2011年版 容器市場の展望と戦略

アルコールでのバリアPET化、どんぶりカップ麺での紙化、新型軽量トレーの登場など、容器市場にも新たな動きがみられます。しかし中長期的に、少子高齢化や人口減少社会の到来による国内市場の縮小が想定される国内の容器市場では、今後はさらに各メーカーの強みを活かした「事業領域の拡大と深耕」が求められていくと予測します。本調査レポートでは、各種飲料及び食品容器市場の現状を把握するとともに、新たな成長機会を求める各社の戦略を分析いたしました。

発刊日
2011/12/15
体裁
A4 / 332頁
資料コード
C53116700
PDFサイズ
5.0MB
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調査資料詳細データ

リサーチ内容

■本資料のポイント

  • PETボトル、紙カートン・紙カップ、アルミ缶・スチール缶、ガラスびん、チルドカップ、プラスチック軽量容器(PSP容器、PP系容器、PET系容器、PS系容器)の分野別動向を調査
    調査項目
      (1)市場規模推移(2009年~2010年実績、2011年見込み)
      (2)個別メーカー動向①生産体制、②販売動向、③主力製品・注力製品の特徴、④開発動向
  • 参入企業の動向を調査
    調査対象企業
      東洋製罐、吉野工業所、北海製罐、大和製罐、凸版印刷、大日本印刷、日本山村硝子、三菱樹脂、日本紙パック、
      北越パッケージ、石塚硝子、東罐興業、日本デキシー、ユニバーサル製缶、昭和アルミニウム缶、武内プレス工業、
      東洋ガラス、エフピコ、中央化学、シーピー化成、リスパック、デンカポリマー、アテナ工業、ギンポーパック、
      コバヤシ、日本テトラパック、ほか

■本資料の概要

第1章:容器市場の展望と需要予測
第2章:プラスチック軽量容器メーカーの展望と戦略
第3章:PETボトルメーカーの展望と戦略
第4章:紙容器メーカーの展望と戦略
第5章:アルミ缶・スチール缶メーカーの展望と戦略
第6章:ガラスびんメーカーの展望と戦略
第7章:チルドカップ(プラスチック)市場の展望と戦略

■掲載内容

第1章:容器市場の展望と需要予測

売れる容器は「材料開発×中味開拓」で決まる
  アルコール飲料及びどんぶり型カップ麺で容器間競合が再燃
  コアバリューとなるオリジナリティをいかに容器に盛り込むか
  売れる容器には売れるだけの必然性がある
    (表)各種容器の需要予測

第2章:プラスチック軽量容器メーカーの展望と戦略

1.PSP容器市場の展望
  カップ麺向けが牽引し、PSP容器市場は2011年にプラス成長に転じる
  トレー市場は物流と「エコトレー」で競争力を高めるエフピコの一人勝ちの様相に
    (表)PSP容器 市場規模推移
    (表・図)PSP容器メーカー原反使用状況からみたシェア推移
    (表)PSP容器メーカーの原反使用状況から見た用途別出荷量推移
    (表)PSP原反出荷量推移
  メーカー各社は蓋材とのセット販売によるPSP弁当容器の販売を強化
  エフピコ「MFP」はバスタやスープ、弁当・丼容器などとして採用が拡大傾向に
  PSPどんぶりは紙化・PP化の圧力が強まりをみせる
  PSP容器のリサイクル状況
2.PP系軽量容器市場の展望
  (1)PPフィラー入り単層容器、PP/PSアロイ容器
  リスパックが戦略的な価格設定でバイオPPフィラー容器を市場に投入
  エフピコ「MFP」、中央化学「SD」と耐熱新素材が出揃い、競争は2012年が正念場
    (表)PPフィラー容器市場規模推移
    (表・図)PPフィラー容器メーカーシェア推移
  (2)発泡PP容器
  2011年に中央化学が発泡倍率5倍のPP系新素材「SD」を上市
  ギンポーパック「パルファイン」は炊き込みご飯など半調理食品容器として採用が拡大
    (表)発泡PP系容器市場規模推移
    (表・図)発泡PP容器メーカーシェア推移
3.PET系軽量容器市場の展望
  エフピコ、リスパックの2強が順調に出荷量を伸ばし、市場規模は2012年に15万t超えへ
    (表)A-PET容器 市場規模推移
  一軸延伸PETトレーは好調推移、二軸延伸PET容器は2012年夏に量産化がスタート
    (表・図)A-PET容器メーカーシェア推移
  PLA容器は大手原料メーカーの量産効果による低価格化が進展
  バイオPET容器は2012年の上市が計画される
4.PS系軽量容器市場の展望
  (1)OPS容器・蓋材
  2007年をピークにOPS容器市場はマイナストレンドが続く
  深絞り成形グレードの上市を受け、2012年は「蓋」が大きなテーマに
    (表)OPS容器 市場規模推移
    (表・図)OPS容器メーカーシェア推移
  2011年は一軸PETとの競争を見据えたトレーの新型投入、アイテム追加が相次ぐ
  (2)PS単体容器(真空・圧空)
  市場はマイナス成長が続くも、清涼感や高級感を演出できるPSソリッド容器の上市も始まる
    (表)PSソリッド容器 市場規模推移
    (表・図)PSソリッド容器 メーカーシェア推移

