【カモつぶ】税制改正だけでは目的達成が不十分


【有効な不動産施策が必要カモ】今年も残りわずかになりましたが、年末に話題となったのが相続税改正です。
従来よりも非課税枠が縮小し、かつ富裕層における税率の引上げが実行され、これにより新たに数万人程度の相続税の対象者が増えることになります。
また、近年の税制改正では住宅購入や教育資金使途に関する贈与に代表されるように、贈与税の減税施策が順次実施されてきました。
これら“相続税の増税”、“贈与税の減税”は、資産を多く有していながらも消費活動が小さい高齢世代から、資産をあまり有していないけど消費活動が旺盛な現役世代へと資産を移転することで、消費活動を刺激し、経済を循環させていこうとする施策であることはご周知の通りです。

ここで60歳代以上の資産の内訳をみると、金融資産が平均4割弱(平均で1700~1800万円)、不動産資産が平均6割強(3000万円)程度となっています。
うち金融資産については、流動性が高いため、先のように相続税の増税×贈与税の減税という現行のような施策によって比較的高齢世代から現役世代への資産移転が進んできています。
ただし不動産資産については、正確な数値はわかりませんが、流動性が低い資産も非常に多いため、手続き上の資産移転は進んでも、その活用は滞り、結果とて空き家の増加傾向が続いています。

これら空き家の増加については国、地方行政機関としても問題視しており、先般、空き家対策に係る特別特措法が成立したところです。
ただ、その内容は資産移転よりも、防犯上、安全上の問題を重視している色合いが強く、資産移転の側面から見た場合には有効な施策ということはできない気がします。

空き家が多いのは、あえて“資産価値を低いままにしておきたい”という必要性が高いためであり、これは資産価値を高めても、流動性が低ければ収入がない状態のまま、固定資産税などの支出額だけが高くなるだけであることに原因があります。
この“流動性の低さ”を何とかしない限り、今後も行政執行などによって必要最低限の空き家がなくなるだけであり、決して資産移転にはつながらない可能性が高いと思われます。

したがって、資産移転の視点から見た場合、やはり流動性を高める施策や民間の提案が必要です。
もちろん地域によってその必要性は大きく違いますし、すべての地域で流動性を高めることができるとは考えられませんが、今より多くの資産移転を進める“何か”は必要だと思います。

地方都市やその近郊程度までとはなりますが、「開発」に資するだけの土地の広さがあれば流動性が高まるものの、個々の宅地レベルではそうはいきませんし、宅地を相続する、贈与される時期を揃えることはできません。
時期を揃えるのが難しい・・・ならば、信託のような仕組みで第三者が仲介できれば流動性が高まるの“カモ”知れません。

もし少しでも、「ふーん」「なるほど」、「そうカモ!」と思えたら、Twitter、Facebookのボタンをポチッとお願いします♪
カウントが増えると、もっとハリきってつぶやくカモ!?

kamo4


コメントを残す