【カモつぶ】食の領域にも及ぶ細胞培養技術の恩恵


【ブロイラーに代わってバイオチキンを食する時代になるカモ】バイオテクノロジーや細胞培養の技術と言って、すぐ思い浮かべるのはメディカル領域ではないでしょうか。
しかしこれらは何もメディカル領域だけではなく、その他領域においても様々な恩恵をもたらす技術です。
その中でも本日は食の領域、具体的には食肉についてみていきたいと思います。

さて食肉と言えば、日本では牛肉、豚肉、鳥肉が中心であり、世界的には羊肉や鹿肉などもメジャーな食肉でしょう。
うち鶏肉のメジャーであるブロイラー種や豚は、もともと自然界に存在した種ではなく、人類が多くの食肉を得るために家畜化、品種改良してできた種であることはご存知の方も多いと思います。

このようにブロイラーや豚肉は食肉を得るために作られた種なのですが、最近では細胞培養技術による培養肉の製造を目指して技術開発が進められていることをご存知でしょうか?
これらはもちろん技術発展があったが故のことではありますが、時流として、動物愛護の視点や、世界的な人口増加による食肉需要の拡大など、その必要性が高まっていることも背景にあります。

どこまでその技術開発が進んでいるかと言えば、2013年にロンドンで世界初の人造肉ハンバーガーの試食会が開催されています。
また同年、米国、カナダ、ロシア、イタリア、ギリシア、オーストラリアと様々な国籍の、技術者、獣医、投資家、起業家などが集まり、培養肉を作るグループとしてLifestockを立ち上げていますし、イスラエルでも非営利団体が培養チキンの研究を開始することを発表しています。

さらに2014年にはアムステルダム(オランダ)において、世界初の人工培養肉のレシピ本が発売され、話題となりました。
日本ではあまり話題とならない培養肉ですが、世界を見渡すとこのように培養肉の製造開発競争は年々激しくなりつつあるようです。

同じような技術を使い、食肉ではなく、動物性のレザーを製造する技術も開発されているようであり、こちらは将来のファッション業界に大きな影響を与える可能性を秘めています。
遺伝子組み換え技術による大豆については受入れを拒否する傾向が強い日本人ですが、このような培養技術による人造肉ならば受け入れる可能性はあるのではないでしょうか。

もしかしたら10年後、スーパーに並ぶ鶏肉は、ブロイラー種ではなく人造培養種になっている“カモ”知れませんね。

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カウントが増えると、もっとハリきってつぶやくカモ!?

kamo4


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