的な脅威になっていないだけである。遠くない将来に想定される量子コンピューターの出現は、この前提を崩すことになる。
そのため現在、たとえ量子コンピューターを駆使しても、容易に解読できないような次世代型の暗号方式を開発し、社会で運用していくための研究が急ピッチで進められている。このような暗号は、一般に耐量子計算機暗号と呼ばれている。量子コンピューターの開発は時間の問題なので、耐量子計算機暗号の開発を急がないと、現在のネットワーク社会を支える暗号システムが陳腐化してしまう恐れがある。
耐量子計算機暗号の候補となる暗号には、解読が難しいだけではなく、RSA暗号や楕円曲線暗号など従来の暗号にはない特徴、たとえばクラウド・コンピューティングなどにも対応できる使い勝手の良さも併せて求め
られている。
いずれにしても、現代社会は、来るべき量子コンピューター時代に対応すべく、次世代暗号技術を生み出す使命が課せられている。それは、計算能力に依存するものではなく、原理的に安全性を保証するような、まったく新しい暗号である。
次世代暗号技術の規格は、まだ決まっていないため、デファクトスタンダードを目指して、世界各国の企業・研究機関がしのぎを削っている。
内容目次
《RFID関連シリーズ》
●RFIDタグの利用動向(2)製造業・医療関連市場編 (3~25ページ)
~「インダストリー4.0」の影響で国内でも引き合いが増加
新型の高機能タグも登場し、今後は「第2のRFID」の導入が進む~
1.はじめに
1-1.製造業におけるRFIDの利用形態
(1)工程管理と物品管理
【表1.製造業におけるRFIDの利用形態】
【図1.生産現場の工程管理用ICタグの事例】
(2)「インダストリー4.0」と「インダストリアル・インターネット」
【表2.製造業向けICタグ関連の注目プロジェクト】
(3)金属対応タグとセンサータグ
【図2.フェニックスソリューションの新しい金属対応タグ】
1-2.製造業向けICタグの市場動向
【図・表1.製造業向けICタグの市場規模推移・予測(数量・金額:2015-2020年度予測)】
【図・表2.製造業向けICタグ市場規模の用途大別(数量:2015年度)】
【図・表3.製造業向けICタグ市場規模の用途大別(金額:2015年度)】
【図・表4.製造業向けICタグのUHF帯比率(数量:2015年度)】
【図・表5.製造業向けICタグのUHF帯比率(金額:2015年度)】
2.医療分野向けICタグの市場動向
2-1.医療分野におけるRFIDの利用形態
【表3.医療分野におけるRFIDの利用形態】
2-2.医療分野向けICタグの用途別動向
(1)総市場規模推移・予測
【図・表6.医療分野向けICタグの総市場規模推移・予測(数量・金額:2015-2020年度予測)】
【図・表7.医療分野向けICタグの用途別市場規模(金額:2015年度)】
【図・表8.医療分野向けICタグのUHF帯比率(金額:2015年度)】
(2)手術器材管理用市場の動向
(3)その他の医療関連RFID市場の動向
3.注目企業の最新動向
3-1.エム・アールエフ株式会社
【図3.UHF帯RW用モジュール「RED4」】
3-2.株式会社ビー・アンド・プラス
【図4.「Zシリーズ」と「Sシリーズ」の機器構成】
3-3.株式会社日本インフォメーションシステム(JIS)
【図5.手術用ガーゼ管理システムの専用機器】
3-4.菱電商事株式会社
【図6.CONFIDEX社の特殊タグ(製品事例)】
《注目市場フォーカス》
●産業用高機能断熱材市場 (26~38ページ)
~重厚産業市場を基盤として、輸送機器市場へも展開~
1.産業用高機能断熱材とは
2.市場概況と業界構造
【図・表1.高機能断熱材国内市場規模推移(金額:2011年-2015年)】
【図・表2.高機能断熱材需要分野別国内市場規模(2015年)】
3.主要企業団体動向
3-1.一般財団法人ファインセラミックセンター
【図1.透明セラミックス(エアロゲル)合成技術概念図】
【図2.マルチセラミックス膜新断熱材料イメージ】
【図3.ゼロエミッションハウス概念図】
3-2.黒崎播磨株式会社
【図4.Porextherm WDSと各種断熱材の熱伝導率】
3-3.ユタカ産業株式会社
3-4.イソライト工業株式会社
3-5.ニチアス株式会社
4.今後の市場動向
【図・表3.高機能断熱材国内市場規模予測(金額:2016年-2020年予測)】
【図・表4.高機能断熱材需要分野別国内市場規模予測(金額:2020年予測)】
《次世代市場トレンド》
●IoTと産業用ネットワークの動向(2) (39~51ページ)
~産業用Ethernet、フィールドバスのシェアが拮抗、IoTがネットワークを進化させる~
1.主要なフィールドバス
1-1.産業用Ethernetとフィールドバス
【図1.産業用ネットワーク階層模式図】
1-2.フィールドバスを利用するメリット
1-3.主要なフィールドバス
2.フィールドバス
2-1.PROFIBUS
(1)PROFIBUSとは
(2)PROFIBUSの特徴
