2011年版 オーダーメイド医療に関する市場動向調査
同じ病気には同じ医療を施す従来型の医療に対し、患者それぞれの微妙な違いを考慮に入れ個々人に最適な治療計画を実施する「オーダーメイド医療(テーラーメイド医療、個別化医療)」が注目を集めています。ヒトゲノム計画によるDNA配列の解読や、個々人で異なる一塩基多型(SNP)の特定、DNAマイクロアレイなどによる大量の情報を瞬時に取得できる技術の発達によって、遺伝子レベルでの個人差が特定できるようになってきており、最適な治療法の選択や病気の重症化の回避など、医療費削減の面で大きな期待を集めております。このような状況の下、弊社では、今後需要の高まる「オーダーメイド医療」に焦点をあて、市場の最新注目動向をはじめ、全体、用途別分類それぞれの市場規模とメーカーシェア、ユーザーニーズへの対応などについて調査・分析を行いました。さらに、参入企業の事業展開、今後の方向性などについて総合的、多角的に捉え、2015年度の市場を展望。マーケットの可能性を提示しました。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査方法:直接面接調査及び間接調査
調査編集期間:2010年11月~2011年1月
■本資料のポイント
- オーダーメイド医療市場規模を算出。(2009年度~2011年度予測、2015年度予測)
- オーダーメイド医療市場企業別マーケットシェアを算出。(2010年度見通し)
- 分野別市場規模を算出。(2009年度~2011年度予測)
- 参入企業(20社)動向を分析。
■本資料の概要
A 総論
B 市場分析編
C 参入企業動向編
■掲載内容
A 総論
1.オーダーメイド医療市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
①オーダーメイド医療の概要
②オーダーメイド医療のメリットとデメリット
(2)市場の課題
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.オーダーメイド医療市場の市場規模
(1)市場規模(2009年度~2011年度予測)
(2)企業別マーケットシェア(2010年度見通し)
4.研究開発動向
①分子標的薬の研究開発の活発化
②遺伝子診断薬キット及び遺伝子検査技術の研究開発
③診断用としての遺伝子検査機器の開発
④疾患と関連する遺伝子の新たな発見
⑤遺伝子数の個人差「コピー数多型」(CNV)領域の研究
5.オーダーメイド医療関連プロジェクトの動向
①トキシコゲノミクス・インフォマティクスプロジェクト(TGP2)
②オーダーメイド医療実現化プロジェクト(個人の遺伝情報に応じた医療の実現プロジェクト)
③バイオチップコンソーシアム
6.関連規制動向
①個人遺伝情報保護
②副作用等報告制度
7.流通構造
8.オーダーメイド医療市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2012年度~2015年度)
(2)市場展望
①今後の発展予測
②オーダーメイド医療の将来ビジネス像
(3)オーダーメイド医療市場の将来展望
①分子標的薬
②遺伝子診断薬
③DNAチップ
④遺伝子検査(受託臨床検査)
⑤次世代DNAシーケンサ
B 市場分析編
Ⅰ.分子標的薬市場
1.分子標的市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①副作用の克服、作用機序の正確な解明
②人種による効果や副作用の違い
③併用療法への期待
④分子標的薬ごとの遺伝子検査サービスの確立
⑤分子標的薬利用を前提とした遺伝子検査の標準化
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.分子標的薬市場の市場規模
(1)市場規模(2009年度~2011年度予測)
(2)企業別マーケットシェア(2010年度見通し)
4.研究開発動向
①リウマチ、多発性硬化症の分子標的薬候補開発
②肺がんの新規分子標的治療薬の開発
③膜タンパク質に作用する物質の開発
④新たなメカニズムで働く分子標的薬の開発
⑤適応拡大に向けての承認申請
⑥抗体の親和性を高める新しい方法の開発
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.分子標的薬市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2012年度~2015年度)
(2)市場展望
Ⅱ.遺伝子診断薬市場
1.遺伝子診断薬市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①有用な診断マーカーの発見
②開発から薬事承認まで5年以上の長い期間がかかっていること
③保険適用と適用拡大
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.遺伝子診断薬市場の市場規模
(1)市場規模(2009年度~2011年度予測)
(2)企業別マーケットシェア(2010年度見通し)
4.研究開発動向
①k-ras遺伝子診断薬の新たな上市
②肝炎関連の遺伝子診断薬の開発
③LAMP法を使った診断薬の開発
④マイクロRNA(miRNA)の研究
⑤ワルファリンの投与量を個人ゲノム解析により調節
⑥スマートアンプ法を利用した体外診断用医薬品が承認取得
⑦数の個人差「コピー数多型(CNV)」解析
⑧遺伝子検査自動化のプラットフォーム技術開発
⑨全自動SNP解析装置の開発
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.遺伝子診断薬市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2012年度~2015年度)
(2)市場展望
Ⅲ.DNAチップ市場
1.DNAチップ市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①保険点数の上限の壁「2,000点問題」
②がん、糖尿病など患者数の大きな疾病領域のSNP解析
③有用な診断マーカーの発見
④信頼性のアップ(解析精度の向上)、機器の普及
⑤CNV解析での利用
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.DNAチップ市場の市場規模
