全国の20代から60代の女性10,147人の『フェムテック』の認知度は5.8%、前年調査の3.4%からは2.4ポイント上昇したものの依然低い水準にとどまる
~今後は若年層への認知拡大が課題~
1.調査結果概要
2022年9月に全国の20代~60代の女性10,147名に対して、フェムケア・フェムテック(消費財・サービス)のアイテム・サービスへの消費者アンケート調査を実施した。
まず、「フェムテックという言葉の意味を知っているか」と尋ねたところ、フェムテックの認知度は5.8%であった。前回調査(2021年9月)の認知度3.4%からは2.4ポイント上昇したものの、依然として「フェムテック」の認知度は低いという結果になった。
また、「(フェムテックという言葉を)聞いたことはあるが、(言葉の)意味はわからない」という回答は14.0%と、前年から4.3ポイント上昇した。2021年以降、メディアでもフェムテックについて取り上げられることが増え、耳にする機会が多くなったためと考えられる。
認知度を年代別に見ると、フェムテックアイテム・サービスのターゲット世代となっている30代(8.1%)、40代(7.8%)の認知度が若干高い。ただ、全年代で約8割が「(フェムテックという言葉を)知らない」と回答しており、50代(83.7%)60代(84.5%)では80%を超えている。
こうした結果から、フェムケア・フェムテックのマーケットを拡大するためには、まず将来のターゲットとなり得る若年層への認知度向上が必要となり、今後のさらなる認知拡大が課題になると言えるだろう。
2.注目トピック
~「月経痛」は女性のほぼ半数が男性上司、男性同僚に一般的な知識を知っておいてほしい課題~
本調査で「女性特有の健康課題について男性(上司、同僚、パートナー、家族など)に一般的な知識を知っておいてほしいと思うか」と尋ねた。健康課題としては、「月経痛」「PMS(月経前症候群)」「更年期症状・障害」「不妊・妊活」「婦人科系疾患」の5つについて質問した。
「月経痛」の一般的な知識を知っておいてほしいという回答では、「男性パートナー」(56.2%)、「男性上司」(47.5%)、「男性同僚」(43.4%)、家族[父親・兄弟など](39.2%)の順となった。
また、月経痛の一般的な知識を共有したいという回答では、男性パートナーが42.0%と他の属性と比較して極めて高い比率であった。
調査結果からは、男性にも女性の健康課題について一般的な知識を知っておいてほしいと考えている女性がほぼ半数いることがわかった。特に、女性にとって男性パートナーは女性特有の健康課題について知識を知っておいてほしいと感じている存在であることがわかる。「フェムテック」自体の認知度はまだ低いが、周囲の人に女性特有の健康課題について一般的な知識を知っておいてほしいと考える女性は少なくない。
但し、「自分自身の女性特有の健康課題について男性(上司、同僚、パートナー、家族など)に共有したいと思うか」と尋ねた回答では、「月経痛」について男性上司に共有したいと答えた女性は19.1%、同じく男性同僚に共有したい女性は18.0%となるなど、多くの女性が「一般的な知識を知っておいてほしい」という気持ちと、「自分自身の健康課題として共有したい」という気持ちとの間に、大きく異なる感覚を持っていることがわかった。
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【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】BCパターン
女性は悩み・不調を感じつつも、声を上げられない、または自身で認識していない可能性
調査要綱
2.調査対象: 全国の20代から60代の女性10,147人
3.調査方法: インターネットモニターを対象とした消費者アンケート調査
<本調査について>
本調査では、全国の20代から60代までの女性10,147人を対象として、インターネットモニターを対象とした消費者アンケート調査を実施した。調査では、女性特有の健康の悩みや不調、ケア・対処方法、フェムケア・フェムテック(消費財・サービス)市場のアイテム・サービスの認知度、購入・利用状況、友人や同僚、家族に薦める可能性、女性特有の健康課題についての情報共有等について尋ねた。
<市場に含まれる商品・サービス>
フェムケア・フェムテック(消費財・サービス)のアイテム・サービスへの消費者アンケート調査結果
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