終了 自治体におけるIoT型防災ソリューション実態

企画趣旨

近年、台風を始めとする自然災害被害の甚大化が社会課題としてクローズアップされてきている。国交省によると、2019年の全国の水害被害額(洪水、高潮、津波、土石流、地すべりなど)は暫定値で2兆1,500億円に達し、(津波以外の)年間水害被害額としては1961年の統計開始以来最大となっている。

今後においても、温暖化に起因するとも言われる台風の大型化、豪雨被害(ゲリラ豪雨)の多発化なども指摘されており、防災対応の強化は僅々の課題となっている。

防災対応は行政主体に行われているが、人手不足や予算不足もあって、徐々に手が回らない状況も現出してきている。そこで、例えば現場監視にITテクノロジーを活用する動きが広まりつつあり、交通インフラ大手(NEXCOグループ、鉄道大手など)や主要インフラでは、IoTを活用した遠隔監視(IoTモニタリング)/防災ソリューションの実装も始まっている。

今後においても、IoT/クラウド、各種ネットワークの普及により、防災分野におけるIoTモニタリング及びデータ収集/蓄積基盤の整備が進み、さらには収集データの有効活用といった観点からは解析技術の向上やAIの進展により、以前よりも実効性の高い成果が期待されるようになってきた。

本マルチ企画では、以上の点を踏まえた上で、自治体におけるIoT型防災ソリューションの活用実態を明らかにするとともに、今後の方向性を展望する。

調査対象

1.河川防災:水位、流量、雨量など
2.道路防災:アンダーパス、法面などでの危険個所監視(崩落可能性箇所など)、トンネルなど
3.港湾防災:潮位・波浪、雨量、埠頭監視、防潮扉遠隔制御など
4.ダム防災:水位、雨量、CCTV/監視、放流監視・制御、など
5.下水道防災:マンホールポンプの水位、漏水、流量、雨量など
6.その他:ため池防災(水位、雨量など)、危機管理情報/統合防災システムなど
※上述した調査対象に関して、自治体アンケート(300自治体)を実施する。合わせてアンケート回答自治体の中から10自治体で直接面談調査を実施する。

調査方法

全ての調査対象において電話調査を行う。

調査期間

2020年12月~2021年3月

報告書内容予定

◇防災関連でのIoT活用への取り組み(対象インフラ、データ収集の状況/蓄積状況、IoTモニタリングへの取り組みなど)
◇IoT活用で期待される領域/業務
◇データ活用への取り組み(データ活用の有無、内製対応・ベンダー対応・機器メーカー対応など)
◇ITベンダーなどへの要望(クラウド対応、スマホなどのスマートデバイス対応、操作性向上、値引/価格許容度、サポート面など)
◇問題点・課題(システム投資予算がない、クラウドは使いたくない、データを読める人材がいない、データ活用方法がわからない、成功事例を知らない、どのインフラで対応すればいいかわからないなど)
◇課題解決への取り組み(外部連携状況、AI活用の有無、社員教育への取り組みなど)
◇今後の方向性

募集要項概要

参加募集期限:2020/11/30
調査報告書納品予定:2021年3月下旬
参加費用:800,000円(税別)
詳細・お申込みはホームページよりお問い合わせください。

注1)調査企画名、参加募集期限は変更する場合がございます。
注2)調査報告書納品予定は募集状況、調査状況その他により遅れる場合がございます。