定期刊行物
Yano E plus
エレクトロニクスを中心に、産業の川上から川下まで、すなわち素材・部材から部品・モジュール、機械・製造装置、アプリケーションに至るまで、成長製品、注目製品の最新市場動向、ならびに注目企業や参入企業の事業動向を多角的かつタイムリーにレポート。
発刊要領
- 資料体裁:B5判約100~130ページ
- 商品形態:冊子
- 発刊頻度:月1回発刊(年12回)
- 販売価格(1ヵ年):106,857円(税込) 本体価格 97,142円
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最新号
Yano E plus 2019年6月号(No.135)
トピックス
マテリアルズ・インテグレーション動向
なぜいまM・Integ なのか?
材料開発の難しさ
M・Integ の特徴は、種々のデータを時間のスケールと空間のスケールを考慮して、一気通貫的につなぐところにある。
材料開発の難しさは、まず「どんな構造で、どんな組織の材料をつくるか」という構造と組織の問題が前提としてある。また、「どんな作り方をするのか、あるいはどんな熱的・電気的・力学的特性などを持つようになるのか」という特性の問題がある。そして、最終的には、実環境で使われる際のパフォーマンスが重要となる。
なかでも、機能材料や構造材料において、疲労、クリープ、応力腐食などの時間に依存する破壊現象はやっかいな問題である。同時に、コスト、環境などのライフサイクルアセスメントやリサイクルの問題などを考慮する必要もある。
さらには、希少資源であるレアアースを、どのようにサプライチェーンするか、あるいは他の材料に置き換えることができるのかという元素戦略も、欠かせない視点となる。
このように、複層的な問題が幾重にも折り重なって係わっているところに材料開発の難しさがあるといえる。
内容目次
《次世代電池シリーズ》
●次世代電池シリーズ(7)多価イオン電池の現状と展望 (3~30ページ)
~ラミネート型Mg二次電池が登場し、高容量品も2023年頃に実現する見通し。
その他の多価イオン電池も実用化が早まる可能性が強い~
1.はじめに
1-1.多価金属は容量密度が非常に大きい
【表1.主な金属元素のイオンの価数】
【表2.各種の金属の蓄電池負極としての特性】
1-2.挿入・離脱反応と溶解析出反応
【図1.インターカレーション反応のイメージ図】
1-3.高性能電解液で負極反応が大幅に改善
【図2.Mg金属系負極の溶解析出反応を示すグラフと析出したMgの電顕像】
【表3.多価イオン電池の利点と改善課題】
2.主要電池の開発動向と市場化見通し
2-1.マグネシウム二次電池の現状
(1)電解液の開発動向
(2)正極材の開発動向
【表4.ALCA-SPRINGのMg二次電池プロジェクトによる新開発正極材の概要】
2-2.その他の多価イオン電池の開発動向
(1)カルシウム二次電池
【図3.Ca二次電池の挿入離脱反応型正極材に適した結晶構造】
(2)アルミニウム二次電池
【図4.新しいAl二次電池用有機電解液による電極反応と析出したAlの電顕像】
2-3.多価イオン電池の市場化見通し
【図5.SAITECのMg蓄電池プロトタイプ(ラミネート形とコイン形)】
【図・表1.多価イオン電池の初期市場の見通し(金額:2018-2030年予測)】
3.注目企業・研究機関の取り組み
3-1.マグネシウム二次電池関連
(1)富士フイルム和光純薬株式会社
【図6.「Maglution®」によるMg二次電池の研究領域の拡がり(右図)】
【図7.「Maglution® B02」による溶解・析出(左)試作電池(Mo6S8正極)の充放電曲線(右)】
(2)埼玉県立産業技術総合センター(SAITEC)
【図8.SA被膜と充放電電位(左:SA被膜未形成、右:SA被膜形成)】
【表5.SAITECのMgB開発体制と商用化のロードマップ】
(3)学校法人 東京理科大学理工学部先端化学科(井手本研究室)
【図9.MRB用新開発スピネル型正極材(MgCo1.5-1.6Mn0.4-0.5O4)の特性】
【図10.MRB用新開発層状岩塩型正極材(Li.1-X(Mn,Ni,Co)O2)の特性】
3-2.その他の多価イオン電池関連
(1)公立大学法人大阪府立大学大学院工学研究科(電気化学グループ)
【図11.新開発電解液の析出溶解反応(CV図)と析出Alの周りの被膜)】
(2)国立大学法人豊橋技術科学大学電気・電子情報工学系(櫻井・稲田研究室)
【図12.電解液への水添加によるCIB正極の充放電特性の変化(過電圧の減少)】
