2030年の自動車技術展望 ~環境規制、自動運転で激変する自動車技術~

環境規制・低燃費、自動運転を軸にして自動車産業と自動車技術が大きく変わろうとしており、2020年以降の市場を見据えた技術開発、様々な業種・企業との連携が進んでいる。本調査レポートでは矢野経済研究所がこれまで調査した自動車技術の中から、今後の市場拡大が期待出来る技術を取り上げて、各技術ごとに研究員の分析と市場予測を編集したレポートである。

発刊日
2017/09/29
体裁
A4 / 298頁
資料コード
C59112100
PDFサイズ
6.8MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査対象:パワートレイン、シャーシ/セイフティ、ボディ(車体)、ボディエレクトロニクス、インフォテイメント、次世代自動車
調査対象先:自動車メーカ、Tier1メーカ、デバイスメーカ、その他
調査方法:面談取材、電話ヒアリング、文献調査
調査期間:2017年4月~2017年9月

資料ポイント
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  • 環境規制/低燃費、自動運転をキーワードとして2030年の自動車技術を俯瞰・展望
  • 矢野経済研究所の各産業グループの調査実績・個々の研究員の知見を活かし、自動車技術を横断的に分析し、市場動向・要素技術の両面から2030年の自動車技術について執筆
  • 本資料は1章 市場環境、2章 市場構造、3章 自動車技術、4章 自動車技術展望の4部構成となっており、技術面だけでなく幅広く自動車に関連する注目トピックを網羅
  • 自動車技術については、パワートレイン、シャーシ/セイフティ、ボディ(車体)、ボディエレクトロニクス、インフォテイメント、次世代自動車から構成し、各技術の専門研究員が 現状分析と2020年以降の可能性を予想
  • 各技術トピック別に将来の可能性と2016~2025年までの世界市場規模を予測
  • エンジンタイプ別、次世代車(HEV/EV、FCV)、自動運転車(レベル別)の世界市場規模を2030年まで予測
     

資料概要
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1章 自動車産業をとりまく市場環境
2章 自動車産業における市場構造の変化
3章 自動車技術の現状分析と可能性
4章 自動車技術の2030年展望

リサーチ内容

■掲載内容

調査結果サマリー

1章 自動車産業をとりまく市場環境

1 環境・低燃費規制の動向
  1.1 各国の燃費規制の動向
  1.2 各国の排出ガス規制の動向
  1.3 日本
  1.4 欧州
  1.5 米国
  1.6 中国
2 自動運転の法整備動向
  2.1 国際的な法整備の動向
  2.2 日本
  2.3 欧州
  2.4 米国
  2.5 ITSの標準化活動
3 自動運転の国別の政策動向
  3.1 日本
  3.2 米国
  3.3 欧州
4 トランプ政権後の米国自動車政策の動向
  4.1 トランプ通商ドクトリン
  4.2 NAFTAと米国OEM
  4.3 米国系OEMの凋落の本質
  4.4 リーマンショック以後の米国自動車政策と今後
5 改定・個人情報保護法案と自動運転への影響
  5.1 改正個人情報保護法案が2017年5月より施行
  5.2 日系OEMの先進性
  5.3 欧州の戦略
  5.4 日本の位置づけと企業間連携の模索

2章 自動車産業における市場構造の変化

1 自動運転で崩れるサプライチェーン
  1.1 自動車業界への相次ぐ異業種参入
  1.2 V2Xとビッグデータで加速する異業種参入
2 自動運転で変わる車載用半導体メーカの業界地図
  2.1 ルールベースから人工知能(AI)へ
  2.2 GPU vs DSP/アクセラレータ, FPGA
3 自動運転と自動車保険市場の未来
  3.1 自動車保険市場に与える影響と現行の法的な枠組み・各社の動向
  3.2 自動車保険市場展望
4 自動運転が中古車市場に与える影響
  4.1 中古車流通台数と供給源の新車販売市場
  4.2 自動運転と中古車流通市場
5 自動運転が自動車整備市場に与える影響
  5.1 事故整備売上高の減少
6 自動運転がリユース部品市場に与える影響
7 自動運転とカーシェア/ライドシェアビジネス
  7.1 日本国内におけるカーシェアリングビジネス
  7.2 自動運転とカーシェアリング・ライドシェアリングビジネス
  7.3 自動車メーカのカーシェア・ライドシェア参入動向
  7.4 自動運転車によるカーシェアリングビジネスの可能性

