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2025年版 バイオマスフィラー市場の展望と戦略

カーボンニュートラル(CN)の実現が世界的な目標として掲げられる中、廃木材、貝殻、各種植物由来未利用材をフィラーとしてリサイクル・アップサイクルし、樹脂と複合化したり、化粧品その他の添加剤として使用することでプラスチック使用量削減や各種添加剤のサステナブル化を図るという取組みが進められている。
本レポートでは、植物や卵殻、貝殻、甲殻類等、様々な生物由来のフィラー(バイオマスフィラー)と、それらのフィラーを使用した川下製品(日用品、モビリティ、産業資材、容器包装資材、玩具、その他)について取り上げ、参入メーカー各社が開発・展開する製品の強み・特長などを紹介するとともに、バイオマスフィラー及びその複合樹脂の需要動向や参入企業の事業方向性などをまとめた。

発刊日
2025/03/27
体裁
A4 / 145頁
資料コード
C66127400
PDFサイズ
51.0MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:国内のバイオマスフィラー・バイオマスフィラー複合樹脂及びそれらを使用した製品の需要動向及び参入メーカーの動向を調査し、日本国内におけるバイオマスフィラー関連市場及び参入メーカーの現状と今後の動向を把握することを目的とする。
調査対象:以下のバイオマスフィラー関連製品
・セルロースフィラー複合樹脂
・木粉複合樹脂
・卵殻複合樹脂
・その他(カカオハスク、もみ殻、野菜残渣等、植物系未利用材料)
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査・分析期間:2025年1月14日~2025年3月24日

資料ポイント
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  • ファッション、テーブルウェア等これまでにない領域での採用始まる
  • 既存のプラスチックの枠組みを超えた新たな用途にポテンシャルあり
    ○木材、卵殻、貝殻などの未利用材を活用したバイオマスフィラーの用途は廃物利用(ダウンサイクル)からアップサイクルへと広がる
    ○パルプ由来のCeFは、CNFがオーバースペックな分野での採用進展CO2排出量削減に加え、流動性や強度など物性向上効果が評価される。非パルプ由来材料からのセルロース成分抽出の開発もスタート
    ○WPCは建材の他、雑貨、テーブルウェアから自動車まで幅広い用途で提案進む。自動車向けではトヨタ車体TABWDョを内外装部材に採用した公用車の走行が開始
    ○国内で20~30万t/年排出される卵殻を有効活用、加工卵殻の消臭・抗菌性に加え、「卵」の持つストーリー性が用途開発・製品開発を後押し
    ○これまで産廃として処理されてきた食品残渣、未利用材の活用も活発化
    ○自動車、建材を始めとするB to Bから、ファッション、玩具などのB to Cまで幅広い用途で様々な素材のバイオマスフィラーの採用が始まる

リサーチ内容

第1章 バイオマスフィラー市場の展望と戦略
 
ファッション、テーブルウェアなどこれまでにない領域での採用始まる
既存のプラスチックの枠組みを超えた新たな用途にポテンシャルあり
木材、卵殻、貝殻などの未利用材を活用したバイオマスフィラーの用途は
廃物利用(ダウンサイクル)からアップサイクルへと広がる
バイオマスフィラー複合樹脂の需要は順調に成長も
もう一段の拡大には「プラ代替」の枠にとらわれない提案と用途開発が必要
(図・表)バイオマスフィラー複合樹脂 市場規模推移
(図・表)バイオマスフィラー 市場規模推移
(表)バイオマスフィラー複合樹脂と競合材料との価格比較
CO2排出削減、既存のプラスチック代替だけではない新たな価値の訴求で
幅広い領域での採用につながる提案を!
 
第2章 バイオマスフィラー市場の動向
 
バイオマスフィラーを“化成資源由来プラを代替する素材”と位置付け
より高付加価値な領域での活用が進展
1.セルロース(CeF)
  パルプ由来のCeFは、CNFがオーバースペックな分野での採用進展
  CO2排出量削減に加え、流動性や強度など物性向上効果が評価される
  (表)セルロースフィラーの概況
  非パルプ由来材料からのセルロース成分抽出の開発もスタート
  (表)セルロース系バイオマスフィラー 主要メーカーの製品概況
2.木粉(間伐材由来、廃木材由来)
  建材として長い歴史を持つ木粉コンパウンド樹脂、建築廃材ではなく国内間伐材を使用し
  トレーサビリティー確保と地産地消の推進に取り組む動きも
  (表)木粉フィラー(複合樹脂)の概況
  建材以外では雑貨、テーブルウェアから自動車まで幅広い用途で提案進む
  自動車向けではトヨタ車体TABWD®を内外装部材に採用した公用車の走行が開始
  (表)木粉系バイオマスフィラー 主要メーカーの製品概況
3.カカオハスク
  チョコレート大手の明治との協業で、カカオハスクをアップサイクルした
  テーブルウェアや容器などの開発・商品化が進展
  (表)カカオハスクフィラーの概況
  (表)カカオハスク系バイオマスフィラー 主要メーカーの製品概況
4.卵殻
  国内で20~30万t/年排出される卵殻を有効活用、加工卵殻の消臭・抗菌性に加え
  「卵」の持つストーリー性が用途開発・製品開発を後押し
  (表)卵殻フィラーの概況
  (表)卵殻系バイオマスフィラー 主要メーカーの製品概況
 