株式会社エフピコ
  2011年3月期は過去最高益を更新
  トップシェア固めへ総合力にさらに磨きをかける
  2011年5月に中部リサイクル工場のメカニカルリサイクルプラントが稼動
  PETリサイクル事業の構築により再生レジンメーカーに事業領域を拡大へ
  2011年5月に新中部ピッキングセンターが稼動、新関東工場は2012年4月の竣工へ
  PSP容器ではエコトレーの需要が順調に拡大
  新素材「MFP」は電子レンジ加熱対応の麺容器での展開を強化
  A-PET容器の出荷量は2011年に6万t規模にまで拡大
  一軸延伸トレーは好調推移、二軸延伸容器は2012年夏の市場投入へ
  耐熱容器では透明PP、発泡PPの販売を重点化
  エフピコ春のミニフェア2011では来場者数が前回比32%の大幅増に

中央化学株式会社
  価値創造の追及により国内事業の再構築と中国事業拡大に取り組む
  2011年4月に提案営業の主要拠点となる東京オフィスを開設
  2011年に東北工場の生産ラインを鹿島、山梨の両工場へ移設
  中国では川下工程の自動化投資によりコスト低減と供給能力の拡大を推し進める
  「素材・技術の中央化学」復権に向け、
  2011年に多機能・高付加価値素材「SD」「SPP」「SCT」を相次ぎ上市
  PSPトレーは苦戦が続くも、蓋材向けにOPS容器が底堅く推移
  3つのリサイクルシステムを推進

シーピー化成株式会社
  メーカーの原点に戻った製品開発を推進、非価格競争へのシフトを鮮明にする
  2011年に大阪、福岡でミニ商談会を開催し、エンドユーザーに向けた提案営業の強化を図る
  PSP容器は前年並みで推移も、「SF」「UF」の拡販を推し進める
  OPS容器では2011年に超軽量嵌合フードパック「KL」を新たに投入
  透明トレーは「エコC」の上市に併せ素材をOPSに集約化へ
  高級感・重量感の演出と多様な機能を付与した「ハカマ」シリーズを上市

リスパック株式会社
  安全・安心とサスティナビリティ社会創造に向けたバイオ容器事業を加速化
  2013年頃に関東工場第二期工事の着手を計画、バイオ容器中心の専用工場建設へ
  PLA容器の出荷量は前年比30%増で推移
  2011年秋上市のバイオPPフィラー容器も引き合いが急増
  A-PET容器は特許技術を活かした「BLACK PET」の需要が堅調推移
  大型ボックスタイプ「アールケース」で新たな市場の形成を狙う
  PSPでは優れた防曇性を付与したA-PET蓋材とのセット販売を強化
  耐熱容器では軽量化するニーズに対応するPP発泡品の見直しを進める

