【カモつぶ】ROS規格競争の行方を決めるアプリケーションは何?
【アプリが決めるカモ】2014年は、ソフトバンクのpepperの影響からか、ロボット産業への関心が一般の人々まで浸透した年ではなかったでしょうか。
20年後には国内で10兆円規模に成長しているとの試算もあるロボット産業であり、とりわけ今はまだ部分的な活用に止まっているサービス分野での成長が大いに期待されるところです。
過去、コンピュータが特定の産業用途からコンシューマ用途、すなわちパソコンへとシフトしてきたように、ロボットもいずれ、というより近い将来、その姿・形はどうあれ各家庭に必ずあるという時代となるのでしょう。
(安直ですが、パーソナルロボット、略してパソロボ?と誰もが言っているような時代の到来ですね。)
そこでとても気になるのがこのロボットの情報処理をつかさどるオペレーティングシステムです。
これらは通称ROS(Robot Operating System)と呼ばれ、昨今、その開発競争が激しくなっています。
過去、マイクロソフト社がWindowsによってパソコン領域を席巻していったことを考えると、ここで競争が激しくなるのは当然と言えば、当然ですよね。
近代を振り返ると、このような規格競争を制することが、その製品市場を制するようなことはいくつもあったかと思います。
そして今ではロボット領域の他、3Dプリンティングや、スマートメーター等での規格競争が激しさを増しています。
最も有名なところでは、過去、ビデオデッキのVHS方式(ビクター)とベータ方式(ソニー)の競争がありました。
このVHS方式とベータ方式の競争を制したのが、その規格の質や特徴ではなく、実はソフト、すなわちビデオデッキによって閲覧できる映画等のVHS用カセットテープであったことはあまりにも有名です。
パソコン領域においてマイクロソフト社が覇者となることができた要因や、iPhoneのアップル社が復活するきっかけとなったiPodも、アプリケーションによるところが大きいですよね。
(Windowsに対するMicrosoft Office、iPodにおけるiTuneの関係です。)
このように何かの製品の規格を争う場合、その製品を使ったアプリケーションが競争の行方を決定することは良くあることでしょう。
そしてこれは、とりわけコンシューマー向けになるとその傾向が一層強まります。
さてROSの規格競争、ロボットの用途分野次第というところはありますが、BtoCないしBtoBtoC領域のサービス分野においては、このようなアプリケーション戦略によって勝負が決まっていく可能性が高いでしょう。
なかでも日本のみならず世界レベルで高齢化社会が進む中、介護の現場でのロボットの役割はますます大きくなるため、とても注目されるところです。
この介護現場において、例えば介護職員が、あるいは介護を担う家族が汎用的に行うロボットを使った支援・介助がどのようなものか?とりわけ他のデバイスとの情報通信を必要とする内容は何か?・・・そこにこそ、キーとなるアプリのヒントがありそうですね。
ちなみにちょっと具体性に欠けるところがありますが、政府の重点的な開発ポイントは、移乗介助、移動支援、排泄支援、認知症見守りとなっています。
そのような支援・介助アプリを開発し、これをROSとセットで、ロボットというデバイスへのビルトインやフリー配布で迅速かつ広範に普及させることができれば、あるいは同時にオープンソース化を図ることができれば、ROSでの競争を制することができるのでしょう。
ただ、ロボットと一口に言ってもパソコンのように一括りにすることはできませんので、やはり主たる用途カテゴリーごとに、主たるROSが決まってくる可能性が高い気がします。
あるいは、iOSやAndroidのスタイルで、ユーザーがニーズに応じて自由にアプリをダウンロードさせる仕組み、アプリのプラットフォームを構築できたものがROSの覇者となるの”カモ”知れませんね。
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