5.その他未利用材料(茶殻、もみ殻、非食・廃棄米、デントコーン等)
  これまで多くが産廃として処理されてきた食品残渣、未利用材のフィラー化も活発化
  (表)その他材料によるバイオマスフィラー 主要メーカーの製品概況
  (表)バイオマスフィラー 主要メーカーの製品概況
 
第3章 バイオマスフィラー活用製品市場の動向
 
自動車、建材を始めとするBtoBから、ファッション、玩具などのBtoCまで
幅広い用途で様々な素材のバイオマスフィラーの採用が始まる
1.自動車関連
  トヨタ車体TABWD®使用の超小型BEV「もくまる」が自治体公用車として公道走行を実現
  CeF配合のグリーンチップ®CMF®、成形性は問題なし、コストと耐衝撃性向上の開発進む
  (図)しずおかもくまる
  ウニ殻、牡蠣殻フィラーの自動車内外装パーツへの採用も始まる
  (図)牡蠣殻混練樹脂を使用したロアパネルの試作品
  (図)ウニ殻由来機能性フィラー ウニライト™
2.建材関連
  従来からある木粉複合樹脂に加え、卵殻を活用した建材も登場
  (図)LCTシリーズ/バイオミックストーン
3.工業・産業関連
  バイオマスフィラー複合樹脂への難燃性付与、もみ殻含有のシリカの活用など
  工業・産業用途にもバイオマスフィラー採用の動き
4.容器・包装
  厳しいコスト要求とボリューム対応で本格採用には高いハードルあり
  消費者のメリットと中身の価値向上につながる提案をいかに進めるかが課題
5.テーブルウェア、カトラリー
  アサヒユウアス「森のタンブラー」シリーズを皮切りに食器関連での採用が拡大
  CO2削減などの環境価値と、バイオマスフィラー独特の質感・テクスチャーが評価される
  (表)アサヒユウアス 主要プロダクト
  (図)Nogakel ノガケル
  (図)SWENオリジナルマグカップ
6.ファッション関連
  「サステナブル」がブランドイメージに直結
  容器、小物、テキスタイルなど幅広い製品で活用の余地あり
  (図)TABB HAIR SERUM
  (図)kinariで製作したボタンとスピンドルストッパー
  (図)MOC-TEX®と用途例
7.玩具
  プラモデルでは細かい射出成形に対応するMFRが採用の決め手
  乳児用玩具は国産米フィラー配合のライスレジン®が安心・安全を求める声に応える
  (表)バイオマスフィラーの川下展開(BtoBの例)
 
第4章 バイオマスフィラーメーカーの動向
 
株式会社ヘミセルロース
  原料から抽出した成分を分子レベルで化学合成し、様々な付加価値を付与
  金型・素形材の知見と合わせ、材料提供にとどまらないソリューションを提供
  植物成分の中でも活用が進まなかったヘミセルロースの世界初のバイオプラ化を実現
  成分抽出~化学合成~混練から成形・製品化まで一貫したフォロー体制で差別化
  顧客の要望に合わせて原料~合成~混錬プロセスの組み合わせを最適化
  多種多様な企業との協業・コラボレーションで豊富な実績を有する
 
株式会社アミカテラ
  植物由来、生分解性のプラスチック代替素材modo-cell®で
  廃材、残渣、間伐材などの未利用資源のアップサイクルを提案
  可食材料・燃料化可能材料を使用せず未利用の植物由来資源を有効活用
  原料・加工・製品の各段階でmodo-cell®ならではの優位性を発揮
  熊本第1工場はショールーム的な役割を持ちストローを生産
  第2工場以降はペレットに特化しmodo-cell®の用途開発を強化
 
トレ食株式会社
  野菜残渣など非木質系材料からセルロースを抽出し機能材料として展開
  2025年には低コストで大量生産可能な大型機の稼働で開発に弾み
  薬剤不使用かつ生産プロセスの少ないセルロース抽出方法を開発
  国の助成事業に相次いで採択される
  地域の未利用資材からセルロースを抽出し様々に活用、産業廃棄物を資源化する
  地産地消のビジネスモデルで地域活性化とCO2排出削減を実現
  足元は日用品などのB to C製品での展開で知名度向上を図り
  最終的には自動車を始めとするB to B業界への展開を目指す
 