デンカポリマー株式会社
  「耐熱」「深絞り」をキーワードにスチレン系容器の製品開発を積極化
  耐熱嵌合フード「OPライトV」は好調推移、OPS蓋材でも耐熱タイプを拡販へ
  2012年には清涼感・高級感を演出するソリッド系刺身容器を上市予定
  PSPでは蓋付き寿司・刺身容器のラインナップ拡充を推進

アテナ工業株式会社
  「アテナブランド」確立による収益性の向上を目指す
  電子レンジ用調理器具「ラ・クッカー」はテレビ通販で注目度が上昇
  2011年9月にはワンウェイ容器「タジン鍋風電子レンジ調理容器」の出荷もスタート
  「ペプラカップ」はカップ麺向けに好調を維持、スープや味噌汁などへの採用拡大にも取り組む
  A-PET/紙の複合容器ではスナック向けで紙代替を狙う

株式会社コバヤシ
  ユーザーとの共同開発を軸に多様なニーズに対応
  豆腐容器の需要は堅調推移、代理店との連携によりさらなる販路の拡大を目指す
  「オパレイ」は冷菓向けが好調、PS系ヨーグルト容器はオレフィン系との競合が続く

株式会社ギンポーパック
  発泡PP容器の可能性を追求し、加工食品の新たなカテゴリー創出へ
  2010年秋に発泡PPの変性工程の設備を従来比3倍に増強
  「パルファイン」は炊き込みご飯など半調理食品向けに採用が拡大
  開発テーマは耐寒性向上、バリア性付与、深絞り、高倍化

第3章:PETボトルメーカーの展望と戦略

  PETボトル市場の展望
  2011年はアセプボトルがPETボトル市場の過半に達する
  PETボトルメーカー各社は独自の強みを活かした展開を追求
    (表)PETボトル出荷量推移(飲料用:本数ベース)
    (表)アセプティックボトル需要推移
    (表)PETボトルメーカー別出荷量推移(飲料用:本数ベース)
  加速するボトル軽量化技術、2012年以降も積極提案
    (表)主要PETボトルメーカーボトル軽量化状況
  バリアPETボトルは加温販売用に加え、炭酸飲料及びアルコールで採用拡大
  DLC蒸着、シリカ蒸着が徐々にシェアを向上
    (表)バリアPETボトル概要及び出荷量推移
    (表)タイプ別バリアPETボトル市場推移
  ケミカルリサイクルに加え、メカニカルリサイクルによるB to Bが本格始動

東洋製罐株式会社
  環境保全企業として軽量化や再生樹脂事業にも注力
  2011年は大容量ボトルが伸長したものの、小容量ボトルがマイナスとなる見込み
  「BEGA」の本格採用がスタート、アルコール向けは需要動向に注視
  軽量ボトルを積極提案、2012年にはさらに軽量化を推進
  ケミカルリサイクルによるB to Bをベースに循環型社会への適応を図る

株式会社吉野工業所
  軽量化やユーザビリティの向上により、PETボトル事業の拡大を追求
  2011年のPETボトル販売量は前年の猛暑効果や天候不順などの影響から
  微減から減少となる見込み
  軽量ボトルの開発進展、2012年も積極的に投入
  「Vacuum Flex」「Power Flex」も採用拡大推進
  3層バリアボトル「エイトリブ・ラミネーション」は順調に需要が拡大
  耐熱圧バリアボトルは2012年後半から2013年の上市へ

北海製罐株式会社
  2012年よりインドネシア拠点稼動へ、TPSを軸とした海外展開を加速

日本山村硝子株式会社
  500ml及び2Lでボトル軽量化を積極的に推進
  2011年春からTENキャップライン新設、トータル能力は30億個強/年へ

大和製罐株式会社
  アセプ充填技術をベースに早期のフル稼働を目指す

大日本印刷株式会社
  プリフォーム出荷量は年率数%の成長で推移
  多層プリフォームは需要を見極めながら開発

凸版印刷株式会社
  2011年よりワイン向けに採用、アルコール等での採用拡大にも注力

三菱樹脂株式会社
  調味料及びアルコールでバリアPETボトルの拡販に注力
  新需要を受け、2012年春に新規DLC蒸着装置を導入
  新規バリア開発、サイズバリエーション、中味飲料開拓を推進

