2016 サービス産業白書
GDPなどマクロ経済指標が3年連続プラス成長を続けるなか、サービス業シェアは依然として高水準を保つ。その市場背景には①高齢化、②企業の合理化、③所得の増加、④女性の社会進出、⑤教育産業の発達―などがある。また、近年はグローバル化やIT化により、サービス産業それ自体が大きく変化しつつある。特に昨今は、外国人観光客によるサービス消費も伸張し、政府も需要拡大戦略を打ち出している。本調査レポートでは個人向けサービス業8カテゴリーを中心に、一部事業所向けサービスを加えた9カテゴリー、73セグメントを網羅しており、今回が第12版の年次レポートにあたる。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査期間:2015年10月~2016年1月
- ①情報通信 ②運輸/交通 ③介護/保育 ④教育/学習塾 ⑤生活 ⑥外食 ⑦旅行 ⑧レジャー/スポーツ ⑨事業法人向け【9分野:全73市場】の市場規模、構造、大手企業の経営状況、シェアを収録
Ⅰ.産業編
第1章 サービス産業の動向
第2章 産業分類別市場の現状と展望
Ⅱ.業種編
第1章 情報・通信・コンテンツ配信サービス
第2章 運輸・交通関連サービス
第3章 介護・保育サービス
第4章 教育・学習塾サービス
第5章 生活関連サービス
第6章 外食サービス
第7章 旅行・宿泊関連サービス
第8章 レジャー・スポーツ関連サービス
第9章 事業所向けサービス
■掲載内容
Ⅰ.産業編
第1章 サービス産業の動向
1.我が国の産業構造におけるサービス産業
(1)GDP推移
2.特定サービス産業実態調査・動態統計からみる各産業
(1)対事業所サービス
(2)対個人サービス業
第2章 産業分類別市場の現状と展望
主要サービス産業9分野 約80市場の現況と将来予測一覧
~約80市場の現況、成長性を予測、トップ企業、成長企業
1.情報・通信・コンテンツ配信サービス
2.運輸・交通サービス
3.介護・保育サービス
4.教育・学習塾サービス
5.生活関連サービス
6.外食サービス
7.旅行・宿泊関連サービス
8.レジャー・スポーツ関連サービス
9.事業所向けサービス
Ⅱ.業種編
第1章 情報・通信・コンテンツ配信サービス
1.放送
・放送産業3.9兆円前後、テレビ広告費も微増継続
2.新聞
・減少止まらぬ発行部数、広告収入の落ち込みも顕著
3.雑誌、書籍出版
・雑誌・書籍ともに一貫して下降線、出版社倒産件数増加、電子書籍市場は活発な動き
4.通信サービス(固定電話、移動電話など)
・移動通信加入数は固定電話の5倍まで拡大、スマートフォンの普及で市場活況
5.インターネットサービスプロバイダー(ISP)
・スマホ普及で大手PCメーカー系ISP苦戦続く
6.ポータルサイト
・インターネットの主役がスマホへ移りポータルサイトの存在感薄れ、アプリ強化とSNSで集客図る
7.インターネット情報サイト
・ソーシャルメディアやスマートフォン普及で配信の幅が広がる
8.インターネットコンテンツ配信
・スマートフォン向けのソーシャルゲームが大ヒット、電子書籍・出版も前年度比35.2%増
9.SNS、無料通話・メッセンジャーアプリ、ミニブログ
・ソーシャルメディア利用率62.3%、10~30代が中心だが40代でも7割
第2章 運輸・交通関連サービス
1.宅配便・メール便
・消費マインド低迷も、今後はネット通販の成長に伴い増加傾向
2.タクシー/運転代行
・観光タクシーや運賃の多様化等サービス改善が進むも、厳しい環境続く
3.路線バス/観光バス
・輸送人員は回復傾向、インバウンド需要も拡大しているが、運転手の労働条件の悪化が深刻化
4.レンタカー
・マイカー離れで需要拡大、インバウンド需要も追い風
5.駐車場
・大手企業が新規参入で競争激化、既存事業者は周辺ビジネス領域拡大へ
6.引越し
・個人向け低迷もオフィス移転に伴う大型需要が好調、大手企業の寡占化進む
第3章 介護・保育サービス
1.在宅・訪問介護サービス
・高齢化が進むなか今後もニーズ増大が見込まれる一方で、引き続き人材確保対策が最重要課題
2.有料老人ホーム
・参入企業が相次ぎ需要がさらに拡大、シェア争いが激化
3.グループホーム・分譲マンション
・認知症高齢者の増加に伴い拠点数増加も、近年は伸び率鈍化
4.サービス付き高齢者向け住宅
・異業種からの参入相次ぎ、国交省も供給を加速、市場はさらに拡大見込
5.シニア向け支援サービス
・単身高齢者の増加による「見守りサービス」、「終活ビジネス」が本格化
6.保育・託児サービス
・待機児童解消に向けて国が強力支援、市場拡大は続く
第4章 教育・学習塾サービス
1.幼児教室
・幼児知育教育市場、差別化のため新たなビジネスモデルを展開する動き
2.学習塾
・モバイル端末を用いた学習方法の開発など、市場は急速に変化
3.資格学校
・少子化、資格取得ニーズの低下により厳しい事業環境が継続
4.eラーニング
・PC向けやゲーム機向けのソフトウェアは大きく縮小するも、ネットワークラーニングが急拡大
5.カルチャースクール
・経年縮小が続くも、大人向け教室を立ち上げる動きが活況
6.語学学校
・東京オリンピック開催、小学校高学年の英語必修などで、外国語会話教室の需要拡大
7.通信教育
・市場を寡占しているベネッセの会員数減少が影響し、市場規模縮小