パナソニックプロダクションエンジニアリング株式会社
  バイオPE、PLA、海洋生分解プラなどを使用したグレードの開発進展
  多様なニーズへの対応力を強化
  完全生分解グレード、海洋生分解グレードの投入でマイクロプラ問題解決に貢献
  CeF含有量70%品やバイオPE使用品など高バイオマスグレードの提案も進める
  地域と共同で間伐材や農産物残渣など植物廃材の有効利用につながる製品開発が進む
  3Dプリンターによる成形品など従来にない用途開発にも注力
  CeF系材料として初めてSuMPOのCFP評価を開示し材料としての環境価値を訴求
  家電事業で培った成形技術、材料技術を武器にさらなる開発を継続
 
株式会社巴川コーポレーション
  生産効率向上で目標とする販売量2,000t/年の実現に弾み
  セルロースファイバー複合樹脂グリーンチップ®CMF®の用途は確実に広がる
  標準グレードでのテストから、個々のニーズに最適化した
  カスタマイズグレードの開発へと提案のフェーズを進める
  シャルピー衝撃強度10kJ/㎡を超える耐衝撃グレード実現も
  セルロース配合率や剛性などに課題残す
  カトラリー、テーブルウェアなど日用品関連での採用実績拡大
  2024年には「しずおかもくまる」製作に協力、自動車向けへの弾みとなるか
 
フクビ化学工業株式会社
  木質新建材「プラスッド」は木粉の地産地消による
  材料トレーサビリティー実現とCO2排出削減が高く評価される
  森林整備(間伐)から材料、製品までを地域で一貫して展開するビジネスモデルで
  2016年度、2023年度と2度のグッドデザイン賞を受賞
  木の質感・風合いと樹脂の強度・耐久性を併せ持つ建材「プラスッド」は
  再生木業界で初めてのSuMPO EPDを取得
 
トヨタ車体株式会社
  国産間伐材と熱可塑性樹脂を複合化した成形材料TABWD®
  「森をはこぶ」というコンセプトが注目される
  脱炭素・循環型・自然共生社会構築を目指し長期的な取組みを継続
  森と製品の2つの循環をつなぐTABWD®の提案でカーボンニュートラルに貢献
  車両内部での採用に続き、外装・内装にTABWD®を活用した超小型BEVを開発
  地元間伐材利用の「もくまる」が高知、鹿児島、静岡で公用車などとして採用される
  TABWD®のコンセプトがデザイナーの共感を呼び、B to C業界での採用も始まる
  ユーザーニーズに合わせて物性を作りこみカスタマイズして提案
 
菱華産業株式会社
  廃木材をアップグレードリサイクルしたMIRAIWOOD®︎の優れた品質感と
  炭素資源の循環をアピールし、ユーザーへの提案と用途開発を推進
  用途や使い方に合わせてノーマル、高流動性の2種類のペレットをラインナップ
  金型から射出成形条件の提案までのコンサルティングサービスも可能
  木粉配合率51wt%に加え、植物由来樹脂の使用でバイオマス度は70まで向上
  優れた環境価値に加え廃材を資産に変える提案でコラボレーションの引き合いも増加
  プラスチックと木材の長所が組み合わされ優れた物性を実現
  気泡発生のない厚肉射出成形技術の開発など、課題解決に向けた研究開発も続ける
 
テラボウ株式会社
  「カラクル」、ベースポリマー・フィラー配合率・強化材・添加剤など
  無数の組み合わせの中から最適な提案で日用品から自動車まで採用に期待
  国内で調達しやすく、消費者になじみあるバイオマス材料として卵殻に着目
  独自の消臭処方・特殊処理で“卵殻臭”の抑制を実現
  スタンダードグレードを入口に、個々のニーズに最適化したカスタマイズグレードを提案
  日用品での採用を皮切りに、自動車をはじめとする工業・産業用途での採用に期待
 
株式会社ネクアス
  独自開発の製造技術・装置SANTEC-BIOを活用し
  用途や使用条件に最適化して作りこんだバイオマスプラスチックを展開
  多種多様なベースポリマー、バイオマス材料の中から生分解プラ「NEQAS OCEAN」
  卵殻フィラー高配合マスターバッチ「NEQAS-BIO」を開発
  食品廃棄物である卵殻の配合による廃棄物及び石油由来樹脂使用量の削減と
  消臭・抗菌機能などの付加価値が注目される
  バイオマスマークの取得やパッケージングコンテスト受賞などを通じた
  市場認知度向上により企業とのコラボレーション製品の引き合いが増加
 
株式会社平和化学工業所
  多層積層ブロー技術を活用し、エコ素材と各種機能を組み合わせたボトルを展開
  材料開発、試作から量産化まで一貫したコントロールと提案力に強み
  植物由来材料を活用したブローボトルで20年の実績
  生分解、バイオマス、リサイクルなどのエコ素材ボトルで地球温暖化の抑制に貢献
  バイオコンポジット材の開発を行う子会社(株)weats設立でフィラーへの対応力を強化
  自作ラボ機の活用で成形条件の最適化を実現

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