第4章:紙容器メーカーの展望と戦略

1.液体カートン・パック市場の展望
  ユーザーサイドによる複数購買ニーズ増加、輸入カートンは全体の5%程度
  紙カートンメーカーには「仕組み」と「仕掛け」が必要に
    (表)紙カートンメーカー出荷量推移(原紙ベース)
    (表)紙カートンメーカー出荷量推移(個数ベース)
  2011年の牛乳・加工乳向けは前年比2.3%減の見込み
  市場縮小を食い止める紙カートンメーカーからの提案も課題
    (表)中味別紙カートン市場推移
  果汁・野菜系・果菜混合飲料、豆乳向けが堅調推移
  日本酒での紙化率65%に向上、甲乙混和焼酎向けでは60%以上
  パウチニーズへの「対抗」と「対応」、即応できる態勢整備が必要に
  低価格ニーズに対応したバリアカートンが提案
  一方で飲料以外の中味開拓で今後の需要創出もテーマ
    (表)紙カートンメーカー出荷量推移(牛乳・加工乳)
    (表)紙カートンメーカー出荷量推移(非アルコール、牛乳・加工乳除く)
    (表)紙カートンメーカー出荷量推移(アルコール)
    (表)紙カートンメーカー中味別出荷量(2008年)
    (表)紙カートンメーカー中味別出荷量(2009年)
    (表)紙カートンメーカー中味別出荷量(2010年)
    (表)紙カートンメーカー中味別出荷量(2011年見込み)

日本紙パック株式会社
  三位一体システムを軸にユーザーサポートを強化
  震災を期に各生産拠点における連携強化を検討
  ゲーブルトップは牛乳向け等で需要が減退したが、NSフジパックの出荷量は順調に拡大
  中国拠点の現法化、今後もユーザー数の拡大を検討

日本テトラパック株式会社
  充填機から外包装までライン全体を提供できるトータルシステムサプライヤー
  果汁・野菜・果菜混合が伸長、豆乳や流動食向けの展開も

北越パッケージ株式会社
  「ストラテジックパートナーの拡大」を軸にユーザー確保に注力
  中計「New Challenge 13」がスタート、紙カートンは国内向け維持、海外展開の強化も視野
  国内外の紙カートンメーカーへのOEMにより分散生産を検討
  出荷量は微増で推移、茶系飲料向けでの展開にも注力
  バリアカートンは全量がエコバリアカートンに切り替わる
  遮光カートン及びパールカートンは顧客の高付加価値展開が震災の影響により伸び悩む傾向に

石塚硝子株式会社
  WQC、原紙調達、安定生産体制を強みに、紙カートン事業の拡大を追求
  エバーグリーンの韓国拠点から継続的なカートン調達を開始
  分散生産に向けて、東京工場での紙カートンライン新設も検討
  2011年出荷量はトータルでみると横ばいとなる見込み

凸版印刷株式会社
  市場ニーズに適した差別化戦略商品を軸に高付加価値化を追求
  「全方位開発」を主体とした紙カートン事業の拡大を追求
  カートカンは環境対応に加え、「差別化」を具現化する容器としても評価
  手売りやギフト、医薬・介護向けで需要が増加
  エコフラットカップは高付加価値性のある中味飲料への採用拡大を推進
  2011年に「ボトルドパウチ」が70g機能性ゼリー飲料に採用
  小容量向けを主体に差別化パッケージとしての展開へ

大日本印刷株式会社
  バリアカートンを軸に、高付加価値な製品展開と中味開拓を志向
  アルコール向けは安定推移、コンク飲料向けは需要が好調に拡大
  チルドバリアカートン向けに「L-MB」を開発、「L-MX」以上の価格競争力で低価格化対応
  「L-Slit」は調味料等をターゲットに2012年の採用を目指す