3章 自動車技術の現状分析と可能性

1 パワートレイン
  1.1 ガソリンエンジンの高効率化
    ・内燃機関のさらなる効率化が急務
    ・内燃機関の熱効率を高める研究開発は各社で特色が出る
    ・内燃機関の熱効率は40%超の時代へ
    ・今後の法規制次第では内燃機関販売台数が前倒しで減少する可能性も
    ・内燃機関を持つ自動車販売台数予測
  1.2 車両の電動化
    ・現在の主流はPMモータだが、誘導モータやフェライト磁石仕様に期待が集まる
    ・「プリウス」搭載の出力帯が最大構成比を占める中、他出力帯のシェアも広がっていく
    ・中国国内の次世代車普及を背景に中国OEMが伸張
    ・次世代車の普及で2025年以降も市場拡大が継続
  1.3 拡大するか?48Vシステムの可能性
    ・実用化の迫る48V M-HEVは欧州Tier1が推進
    ・燃費改善効果は想定以上、量産による低コスト化が果たせれば採用メリットは大きい
    ・2017年~2018年が普及期となり、2025年には約900万台まで市場拡大と予測
    ・2025年以降は市場縮小が予測されるが、今後の展開次第では成長を続ける可能性も
  1.4 世界xEVの車載用リチウムイオン電池動向
    ・xEV普及政策を追い風に、拡大する車載用リチウムイオン電池市場
    ・車載用LiBの課題
    ・2020年以降も市場は順調に成長、2025年には約500GWhまで市場拡大を予測
  1.5 xEV用ポストリチウムイオン電池
    ・現行LiBの「伸びしろ」と「限界」
    ・ポストLiB候補では「全固体LiB」が一歩リード、究極の「金属-空気電池」も漸進
    ・象徴としての「ポストLiB」脱却は2025年以降を予測
  1.6 トランスミッションの多段化
    ・多段化により走行性と燃費改善可だが、多段化はバランスが必要
    ・トランスミッションの多段化と技術動向
    ・多段化は進行するが、将来EVの普及により伸び悩む
  1.7 補機類(オイル/ウォーターポンプ)の電動化
    ・次世代車への搭載を中心に種々な用途で電動ウォーターポンプの需要が拡大
    ・最大市場の少流量は寡占状態。今後は、中流量市場で競争激化の様相
    ・多用途な中流量が牽引して市場を拡大。多くのメーカが新規参入、販売拡大を窺う
    ・次世代車を中心にICE車でも電動オイルポンプの需要が拡大
    ・ISS用小容量は日系メーカ、油圧供給用大容量はMagnaが存在感を示す
    ・次世代車の普及を背景に油圧供給用途が市場を牽引と予測
2 シャーシ/セイフティ
  2.1 ADAS/自動運転の普及にともなうブレーキの電動化
    ・現状は日本市場が中心だが、今後はHEV普及に伴い欧米市場にも拡大
    ・ADVICSを筆頭に日系メーカがシェアを確保。一方、海外メーカも拡大の動き
    ・次世代車/ICE車ともに採用拡大が期待され、既存システムとの置き換えが進む
  2.2 普及拡大が続く電動パワーステアリング(EPS)
    ・燃費規制の厳格化を背景にHPSからEPSへの置き換えが進行。
    ・EPSの2025年装着率は70%超
    ・EPS用モータの技術動向
    ・パワーパック化により自社グループでの内製化やサプライヤ間での連携が進む
    ・日産が世界初のステアバイワイヤを実用化するも、安全性と低コスト化の両立が課題
    ・EPSの需要拡大と自動運転対応を背景にブラシレスモータが市場を牽引すると予想
3 ボディ(車体)
  3.1 樹脂グレージング・自動車軽量化とCO2削減への取組み
    ・欧米市場が先行、日本においても自動車保安基準改正で実用化への期待高まる
    ・帝人が世界初のPC製ピラーレスフロントウィンドウを実現
    ・コストと長期信頼性の両立が需要拡大の必須条件に
  3.2 軽量化とCFRP(炭素繊維を用いた繊維強化プラスチック)
    ・「特別な車」から「量産車」へ、異方性材料が造る新たな自動車のカタチとは?
