未利用熱エネルギーの事業化可能性調査
再生可能エネルギーの固定価格買取制度が2012年7月にスタートする一方で、再生可能エネルギーの熱利用はさほど進んでいないのが現状ある。また、エネルギー消費に着目すると、国内で供給される一次エネルギーの大半は熱エネルギーとして利用されているが、その半分以上は最終的に廃熱として放出されCO2排出量の増加を招いている。本調査レポートでは、未利用または導入実績の少ない再生可能エネルギー熱、排熱等の熱エネルギーを「未利用熱エネルギー」と定義し、最新の関連技術動向、導入事例等を調査するとともに未利用熱エネルギー業界全体を俯瞰することによって、今後の技術開発、市場発展に資することを目的とした。
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調査資料詳細データ
調査目的:再生可能エネルギーの固定価格買取制度が2012年7月にスタートする一方で、再生可能エネルギーの熱利用はさほど進んでいないのが現状ある。また、エネルギー消費に着目すると、国内で供給される一次エネルギーの大半は熱エネルギーとして利用されているが、その半分以上は最終的に廃熱として放出されCO2 排出量の増加を招いている。低炭素社会の実現には再生可能エネルギーの普及拡大等による非化石エネルギーの開発とともに未利用の熱エネルギー活用を推進する必要があり、エネルギー活用技術の更なる進展が期待される。本調査では、未利用または導入実績の少ない再生可能エネルギー熱、排熱等の熱エネルギーを「未利用熱エネルギー」と定義し、利用技術や導入実績、普及課題等を調査するとともに未利用熱エネルギー業界全体を俯瞰することによって、今後の技術開発、市場発展に資することを目的とする。
調査対象:各種業界団体、未利用熱エネルギー利用システムメーカー、熱供給事業者等
調査方法:文献調査及び調査対象先に対するヒアリング調査を実施。
調査期間:2012年2月~2012年7月
■本資料のポイント
- 未利用熱エネルギー源(太陽熱、地中熱・地下水熱、温泉熱、河川水・海水熱、雪氷熱、バイオマス熱、工場排熱、都市排熱、ごみ焼却排熱、下水熱)の特性、現状の利用技術、導入実績、需要分野等を整理。
- ヒートポンプ、バイナリータービン、スターリングエンジン、熱電発電デバイス等の関連技術を調査。
- 潜在需要規模を推計し、技術革新の可能性、システムの経済性等を踏まえた市場性評価を実施。
■本資料の概要
第1章 未利用熱エネルギー利用の現状分析
第2章 未利用熱エネルギーに関する技術動向
第3章 未利用熱エネルギーの活用拡大に向けて
第4章 未利用熱エネルギーの市場性評価と将来展望
■掲載内容
第1章 未利用熱エネルギー利用の現状分析
1.本調査レポートで対象とする未利用熱エネルギー
(表)本調査で対象とする未利用熱エネルギー
2.未利用熱エネルギーの俯瞰
(表)未利用熱エネルギーの俯瞰図
3.未利用熱エネルギー源の整理
(1)太陽熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②太陽熱利用技術
③太陽熱利用関連企業
④導入実績と需要分野
⑤太陽熱利用システムの経済性
⑥潜在需要規模・市場規模推計
⑦太陽熱利用に係る課題
(2)地中熱・地下水熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②地中熱・地下水熱利用技術
③地中熱利用関連企業
④導入実績と需要分野
⑤地中熱・地下水熱利用システムの経済性
⑥潜在需要規模・市場規模推計
⑦地中熱・地下水熱利用に係る課題
(3)温泉熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②温泉熱利用技術
③温泉熱利用関連企業
④導入実績と需要分野
⑤温泉熱利用システムの経済性
⑥潜在需要規模・市場規模推計
⑦温泉熱利用に係る課題
(4)河川水・海水熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②河川水・海水熱利用技術
③導入実績と需要分野
④河川水・海水熱利用システムの経済性
⑤潜在需要規模・市場規模推計
⑥河川水・海水熱利用に係る課題
(5)雪氷熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②雪氷熱利用技術
③導入実績と需要分野
④雪氷熱利用システムの経済性
⑤潜在需要規模・市場規模推計
⑥雪氷熱利用に係る課題
(6)工場排熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②工場排熱利用技術
③導入実績と需要分野
④工場排熱利用システムの経済性
⑤潜在需要規模
⑥工場排熱利用に係る課題
(7)都市排熱(ビル排熱・地下鉄排熱・変電所排熱等)