2.紙カップ(コップ)市場の展望
  食品用での新たな中味開拓とそのための技術開発、高齢化対応商品向けもテーマに
    (表)用途別紙カップ出荷動向
    (表)紙カップメーカー出荷量推移
  ファーストフード向けが低迷、飲料用トータルでも伸び悩む傾向は変わらず
    (表)飲料用紙カップ販売動向
  次の紙化ターゲットはどんぶり型カップ麺
    (表)スープ・カップ麺用紙カップ出荷動向
  ヨーグルトでのプラ化が一段落、一部でプラから紙へのシフトも
    (表)ヨーグルト用紙カップ出荷動向
    (表)納豆用紙カップ出荷動向
    (表)冷菓用紙カップ出荷動向
    (表)デザート類用紙カップ出荷動向
    (表)その他用紙カップ出荷動向
    (表)紙カップメーカー用途別出荷量(2008年)
    (表)紙カップメーカー用途別出荷量(2009年)
    (表)紙カップメーカー用途別出荷量(2010年)
    (表)紙カップメーカー用途別出荷量(2011年見込み)

東罐興業株式会社
  「容器主導でアイキャッチ性向上」、新型容器の開発等で紙コップ事業の拡大へ
  収縮性フィルムを使用した断熱コップ「HMC」
  材料や生産プロセスの見直しで価格競争力強化を推進
  ヨーグルト向けでの需要減退に下げ止まり感
  コンビニ向け耐熱性カップ・断熱性カップは需要堅調
  ラミコンカップは震災の影響でデザートや米飯向けに需要が拡大
  「ヒネルキャップ」が2011年より本格採用、設備投資も視野に

株式会社日本デキシー
  飲料用需要を確保したうえで、食品用展開を加速
  2011年度の全社売上高は前期比10%以上の伸びを見込む
  どんぶり型紙容器の開発が終了、ユーザー要求に従って拡販に注力

大日本印刷株式会社
  2011年の食品用出荷量は微減の見込み

凸版印刷株式会社
  食品用を主体に紙カップ事業を展開
  スープ・カップ麺やヨーグルト向け等で出荷増
  鮮度保持が評価され、「バリアUカップ」の需要が拡大
  3.紙器市場の展望
  2010年の紙・板紙製品は、数量横這い、金額は微減で単価上昇
  2010年度紙器用板紙の国内出荷量、前年比2.5%の微増
  需要分野は食品、飲料品などが中心
  全体としては低迷

【紙器メーカー動向】
  日本トーカンパッケージ株式会社
  古林紙工株式会社

第5章:アルミ缶・スチール缶メーカーの展望と戦略

1.アルミ缶・スチール缶市場の展望
  東洋製罐のタイ拠点始動、大和製罐及びユニバーサル製缶はライセンス供与主体に海外展開
  「次の10年」に向けた事業成長へと進み始める
    (表)飲料缶(アルミ+スチール)メーカー別出荷量推移
    (図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2008年)
    (図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2009年)
    (図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2010年)
    (図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2011年見込み)
2.アルミ缶市場の展望
  2011年のアルミ缶市場は前年比1~2%減、アルコール不振も清涼飲料が下支え
    (表・図)中味別アルミ缶市場推移
    (表)アルミ缶メーカー中味別出荷量推移
  ビール系飲料市場縮小の歯止めとなるパッケージ開発
  中味飲料の美味しさをダイレクトに表現するアルミ缶の提案こそが最も重要に
    (表)アルコール飲料用アルミ缶メーカー別出荷量推移
  ノンアルコールビールテイスト飲料及びブラックコーヒー向けが好調に拡大
    (表)炭酸飲料用アルミ缶メーカー別出荷量推移
    (表)非炭酸飲料用アルミ缶メーカー別出荷量推移
  アルミボトル缶市場は2年連続成長
    (表)ボトル缶市場規模及びメーカー出荷量推移
  最軽量缶に向けた開発が水面下で進展
3.スチール缶市場の展望
  2011年のスチール缶市場は前年並みを維持
  スチールボトル缶は「コーヒーの『次』」に向けた中味開拓がテーマ
    (表)飲料用スチール缶メーカー出荷量推移
  スチール缶メーカー3社から軽量缶が出揃う