【図13.水の添加によるCIB電解液の構造の変化】
《次世代市場トレンド》
●次世代先端デバイス動向(2) 自己組織化デバイス (31~62ページ)
~従来のリソグラフィーよりも高密度・高精度なパターン形成が可能に、
エレクトロニクスをはじめとする革新技術として注目されている!~
1.自己組織化とは
2.自己組織化プロセスの概要
3.自己組織化デバイスの応用事例
3-1.半導体微細パターン
3-2.反射防止フィルム
3-3.視野角拡大フィルム
3-4.量子ドットレーザー
3-5.メソポーラスシリカ
3-6.エアギャップ
3-7.ハニカム構造
3-8.生体分子の模倣
4.自己組織化デバイスの市場規模予測
【図・表1.自己組織化デバイスの国内およびWW市場規模予測(金額:2020-2040年予測)】
【図・表2.自己組織化デバイスの応用分野別WW市場規模予測(金額:2020-2040年予測)】
5.自己組織化デバイスに関するワールドワイド動向
5-1.米国
5-2.欧州
5-3.日本
6.自己組織化デバイスに関連する企業・研究機関の取組動向
6-1.国立大学法人大阪大学
(1)π共役系単分子鎖の形成と電気伝導制御
(2)局在化表面プラズモン共鳴バイオセンシングプレートの開発
6-2.国立大学法人九州大学
(1)2Dバイオインターフェースによる動物細胞の配列制御
【図1.細胞配列制御の模式図】
(2)TLR2を介して細胞を直接活性化するバイオインターフェースの開発
【図2.TLR2を介して細胞を直接活性化するバイオインターフェース】
6-3.国立大学法人京都大学
(1)物質複合系の非線形挙動および高機能発現機構に関する研究
(2)GPCRに代表される膜蛋白質の耐熱化をもたらすアミノ酸置換の理論的予測
(3)生体系における自己組織化および秩序化過程の統一的理解
6-4.国立大学法人熊本大学
(1)分子間水素結合に由来した2次元ネットワーク構造の発現
【図3.トリメシン酸とメレムから自発形成した水素結合由来2次元パターン構造】
(2)固液界面を反応場とした共有結合性2次元ポリマー構築
【図4.(上)固液界面を反応場とした共有結合性自己組織化構造形成の模式図
(下)自己組織的に形成した直線状、2次元ネットワーク状ポリマーのSTM像】
(3)酢酸雰囲気下でのその場再結晶化法によるSURMOFナノシートの構築
【図5.再結晶化条件の違いにより生じるTPA-Cu系SURMOFナノシート構造の
バリエーション(AFM像)】
(4)化学液相成長 -2次元構造から3次元構造へ
【図6.化学液相成長有機ポリマー薄膜の多様な形態の例(ナノウォール構造)】
6-5.国立大学法人信州大学
6-6.国立大学法人千葉大学
(1)自己組織化を利用した新たな仕組みによる太陽電池など有機デバイスの構築
【図7.2種の化合物の自己組織化の概略図(左から右に向けて自己組織化の階層が上がる)】
(2)トポロジーを有する超分子ポリマーの創製と応用
【図8.環やらせんを形成する超分子ポリマー】
6-7.国立大学法人東北大学
6-8.国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)
(1)液状π共役分子の新奇自己組織化技法
【図9.π共役系分子(アルキル化C60, 1)の自己組織化制御技術の模式図】
(2)フラーレン超分子ポリモルフィズムに関する研究
【図10.C60誘導体(345C16C60, 2)のさまざまな分子集合体への加工事例】
(3)自己組織性超撥水膜に関する研究
【図11.(a)C60誘導体(345C20C60, 3)、(b)3のフレーク状マイクロ微粒子SEM像、(c)ジアセチレン部位導入C60誘導体(345 C27DAC60, 4)の二分子膜ユニット構造およびその光重合模式図、(d)4のフレーク状微粒子SEM像(UV照射後)、(b)および(d)の挿入:水の接触角写真】
6-9.国立大学法人北海道大学
【図12.フッ素化オリゴエチレングリコールを含む表面リガンド分子の構造とAuナノ粒子の自己組織化の模式図】
6-10.学校法人早稲田大学
【図13.流動層法による高純度・長尺CNTの高収率合成法の模式図(左)と実際の写真(右)】
【図14.CNTベースのLIBの模式図(左)と組織写真(右)】
7.自己組織化デバイスの将来展望
●マテリアルズ・インテグレーション動向 (63~87ページ)
~要求された性能の構造材料を短期間に設計・製造する手法
次世代の効率的な開発ツールになりうると期待されている!~
1.マテリアルズ・インテグレーションとマテリアルズ・インフォマティクス
2.なぜいまM・Integなのか?
