アイデア発散・収束法
13 特性(属性)列挙法 <発散(アイデア発想)法>
発散法の概要
アイデア検討の際、検討テーマの各種特性や属性、構造等を細分化していき、次にそれら個々の特性等について検討するスタンスでアイデアを検討する方法です。
簡単に言えば、現状の商品やサービス等、あるいは顧客・ユーザーのプロセスなどを細分化し、それぞれについて何かしらのアイデアがないかを検討するイメージとなります。
したがって、欠点列挙法や希望点列挙法とは異なり、ユーザーの行動等、商品・サービスではないところへ検討視点を置くことで、既存のビジネスや商品、サービスなどを対象としない場合のアイデア検討も可能となります
(もちろん欠点列挙法同様に、商品やサービスに視点を置いてその改良、改善点などをアイデア検討することにも有効です)。
検討手順はいたって簡単で、設定した検討テーマについての特性・属性等により適切に細分化し、それら一つ一つについてアイデアを検討していくスタイルとなります。
また、特性・属性等の細分化のテーマ事例には、以下のようなものが考えられます。
- 商品・サービスに視点を置いた場合・・・構成要素/部材、主機能、物理的特性(重さや大きさ、形、素材等)など
- ユーザーに視点を置いた場合・・・購買プロセス、利用・業務プロセスなど
注)主観的な整理であり、必ずしもこれが正しいというものではありません
活用フォーマット&準備物
活用フォーマット (サンプル) |
ホワイトボード、紙いずれでも良いが、欠点等と解決策の2列のマスを用意する
(例えばサンプルのようなフォーム/枠組みを用意する)
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他の準備物 |
ホワイトボード+マーカーペン
(もしくは付箋+筆記用具+貼付け可能な場所)
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実施の手順
開催準備
- 2、3名~最大10名程度の参加者を募る
(ある程度多数の方が意見の多様性が期待できるが、1名でも実施可能)。
- 場所の確保、準備物等があればそれも準備。
- (場合によっては)参加者への開催テーマの告知並びに事前検討の依頼なども実施。
事前説明
- 集まった参加者へ、①開催趣旨、②検討テーマ、③検討方法、④検討ルール、⑤司会・書記等の紹介、について冒頭に説明する。
特性・属性等の抽出・整理
- 検討テーマについての特性や属性を細分化し、整理していく。
- その際、MECE的に同一水準で細分化できれば良いが、必ずしもそれが重要ではない
(重要な特性・属性等に漏れがなく、視点が異なるのであれば、多少重複する領域があっても問題ない)。
アイデア検討の実行(アイデア・意見の発散)
- 抽出、整理した特性・属性それぞれについてのアイデアを検討していく。
- その際、すべての特性・属性等にアイデアが必ずしも入らなくてもOK
(検討しやすいもの、検討可能なものだけアイデアを出していけばよいが、抽出、整理した特性等すべてへの検討は行う)。
- アイデアについては最初からその質を問うことはしないが、具体的なほど望ましい。
アイデアの整理・評価(アイデア・意見の収束)
- 場合によっては解決策を整理して評価しても良いが、特定の解決策についてのアイデア評価が重要であるため、特段、出てきたアイデアを整理する必要は必ずしもない。
- むしろ包括的な解決アイデアよりも、具体的なアイデアを評価する方が望ましい
(何がポイントなのかが明確となるアイデアほど好ましい)。
注)一般的な手順を示したものであり、必ずしもこれに従う必要はありません