2023年度のファッションアパレル業界の注目マーケット(6市場計)は、前年度比103.0%の1兆5,434億8,000万円
~イレギュラーサイズ市場を除く5市場は、いずれも二桁に近い伸び率で推移~

1.市場概況
本調査では、ファッションアパレル業界の注目マーケットとして、オーダースーツ、イレギュラーサイズ、リユース学生服、ファッションレンタル、電動ファン付ウェア、アウトドアウェアの6市場に着目し、市場規模を算出した。2023年度のファッションアパレル業界の注目マーケット(6市場計)は、前年度比103.0%の1兆5,434億8,000万円と推計した。
Lサイズ以上のレディスアパレルを対象としたイレギュラーサイズ市場を除く5市場は、いずれも二桁に近い伸び率で推移しており、成長市場であると推察する。
2.注目トピック
リカバリーウェアの動向
疲労や筋肉のコリなどを改善することを目的としたリカバリーウェアは、ライフスタイルやワークスタイルの変化および健康志向の高まりによって、年々関心が集まっている。
関連企業各社の取り組みにおいては、近年の販売枚数が右肩上がりで伸びていることや、新規参入する企業も多く、またリカバリー系の派生商品も市場に増えている背景から、リカバリーウェアは成長市場ととらえることができる。
現在、一般医療機器(クラスI)としての届け出の有無に関わらずリカバリーウェア製品が世に出ている状況にあり、ユーザー側にとっては着用の効果などリカバリーウェアの定義がわかりづらい印象を与えている。そのため、各社が今後どのようにユーザー側へ製品の特長や性能等を浸透させられるかが、1つの課題といえる。
3.将来展望
今後のファッションアパレル業界の注目マーケット(6市場計)は、それぞれの傾向や市場の見通し等を加味すれば、プラスで推移していく見込みである。
オリジナル情報が掲載された ショートレポート を1,000円でご利用いただけます!
【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
調査要綱
2.調査対象: ファッションアパレル関連企業、小売業の有力企業、その他関連企業等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
<ファッションアパレル業界の注目マーケットとは>
本調査におけるファッションアパレル業界の注目マーケットは、以下の6市場を対象とした。
①オーダースーツ:既製服以外のスーツ(フルオーダー、パターンオーダー、イージーオーダーなど)を対象に、小売金額ベースで算出した。
②イレギュラーサイズ:Lサイズ以上のレディスアパレルを対象に、小売金額ベースで算出した。
③リユース学生服:リサイクルに該当する学生服を対象に、小売金額ベースで算出した。
④ファッションレンタル:ファッション関連のサブスクリプションサービス運営企業の売上高ベースで算出した。
⑤電動ファン付ウェア:電動のファンとバッテリーが装着された熱中症対策のウェアを対象に、メーカー出荷金額ベースで算出した。市場規模は年(1~12月)単位で算出し合算した。
⑥アウトドアウェア:登山系、キャンプ系で着用するアウトドアウェアを対象に、メーカー国内出荷金額ベースで算出した。
また、上記6市場に含まれないが注目マーケットとして、いわゆる疲労や筋肉のコリなどを改善することを目的としたリカバリーウェア、リサイクルに該当するベビー服(主にアウター類)についても調査を実施した。
<市場に含まれる商品・サービス>
オーダースーツ、イレギュラーサイズ、リユース学生服、ファッションレンタル、電動ファン付ウェア、アウトドアウェア
出典資料について
お問い合わせ先
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。