東洋製罐株式会社
  国内市場での安定供給体制の構築を図るとともに、海外展開を加速化
  リスクヘッジを優先させた生産体制の再構築へ
  2011年のアルミ缶出荷量は前年割れの見込み
  業界最軽量となる25gスチール缶を開発、今後も陰圧缶及び陽圧缶での軽量化を推進

大和製罐株式会社
  ボトル缶や軽量化対応等で飲料缶事業の拡大
  アルミボトル缶は2012年にはブラックコーヒー向けが主力となる可能性も
  「ECOビード缶」の採用先が拡大
  「板厚0.15mmの次」を見据えて軽量化開発を推進

ユニバーサル製缶株式会社
  海外展開の加速化やボトル缶の拡販等でアルミ缶事業の維持拡大へ
  2011年10月に海外事業推進部に組織変更、よりスピーディな対応にシフト
  アルコール向けは微減傾向にあるも、清涼飲料向けが順調に拡大
  ボトル缶はブラックコーヒーに加え、コールド及びホット対応の茶系飲料向けにも拡大

昭和アルミニウム缶株式会社
  印刷技術と迅速なユーザー対応により、顧客満足度を向上
  生産性改善に伴うコスト競争力強化が利益改善に貢献
  2011年トータル出荷量はほぼ横ばいに
  202径対応の開発に目処、次の課題は量産仕様作り

武内プレス工業株式会社
  環境対策としてボトル缶外面塗料の水性化を推進
  ボトル缶を含むアルミ缶全体の2011年出荷量は前年比5%増
  ボトル缶は果汁やブラックコーヒー向けに好調、低アル飲料にも採用へ

北海製罐株式会社
  異型缶・軽量缶開発、プレゼン力、技術開発力を活かし、
  スチール缶市場でのシェア拡大につなぐ
  エコライト缶160gで従来比13%の軽量化、190g缶でも軽量化推進

第6章:ガラスびんメーカーの展望と戦略

ガラスびん市場の展望
  食べるラー油とハイボールのブームが沈静化、ガラスびん市場は2011年に再びマイナス成長へ
  ガラスびんメーカーには地域ごとのリユースシステム構築への参画が重要に
  地サイダーやノンアルコールビールテイスト飲料向けに飲料びんが堅調
  ガラスびんの生命線であるアルコール向けでPET化、パウチ化の兆し
  東洋ガラス「極超軽量びん」、日本山村硝子「超々軽量びん」の実用化が視野に入る

日本山村硝子株式会社
  「超々軽量びん」が実用化段階、さまざまな中身食品・飲料向けで提案

東洋ガラス株式会社
  付加価値の高い商品展開により高収益体質への転換を追求
  軽量化、品質対応、安定供給体制、営業提案力が強み
  専任デザイナーを活かし、ボトル形状等の提案を推進
  2011年にダイレクトプリント設備を新規導入、ガラスびんの需要喚起につなぐ

石塚硝子株式会社
  「アルコールはガラスびんにとっての生命線」、
  加工技術やデザイン技術によってユーザー市場の活性化を目指す
  MFCはでんぷん糊仕様のラベルに対応、2011年度中に採用される見込み

第7章:チルドカップ(プラスチック)市場の展望と戦略

チルドカップ(プラスチック)市場の展望
  2011年のチルドカップ市場は前年並みの水準となる見通し
  紙との競合を見据えた意匠性向上への取り組みが重要性を増す
  カーボンフットプリントマークの使用許諾取得など環境配慮製品としてのアプローチも始まる

大日本印刷株式会社
  「ビューベルカップ・エアー」がCFPマーク取得
  9.9g重量の「ビューベルカップ・エアー」はココア飲料で採用

株式会社吉野工業所
  留型対応を主軸にユーザーニーズに最適なチルドカップ供給を推進
 

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