(1)市場規模(2009年度~2011年度予測)
(2)企業別マーケットシェア(2010年度見通し)
4.研究開発動向
①DNAチップによる慢性疲労症候群判定
②老化解析用DNAチップの発売
③医薬品開発における前臨床試験の高効率化・迅速化に有益なシステムの開発
④先天異常症候群解析用DNAアレイの開発
⑤検出装置の自動化、低価格化
⑥機能性RNA解析ツールの開発
⑦SNP検査チップと高精度DNAフィルターの開発
⑧全自動SNP解析装置の開発
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.DNAチップ市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2012年度~2015年度)
(2)市場展望
Ⅳ.遺伝子検査(受託臨床検査)市場
1.遺伝子検査市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①検査のスピード化、簡易化
②がんの悪性度を数十分で判定できる遺伝子診断技術の実用化
③病気の予見、早期発見市場の拡大
④保険適用
⑤医療分野以外への応用
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.遺伝子検査市場の市場規模
(1)市場規模(2009年度~2011年度予測)
(2)企業別マーケットシェア(2010年度見通し)
4.研究開発動向
①遺伝子と疾患の関連性の解明
②がん以外の疾患に対する遺伝子診断の広がり
③RNA(リボ核酸)の解析に基づく検査・診断の開発
④遺伝子検査による発症リスク予測の研究(病気の予防)
⑤全自動ヒト遺伝子検査システムの商品化
⑥新しい遺伝子検査の自動化プラットホーム技術の開発
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.遺伝子検査市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2012年度~2015年度)
(2)市場展望
Ⅴ.次世代DNAシーケンサ市場
1.次世代DNAシーケンサ市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①機器・試薬のコスト削減
②発現データを解析する技術開発、人材育成
③診断目的としての利用
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.次世代DNAシーケンサ市場の市場規模
(1)市場規模(2009年度~2011年度予測)
(2)企業別マーケットシェア(2010年度見通し)
4.研究開発動向
①水素イオンを検出するシーケンサの開発、発売
②新たなシーケンシング原理の開発
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.次世代DNAシーケンサ市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2012年度~2015年度)
(2)市場展望
C 参入企業動向編
【製薬企業】
アステラス製薬、協和発酵キリン、第一三共、武田薬品工業、中外製薬
【臨床検査薬・機器メーカー】
栄研化学、キアゲン、積水メディカル、ダコ・ジャパン、東洋紡績、ロシュ・ダイアグノスティックス
【DNAチップ等バイオ研究用試薬・機器メーカー】
アフィメトリクスジャパン、DNAチップ研究所、理研ジェネシス
【臨床検査センター】
エスアールエル、三菱化学メディエンス、ビー・エム・エル、ファルコSDホールディングス
【次世代DNAシーケンサーメーカー】
イルミナ、ライフテクノロジーズジャパン
図表目次
図表1 オーダーメイド医療の実行プロセス
図表2 オーダーメイド医療のメリットとデメリット
図表3 遺伝子関連の先進医療技術一覧
図表4 市場規模、オーダーメイド医療市場、2009~2011年度予測
図表5 企業別マーケットシェア、オーダーメイド医療市場、2010年度見通し
図表6 オーダーメイド医療実現化プロジェクト 公募研究機関一覧
図表7 市場規模予測、オーダーメイド医療市場、2012~2015年度
図表8 ゲノム医療の将来予測
図表9 「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」の対象疾患
図表10 オーダーメイド医療による事業機会の増加 概念図
図表11 オーダーメイド医療参入業界の相関図
図表12 医療提携体制の将来像(2020年)-概念図
図表13 分子標的薬一覧
図表14 市場規模、分子標的薬市場、2009~2011年度予測
図表15 企業別マーケットシェア、分子標的薬市場、2010年度見通し
図表16 市場規模予測、分子標的薬市場、2012~2015年度
図表17 体外診断薬市場の成長推移
図表18 市場規模、遺伝子診断薬市場、2009~2012年度予測
図表19 企業別マーケットシェア、遺伝子診断薬市場、2010年度見通し
図表20 市場規模予測、遺伝子診断薬市場、2012~2015年度
図表21 市場規模、DNAチップ市場、2009~2011年度予測
図表22 企業別マーケットシェア、DNAチップ市場、2010年度見通し
図表23 市場規模予測、DNAチップ市場、2012~2015年度
図表24 市場規模、遺伝子検査市場、2009~2011年度予測
図表25 企業別マーケットシェア、遺伝子検査市場、2010年度見通し
図表26 市場規模予測、遺伝子検査市場、2012~2015年度
図表27 次世代シーケンサの分類
図表28 市場規模、次世代DNAシーケンサ市場、2009~2011年度予測
図表29 企業別マーケットシェア、DNAシーケンサ市場、2010年度
図表30 市場規模予測、次世代シーケンサ市場、2012~2015年度
【凡例】
(1)特段の断りのない限り、本書における市場規模および市場規模を構成する売上高(販売高)は企業出荷(売上)ベース、分子標的薬に関しては薬価ベースである。
(2)市場規模を構成する製品、サービスの売上高、販売量等は、弊社推計数値である。
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。