2023年度の占いサービスの市場規模は997億円、スピリチュアル関連ビジネス市場規模は4兆2,418億円
~女性をコアターゲットに多くのセグメントで成長基調~
1.市場概況
本調査における占いサービスに関連した市場規模の合計(主要6市場の合算値)は、2023年度で997億円と推計した。占いサービス市場の主要6市場のうち、5市場が成長している。「対面占い」「電話占い」「メール・チャット占い」「占いスキルマッチング(オンラインサロン)」「Web占いメディアサービス」は成長基調、「Web占い(アプリ・SNS)」は横ばい基調となっている。
本調査におけるスピリチュアルに関連した市場規模の合計(主要7市場の合算値)は、2023年度で4兆2,418億円と推計した。主要7市場のうち、6市場が成長している。「宗教」「パワーストーン」「ヨガ」「自己啓発・マインドセット教育(研修)」「ヒーリング」「宝くじ」は成長基調、「宗教・自己啓発関連書籍/雑誌」は下降基調となっている。
2.注目トピック
女性向けマーケティングツールとして強力な「占い」
2024年7月現在、占いサービスの利用客の中心層は、30~50代の女性である。占いの手段によって、男女比、年齢層が変わるが、概ね女性顧客が90%、30~50代の年齢層が80%を占めている。また、占いサービスの利用目的の85%が「恋愛・男女関係」についてである。
このような背景から占いは、女性向けの各種サービス(情報サービス、健康・美容、各種販売)の広告、集客ツールとして強力であり、女性の会員が多いSNSやECサイト、女性雑誌、百貨店などの商業施設、朝の情報番組などに多用され、人気を博しており、日本国内において、占いサービスの経済効果は極めて大きい状況となっている。
3.将来展望
当面、日本においては、経済の衰退、未婚率の上昇、自然災害の多発等、人々を不安にさせる事象が増えることはあるものの、減ることは無いものと見られ、悩みを解決する手段としての、占いサービスやスピリチュアル関連サービス、商品の需要は底堅いものと考える。
今後は、スキルマッチングプラットフォームに個人の占いスキルを登録して、利用者がマッチングされる仕組みが進展したり、生成AIが的中率の高い占いを実践するといったサービスが創出され、既存の占いサービスの顧客を奪っていくことも大いにあり得るとみる。
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電話占い市場の概況
自己啓発/マインドセット教育(研修)市場の概況
調査要綱
2.調査対象: 占いサービス(対面、電話、メール・チャット、占いスキルマッチング、Web、メディアサービス)、スピリチュアル関連ビジネス(宗教・自己啓発関連書籍、宗教、パワーストーン、ヨガ、自己啓発・マインドセット教育(研修)、ヒーリング、宝くじ)関連事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、公開情報および文献調査併用
<占いサービス市場とは>
本調査における占いサービス市場とはエンターテインメントとして提供される、「人の運勢、物事の吉凶、将来の成り行きを判断・予言する」ことにより、顧客から対価を得るサービスで構成される市場とする。対象分野は「対面占い」「電話占い」「メール・チャット占い」「占いスキルマッチング(オンラインサロン)」「Web占い(アプリ・SNS)」「Web占いメディアサービス」の主要6市場とする。
なお、宗教法人、宗教団体、宗教関係者が主体となって行う宗教的儀式として行われるものは含まない。また、反社会的勢力、カルト集団による違法行為、詐取、洗脳行為の類として行われるものも含まない。法人によって継続的に運営されているサービスのみを市場規模に含むものとする。個人が対価を得ているものは含まない。
<スピリチュアル関連ビジネス市場とは>
本調査におけるスピリチュアル関連ビジネス市場とは人間の精神に何らかの効用をもたらすサービス、商品による市場とする。その中で特に代表的、象徴的な分野として、「宗教・自己啓発関連書籍/雑誌」「宗教」「パワーストーン」「ヨガ」「自己啓発・マインドセット教育(研修)」「ヒーリング」「宝くじ」の主要7市場を対象とする。
<市場に含まれる商品・サービス>
占いサービス(対面、電話、メール・チャット、占いスキルマッチング、Web、メディアサービス)、スピリチュアルに関連した各種サービス、商品
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