8.自動車教習所
・教習所数は小幅減、若者の車離れに対する対策が急務
第5章 生活関連サービス
1.理美容業
・ヘアサロン数は依然として増加も、理容市場・美容市場とも市場規模縮小傾向、顧客獲得競争激化
2.エステティックサロン
・アンチエイジングを訴求した施術、物販が好調、脱毛専門サロンの成長も続く
3.ヘアケアサロン
・女性用かつらの強化や男性顧客へのリピート販売強化により市場は微増傾向
4.クレジットカード
・キャッシュレス化推進により利便性・効率性の向上が課題、新決済サービスが台頭
5.住宅リフォーム・メンテナンス・リペア
・消費増税の駆け込み需要反動減も政府の新成長戦略が業界を後押し
6.結婚関連サービス業
・婚姻組数減少、「なし婚」「少人数婚」の拡大によるマイナス作用
7.葬祭業
・葬儀規模の小型化、単価の下落傾向顕著、ただし高齢化の進行で件数増加により小幅成長
8.家事代行
・大手事業者の業績は堅調拡大、女性活躍推進による市場成長への期待も高まる
9.ベビーシッター(生活支援サービスとしてのベビーシッター)
・待機児童問題の解消や働く女性の環境整備の一環として利用拡大可能性
10.ハウスクリーニング
・クリーン&エコな生活スタイルの浸透によりさらなる市場拡大の見込み
11.家具・家電レンタル
・個々人のライフスタイルが洗練され、画一化されたレンタル需要は徐々に減少
12.収納ビジネス
・拠点数増加、景気好転による稼働率の向上で堅調拡大
第6章 外食サービス
1.一般外食店
・客単価上昇傾向も客数減が顕著、唯一ファミリーレストランがすべての項目で伸長
2.食品宅配
・シニア層が重要なターゲット、その他子育て世帯をメインにネットスーパー、コンビニ宅配が伸張
3.集団給食サービス
・保育所給食が市場を牽引、学校給食は数量減少も単価上昇で横ばい
第7章 旅行・宿泊関連サービス
1.旅行業
・国内旅行復調と訪日外国人旅行者増加が牽引して好調に推移
2.ホテル
・訪日外国人旅行者増加で主要都市の稼働率が軒並み上昇、オリンピック開催に向けてさらに上向き
3.会員制リゾートクラブ
・景気回復の好況感を受け、市場規模は過去最高を記録
4.クルーズ事業
・「ふじ丸」運航停止が影響で外航・国内クルーズともに利用者数落ち込み、訪日クルーズ客に期待
第8章 レジャー・スポーツ関連サービス
1.映画産業(映画館・映画配給)
・「アナ雪」を始めとしたヒット作が興行収入全体を底上げ、スクリーン数も増加傾向
2.スポーツ/ライブ・エンタテインメント
・ライブエンタメ市場は昨年に続く活況、スポーツ観戦市場も女性ファン獲得で増加
3.チケット取り次ぎ
・ライブインベントを中心とした興行市場が堅調に推移、インターネット販売も増加の一途
4.カラオケルーム
・4年連続の微増傾向、女性、シニア、外国人など幅広い層を取り込む施策が活発に
5.パチンコホール
・市場規模は過去最低、店舗数も19年連続減少
6.アミューズメント施設
・携帯型ゲーム機やスマホアプリの隆盛により縮小、スマホと連動など新たな事業モデルを模索
7.遊園地・テーマパーク
・レジャー消費に積極的な消費者が好調を後押し、3世代客層の拡大に注力
8.温浴施設
・日本人需要は漸減傾向も外国人観光客が急増し、著名な温泉街では予約困難に
9.フィットネスクラブ
・市場規模は3年連続増、会員数増で拡大基調、シニア層・30代女性が増加
10.ボウリング場
・市場規模、施設数、レーン数、参加人口ともに減少が止まらず、複合型レジャー施設が増加
11.ゴルフ場・ゴルフ練習場
・ゴルフ場数、利用人口ともに減少、ゴルフ練習場も連動するかたちで低迷
12.フットサル
・民間事業者参入で施設数増加、都市部ではすでに供給過剰気味
第9章 事業所向けサービス
1.リース
・日銀の異次元緩和を受けた金利の大幅低下でリースから購入に切り替える企業増によりマイナス成長
2.広告制作・広告代理業
・消費税増税による反動で消費が落ち込んだ影響を受け、事業所数は前年比16.3%減
3.イベント企画・運営
・ライブエンタメ市場の活況によりイベント市場規模拡大基調
4.ディスプレイ業
・イベント・広告等関連市場含む市場規模は約4兆円で回復傾向へ
5.一般・専門業務受託業
・人材不足等で利用する企業増加、SI、コールセンター、人材派遣、印刷等の異業種から参入相次ぐ
6.人材サービス
・ニーズ増による市場拡大、採用難、派遣労働者の時給単価の上昇が続く
7.警備保障
・企業数減少で事業所向け縮小、家庭向けサービスの拡大など事業構造の転換が課題
8.ビルメンテナンス業
・工事分野の受注落ち込みが影響しマイナス成長も、新技術による効率化管理業務サービスが整う
9.リネンサプライ
・観光需要活況により宿泊施設数増加も、値下げ要求強まり単価の減少が続く
10.業務用システム・ソフト開発
・市場は成熟、成長率は大きく鈍化、IT価格の構造的な低下圧力が常態化
11.倉庫業
・物流拠点の集約化、大型化により倉庫着工床面積は15.4%増、旺盛な民間設備投資需要
12.産業廃棄物処理業
・都市部の中小産廃事業者、排出業者の選定厳格化で、さらに激しいサバイバルレースが継続
13.法律・会計事務所
・民間・行政訴訟件数現も弁護士人口は増加、パイの奪い合い続く
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