発想されたアイデアについて、あるテーマに基づくグルーピングを繰り返すことによって雑多なアイデアの全体を構造化、可視化し、その示唆を得やすくすることができる整理法です。
例えば、ある団体に属する人たちの特徴、特性について並べられたキーワードについて、外見と内面、行動スタイルなどに分類、そして外見については雰囲気とファッション、ファッションはさらに髪型、着衣、靴など、階層的にグループ分けして整理されるイメージです。
ただし、ビジネスの新アイデアについて、上記例のように分析するテーマやその分類方法が事前にハッキリと定めることができるケースばかりではありません。
出されたアイデアをグルーピングしていく過程で、テーマや分類など、そのアイデアの全体構造が見えてくるケースも少なくなく、むしろ、このようなケースにこそKJ法が適用されるべきです。(もし事前にハッキリと定めることが可能ならば、KJ法という整理法を選択する必要性は低下します)
以上のようなことにより、ブレーンストーミングやブレーンライティングなど、検討されて出てくるアイデアのタイプや水準のバラつきが比較的大きくなりがちなアイデア発想法との親和性が高くなります。
逆説的に言えば、パッと見て、ある基準を持って分類、整理が難しいと感じるようなアイデア群の整理については、まずKJ法の適用を検討すべきと言えます。
このKJ法の最大のポイントは、グルーピングにあり、可能な限り、一つのテーマ、軸についての階層分類を行います。
さらに、グルーピングについては、名詞(名前、名称)、動詞(行動、スタイル)、形容詞(感情、状態)など、できるだけ同一品詞により実施する方がきれいにまとまります。
実際には、同一品詞だけですべてをグルーピングできるケースばかりではありませんが、せめて同階層のグループについては同一品詞でグルーピングする方が良いでしょう。
ただし、最初から論理的な分類を試みると先入観に捉われてしまうため、まずは感性・感覚に従ったグルーピングを実施し、それらグループのタイトル検討時に同一品詞での整理を試みることが重要です。
注)主観的な整理であり、必ずしもこれが正しいというものではありません
活用フォーマット (サンプル) |
(あくまでも一つの事例ですがご参考下さい) |
他の準備物 |
ホワイトボード+マーカーペン (もしくは付箋+筆記用具+貼付け可能な場所) |
注)一般的な手順を示したものであり、必ずしもこれに従う必要はありません