アイデア発散・収束法
07 マトリックス法 <発散(アイデア発想)法>
発散法の概要
マス目枠を使ってアイデア発想する発想法の一つです。
この発想法のポイントは、マス目の縦横に任意に検討軸を設定し、そのクロスする範囲でアイデアを検討することにあります。
すなわち、アイデアの検討視点を一定程度フォーカスすることで、アイデアの創出の促進を図っています。
縦軸、横軸に設定する軸は、任意ですが、できる限り次元の異なる軸設定を行う方が良いでしょう。(例えば、年代×性別など顧客ターゲットを2つ設定するよりも、片方に顧客ターゲットを設定したならば、他方は利用シーンや使い方、機能や属性、等々、できるだけ離れたテーマ設定が望ましいものとなります)
軸設定におけるテーマ設定の代表的な候補としては、①ターゲット、②顧客の利用シーンや業務プロセス、③商品タイプ・機能・構造・属性、④購入手段、⑤価格帯などが考えられます。(これら設定は具体的であればあるほど良く、さらに細分化したスタイルで設定してもOKです)
検討のポイントは最初の軸設定にあり、これが検討成否を大きく左右します。(ただ、検討軸の設定の自由度が高い反面、質のコントロールは難しいものとなります)
注)主観的な整理であり、必ずしもこれが正しいというものではありません
活用フォーマット&準備物
活用フォーマット (サンプル) |
(ホワイトボード・壁面の活用や紙面を準備)
|
他の準備物 |
ホワイトボード+マーカーペン
(もしくは付箋+筆記用具+貼付け可能な場所)
|
実施の手順
開催準備
- 特に人数は問わないが、最低3、4名~最大10名程度の参加者を募る
(少数の方が同じ方向での検討が行いやすい反面、多数の方が意見の多様性が期待できる)。
- 場所の確保、準備物等があればそれも準備。
- (場合によっては)参加者への開催テーマの告知並びに事前検討の依頼なども実施。
事前説明
- 集まった参加者へ、①開催趣旨、②検討テーマ、③検討方法、④検討ルール、⑤司会・書記等の紹介、について冒頭に説明する。
- とりわけ②の検討テーマについては、参加者全員が意識・認識を共有できるように、可能な限りシンプルかつ具体的にフォーカスしておく必要がある。
検討軸の設定
- 最初に検討テーマに相応しい軸の内容を検討し、設定する。
- まずは検討テーマを踏まえて、可能性ある軸の内容の候補を洗い出す(複数)
(その際、冒頭の①~⑤のような軸設定におけるテーマ設定を参考)。
- 次に抽出した候補について冒頭の概要の①~⑤などにタイプ分類し、最適な2つの組合わせを決定する。
- その際、複数の組合わせが考えられる場合には、優先順位を付けて順番に検討を行うようにする。
アイデア検討の実行(アイデア・意見の発散)
- 検討テーマについて、設定した縦軸、横軸のクロスするマスごとにアイデアの検討を実施する
(例えばターゲット×利用シーンならば、それぞれのターゲット×利用シーンごとにアイデアを検討)。
- すべてのマスについて一通り検討する必要はあるが、アイデアが出ない場合はブランクのままでもOKとする
(あまりにもブランクが多い場合は軸設定に問題がある可能性があり、異なる組合せの軸設定を再考した方が良い)。
アイデアの整理・評価(アイデア・意見の収束)
- 基本的にはマトリックス上に並んだアイデアを鑑みて、注目すべきアイデアを特定していくスタイルで良い 。
- その際、単一のマスだけでなく、例えば縦軸、横軸などを切り口としてアイデアを評価していくスタイルでもOK。
- 必ずしも必要ではないが、場合によっては並んだアイデアを再度、KJ法などで整理して評価しても良い。
- 軸のテーマ設定の組合わせが複数ある場合は手順4~5を繰り返して実行する
(またそれでも上手くいかない場合は、手順3からやり直す)。
注)一般的な手順を示したものであり、必ずしもこれに従う必要はありません