    ・燃費基準値・燃費規制値の厳格化、高まる「軽量化」ニーズ
    ・高価格帯車種を中心とした採用、一般価格帯の車種実績はまだ一部
    ・低コストと材料設計の進化が市場拡大のキー
  3.3 内外装加飾での塗装代替フィルムの採用・自動車軽量化とCO2削減への取組み
    ・意匠の高度化・多様化を背景に、多彩なデザイン表現のニーズが強まる
    ・中国で水圧転写を扱う自動車部品メーカが育ち、需要が拡大
    ・インモールド転写は、欧州を中心に年間300万㎡超の市場を形成
    ・INSでは大日本印刷が50%近いシェアを押さえるも、参入メーカが増加傾向、
     水圧転写中心の日本でもINSを中心にドライプロセスの需要が拡大へ
    ・車載ディスプレイの大型化、タッチセンサ化を受け、
     参入各社ともAGコート品を投入
    ・本物に近い質感表現で高級車で採用されるも採用比率はごく一部にとどまる
    ・ツートンカラータイプのルーフで加飾フィルム採用、塗装代替でも新たな動き
    ・電波透過性をキーワードに、金属調加飾フィルムの需要が本格化へ
    ・外装用加飾フィルムの基材として、ウレタンフィルムが注目を集める
  3.4 ライトモジュール
    ・HIDだけでなくハロゲンまで呑み込もうとするLED
    ・600m先まで照射し、エネルギー効率、重量、デザイン性で圧倒
    ・次代へ向けマイクロLEDも展開中、将来の照明は“コミュニケーションツール”へ
  3.5 バイオミメティクスから生まれるクロスインダストリーの黄金比
    ・ブレークスルーは模倣から始まる
    ・自動車メーカは特許出願数トップ10入り/日本の出遅れを取り戻す姿勢
    ・足元は「マルチマテリアル化」と「センシング」が急騰
4 ボディエレクトロニクス
  4.1 電子ミラー
    ・「電子ミラー」とは?
    ・欧州・日本が先行、法律上の問題で米国は議論待ち
    ・電子ミラーに期待される効果と課題は?
    ・先行して電子ルームミラーの採用が進展
    ・電子ミラーの市場規模予測
  4.2 車載ディスプレイ
    ・サイドミラー用ディスプレイマーケット
    ・AMOLED(アクティブ・マトリックス式有機EL)マーケット
    ・車載用ディスプレイ市場(全体)の動向
    ・2025年の車載用ディスプレイ市場は、2017年比で2倍強のマーケット規模へ
  4.3 ヘッドアップディスプレイ
    ・かつては高級車向けであったが一般車・低価格車にも搭載
    ・HUD搭載車概況
    ・現在研究開発中のHUD 要素技術
    ・短~中期的にはカーナビおよび安全技術用として、長期的には自動運転、
     スマートコネクテッド用のHMIとして必要不可欠となるか
    ・HUD搭載車の普及予測
  4.4 ECU/OTA
    ・コネクテッドカー時代のOTAと車載ECUの統合化
    ・高機能Gatewayと高性能プロセッサ内臓のECUへ
    ・車載通信のEthernet化が主流になるのか
    ・コネクテッド時代におけるOTAの実現にむけて
    ・OTAシステムの市場規模予測
  4.5 ドライバーモニタリングシステム
    ・ドライバーモニタリングの現状
    ・ドライバーモニタリングで計測する対象・内容
    ・ドライバーモニタリングとTOFの現状
    ・自動運転とともに重要度増すドライバーモニタリング
    ・ドライバーモニタリングの裏側で考えられている事・・・あなたは見られている
    ・ドライバーモニタリングの品目別搭載時期
    ・世界の車室内カメラ市場予測
    ・日本のドライバーモニタリング国家戦略
  4.6 自車の意思表示手段としての空間投影ディスプレイ
    ・ディスプレイの革命、実用化に向けて急速に進む
    ・自動運転車への活用も想定される
    ・実現に向けたアプローチは複数あり、それぞれの特長を生かす形で開発中