2-2.Modbus
(1)Modbusとは
(2)Modbusの特徴
2-3.CC-Link・CC-Link IE
(1)CC-Link・CC-Link IEとは
(2)CC-Link・CC-Link IEの特徴
2-4.FL-net
(1)FL-netとは
(2)FL-netの特徴
2-5.CAN・CANopen
(1)CANopenとは
(2)CANopenの特徴
2-6.AS-interface
(1)AS-interfaceとは
(2)AS-interfaceの特徴
2-7.IO-LINKなど
(1)IO-LINKとは
(2)IO-LINKの特徴
2-8.MECHATROLINK
(1)MECHATROLINKとは
(2)MECHATROLINKの特徴
【表1.産業用Ethernet一覧】
【表2.フィールドバス一覧(その1)】
【表2.フィールドバス一覧(その2)】
3.どの産業用ネットワークが選択されてきたか
3-1.IoTと産業用ネットワーク
3-2.産業用ネットワークの普及状況
(1)産業用Ethernet:PROFINETとEtherCAT、EtherNet/IP
(2)フィールドバス:PROFIBUS、ModbusそしてCC-Link
4.これからどの産業用ネットワークが選択されるか
●次世代暗号技術動向 (52~77ページ)
~注目されている量子暗号は世界中で開発競争が展開中
遅れをとっている日本の巻き返しを期待~
1.なぜ、いま、暗号技術が注目されるのか?
2.次世代暗号の核となる量子暗号技術
3.量子暗号技術の典型的なプロトコル
3-1.BB84
3-2.E91
3-3.B92
3-4.BBM92
3-5.差動位相シフト(DPS:Differential Phase Shift)
3-6.Y-00
4.次世代暗号技術の海外動向
4-1.米国
4-2.欧州
4-3.中国
5.次世代暗号技術の市場規模
【図・表1.次世代暗号技術の国内およびWW市場規模予測(金額:2020-2030年予測)】
【図・表2.次世代暗号技術のアプリケーション別国内市場規模予測
(金額:2020-2030年予測)】
6.次世代暗号技術にかかわる企業・団体の取組動向
6-1.沖電気工業株式会社
【図1.PPLN導波路を用いた量子もつれ光源発生の模式図】
6-2.国立大学法人九州大学
6-3.学校法人慶應義塾大学
【図2.CNTから単一光子が発生する状態を示す模式図】
【図3.架橋CNTのSEM写真】
6-4.国立研究開発法人産業技術総合研究所
6-5.国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
6-6.学校法人玉川学園
6-7.国立大学法人電気通信大学
【図4.ナノ光ファイバー共振器の概念図】
【図5.石原産業と電通大の共同開発によるナノ光ファイバー作成装置】
【図6.ナノファイバーブラッググレーティングのSEM写真】
6-8.国立大学法人東京工業大学
6-9.株式会社東芝
【図7.量子暗号通信システムの構成】
6-10.日本電気(NEC)株式会社
6-11.日本電信電話(NTT)株式会社
6-12.株式会社富士通研究所
6-13.国立大学法人北海道大学
6-14.三菱電機株式会社
7.暗号技術の進歩は人間とコンピューターの間に新たな溝をつくる!?
●太陽光パネルアフターマーケットの市場動向 (78~98ページ)
~将来の太陽光パネルの大量廃棄を見据えて
リユース市場やリサイクル技術の育成が次第に本格化~
1.使用済み太陽光パネルを巡る動向
1-1.太陽光パネルの排出及び取り扱いにおける状況
1-2.官公庁の取り組み
2.リユース・リサイクルに関する動向
2-1.リユース・リサイクル前の流れ
【図1.使用済み太陽光パネルの取り扱いフロー】
2-2.リユースプロセスの概要
2-3.リユース品市場規模
【図・表1.太陽光パネルリユース品の国内外市場規模推移と予測
(数量:2015-2040年予測)】
2-4.リサイクル技術動向
3.太陽光パネルリユースにかかわる企業・団体の取組動向
3-1.ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社
3-2.合同会社アールツーソリューション
【図2.アールツーソリューションのリユース・リサイクルのフロー】
【図3.リユース検査機器及びリサイクルライン生産物】
3-3.株式会社エヌ・ピー・シー
【図4.ホットナイフ分離法によるガラスとセルの分離】
【図5.エヌ・ピー・シーのリユース・リサイクルのフロー】
【図6.EL検査手順及び検査画像】
3-4.東芝環境ソリューション株式会社
【図7.東芝環境ソリューションのリユース・リサイクルのフロー】
【図8.ソーラーシミュレーター】
【図9.破砕ライン及び破砕片】
【図10.分離装置及び分離後のガラスと電池粉】
3-5.萬世リサイクルシステムズ株式会社
4.太陽光パネルアフターマーケットの見通し
《あとがき》
読者アンケート 「興味を持ったレポート」トップ3予想 (99ページ)