2-1.材料開発の難しさ
2-2.材料を使いこなすにはM・Integが鍵となる
2-3.材料開発における順問題と逆問題
3.M・Integの主な対象分野
3-1.構造材料
3-2.高分子材料
4.M・Integの市場規模予測
【図・表1.M・Integの国内およびWW市場規模予測(金額:2020-2040年予測)】
【図・表2.M・Integの対象分野別WW市場規模予測(金額:2020-2040年予測)】
5.M・Integのワールドワイド動向
5-1.米国
5-2.欧州
5-3.日本
【図1.材料開発のアプローチ】
【図2.SIP「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」の俯瞰】
【図3.SIPによるM・Integプロジェクトの概念図】
6.M・Integに関連する企業・研究機関の取組動向
6-1.学校法人工学院大学
(1)計算化学のマルチスケール化
【図4.M・Infomと計算化学を融合させたアプローチ】
(2)M・Infomの予測信頼性向上
【図5.マルチスケール手法としての計算化学を利用したM・Infom】
(3)計算データの有効活用
【図6.M・Infom利用による複雑系のスペクトル理論評価の効率化の事例】
6-2.国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)
6-3.国立大学法人東北大学
6-4.株式会社日立製作所(日立)
【図7.材料データ分析支援サービスの模式図】
【図8.材料データ分析環境提供サービスの模式図】
6-5.国立大学法人横浜国立大学
【図9.微視組織の分布特性に基づいて異なる破壊強度のばらつきを再現した結果】
【図10.セラミックス微視組織の情報に基づいたバーチャルテストの結果】
6-6.国立研究開発法人理化学研究所
7.M・Integの将来展望
●CASEの市場動向(2):MaaS (88~97ページ)
~MaaSの進展と個人情報、データ分析などの需要と収益化~
1.MaaSの市場規模の考察
1-1.MaaSの売上げ、サービス市場
【図・表1.MaaS国内市場規模推移(金額:2017-2022年予測)】
1-2.データ収集と個人情報の扱い
【表1.諸外国における個人情報保護法制 日本におけるメディアの扱い】
【表2.各国・各地域の個人情報保護の法律(法令)】
【表3.欧州指令:GDPRの概要】
1-3.データ分析と加工
1-4.MaaS関連プラットフォーマーの収益
《タイムリーコンパクトレポート》
●自動運転システムの世界市場 (98~103ページ)
~日米欧中で標準搭載が進み、世界搭載台数は2030年に
8,390万5,000台に成長すると予測~
1.はじめに
1-1.自動運転システムとは
2.市場概況
3.セグメント別動向
4.注目トピック
5.将来展望
【図・表1.ADAS/自動運転システムの世界市場規模予測(数量:2018年実績-2030年予測)】
【図1.日米欧中におけるADAS/自動運転システムの装着率推移と予測(数量:2017年-2020年予測)】
《あとがき》
読者アンケート「興味を持ったレポート」トップ3 予想 (104ページ)
関連マーケットレポート
- D61100806 Yano E plus 2019年6月号(No.135)