    ・レーザー光により空気中の窒素や酸素の原子を発光、カーメーカも注目の新技術
    ・車の新コミュニケーションツールとしてして、2030年には2,000億円オーバーの市場へ
5 インフォテイメント
  5.1 カーナビゲーション手法の多様化
    ・スマートフォンによるナビゲーション
    ・純正化の伸展
    ・ディスプレイオーディオ(DA)の台頭
    ・カーナビゲーションの2030年市場展望
  5.2 スマートフォンとの連携
    ・世界の携帯電話普及状況
    ・移動体通信システムの進化と5Gの開発
    ・第五世代携帯電話システムの開発
    ・移動体通信端末(スマートフォン)市場動向
    ・スマートフォン市場シェア
    ・車載インターフェースの現状
    ・スマートフォン連携プラットフォーム Google「AndroidAuto」
    ・スマートフォン連携プラットフォーム Apple「CarPlay」
    ・世界市場規模推移予測
  5.3 V2X
    ・米国におけるV2Xの義務化遅れる
    ・V2XのTier1/OEMの動向
  5.4 自動運転とともに普及するHD-MAP
    ・なぜHD-MAP(高精度3次元地図)が必要なのか?
    ・HD-MAPの構造とデータの内容
    ・どのような効果が期待されるのか
    ・業界標準化に向けた動き
    ・市場化に向けた動きとキープレーヤ
  5.5 HMI
    ・車載情報系システムの方向性
    ・車載HMI機能に変化
    ・OEM vs. ITベンダの勝負どころ「プラットフォーム」
    ・eコクピット時代の課題
    ・eコクピットの世界市場規模推移予測
    ・2025年以降~30年の車載HMIの姿
6 次世代車
  6.1 PHEV/EVの普及の鍵となる無線給電
    ・2018年のワイヤレス電力伝送(WPT)国際標準化で市販車にも影響
    ・自動車のワイヤレス電力伝送方式には磁界共鳴方式が最も採用される見込み
    ・EVのワイヤレス電力伝送 各社の動向
    ・日本の高速道路における給電走行レーンの実現も給電インフラ普及を後押し
    ・ワイヤレス電力伝送(WPT)普及予測
  6.2 走り出したFCV・普及拡大にはEV以上の生みの苦しみも
    ・燃料電池車(Fuel cell vehicle:以下FCV)とは
    ・FCV市場の動向
    ・FCV普及の課題
    ・FCV市場の展望
  6.3 スマートモビリティ
    ・次世代モビリティの定義や基準は各国によって異なっており、市場拡大の障壁に
    ・日本では一時盛り上がりを見せたが、車両販売に繋がる規格化が待たれる
    ・普及課題は規格化だけではない。次世代モビリティが活かせる用途開拓も大きな課題
    ・次世代交通の選択肢としてカーシェアや自動運転が普及を後押し?
    ・海外でも次世代モビリティの市場は限定的だが、中国LSEVは拡大の一途
    ・アジア地域では三輪車の電動化に日本企業が積極的に参入
    ・2020年の新規格創設と想定すると、2025年に8,000台まで国内市場は拡大と予測

4章 自動車技術の2030年展望

1 環境規制・低燃費
  1.1 パワートレイン別世界市場規模予測
  1.2 次世代車のタイプ別世界市場規模予測
  1.3 HEV/EVの技術展望
  1.4 HEV/EVにおけるSiC/GaNパワー半導体の可能性
2 自動運転
  2.1 自動運転システムの最新動向と世界市場規模予測
  2.2 自動運転の技術展望
  2.3 2018年にADAS/自動運転用センサがパワトレ向けを抜く
  2.4 自動運転用センサのレベル別搭載個数分析
  2.5 2030年の自動運転用センサの世界市場規模予測
  2.6 自動運転の普及拡大でアクチュエータの電動化が加速

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