①熱源の特性、適用条件・地域
②都市排熱利用技術
③導入実績と需要分野
④潜在需要規模
⑤都市排熱利用に係る課題
(8)ごみ焼却排熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②ごみ焼却排熱利用技術
③導入実績と需要分野
④ごみ焼却排熱利用システムの経済性
⑤潜在需要規模・市場規模推計
⑥ごみ焼却排熱利用に係る課題
(9)下水熱
①熱源の特性、適用条件・地域
②下水熱利用技術
③導入実績と需要分野
④潜在需要規模
⑤下水熱利用に係る課題
(図)太陽熱の利用温度域と利用分野
(表)太陽熱の温度域と利用用途
(表)太陽熱利用技術と用途
(表)太陽熱利用システムの整理・分類
(表)太陽熱集熱器の種類と特徴
(表)太陽熱利用関連各社の事業領域
(表)太陽熱利用関連企業の動向
(図)太陽熱利用システムの販売台数推移(~2010年)
(表)太陽熱の需要分野
(表)太陽熱温水器の経済性
(図)高効率給湯器との競争に必要な太陽熱温水器のイニシャルコスト削減幅
(表)業務用・産業用太陽熱利用システムの利用用途と経済性
(図表)太陽熱利用システムの潜在需要規模
(表)太陽熱利用に係る課題
(図)地中熱の温度変化イメージ
(表)地中熱・地下水熱利用技術と用途
(図)地中熱ヒートポンプシステムの仕組み(冷却時)
(表)主な地中熱利用方式
(表)地中熱ヒートポンプシステム:オープンループとクローズドループの比較
(図)地中熱ヒートポンプシステムの種類
(表)地中熱交換器の種類
(図)地中熱交換器(Uチューブ)
(表)地中熱ヒートポンプ製品一覧
(表)地中熱利用関連各社の事業領域
(図)地中熱・地下水熱利用ヒートポンプシステムの設置件数(~2009年)
(図)地中熱・地下水熱利用ヒートポンプシステムの利用用途内訳
(表)地中熱・地下水熱の需要分野
(図)戸建住宅用地中熱ヒートポンプシステムのイニシャルコスト内訳
(表)住宅用地中熱ヒートポンプシステムの経済性試算
(表)地中熱・地下水熱利用ヒートポンプシステムの掘削コスト比較
(表)農業ハウス用地中熱ヒートポンプシステムの日韓経済性比較
(表)融雪システムのコスト比較例
(図)地中熱融雪システムの省コスト効果の試算例
(図表)地中熱・地下水熱利用システムの潜在需要規模
(表)地中熱・地下水熱利用に係る課題
(表)利用可能な温泉熱と利用用途
(表)温泉熱利用技術と用途
(図)温泉熱温度域による利用技術の分類
(図)温泉熱を利用したバイナリー発電システム
(図)温泉熱を利用した熱電発電システム
(図)温泉排湯熱を利用した温泉加温・給湯システム
(表)温泉バイナリー発電システム関連企業の動向
(表)温泉熱利用システムメーカー・製品一覧
(図)温泉熱を利用したクリスマス・イルミネーション点灯実証実験の様子
(図)ヒートパイプを用いたディップ型熱電発電システム
(表)温泉熱の需要分野
(図)温泉熱を利用したメロン栽培
(図)農業用施設における温泉熱利用加温設備の設置状況と源泉数の比較
(表)温泉バイナリー発電システムの経済性試算
(図表)温泉熱利用システムの潜在需要規模
(表)温泉バイナリー発電システムに必要な温水流量と発電出力の比較
(表)温泉熱利用に係る課題
(図)河川水温度と外気温度との比較
(表)河川水・海水熱利用技術と用途
(図)河川水・海水熱利用システム
(図)海洋温度差発電システム(30kW)
(表)河川水・海水熱の需要分野
(表)河川水・海水熱を利用した熱供給区域
(図表)河川水・海水熱の賦存量・活用可能量と熱供給事業における利用実績の比較
(図表)河川水・海水熱利用システムの潜在需要規模
(表)河川水・海水熱利用に係る課題
(表)雪氷熱利用技術と用途
(図)雪氷熱利用方法の分類
(表)雪氷熱の供給方式の分類
(表)雪氷熱の確保・保管方法の分類
(図)都道府県別雪氷熱利用システム導入実績
(図)雪氷熱利用システムの利用エネルギー内訳
(表)雪氷熱の需要分野
(表)雪氷熱利用システムの導入コストと電気設備との比較
(図表)雪氷熱利用システムの潜在需要規模
(表)雪氷熱利用に係る課題
(表)業種別工場排熱の特徴
(図)業種別・温度別排熱量
(表)工場排熱利用技術と用途
(図)工場排熱利用方法の分類
(表)工場排熱利用システムメーカー・製品一覧
(表)工場排熱利用システムの導入事例
(表)工場排熱を利用した熱供給区域
(表)工場排熱の需要分野
(表)工場排熱の賦存量と活用可能量
(表)全国の工場排熱量
(表)工場排熱利用システムの潜在需要規模
(表)工場排熱利用に係る課題
(表)主な都市排熱の種類
(表)都市排熱利用技術と用途
(図)都市排熱利用システム
(図)熱回収ヒートポンプの仕組み
(表)都市排熱を利用した熱供給区域
(表)都市排熱の需要分野
(表)都市排熱の賦存量と活用可能量
(図)東京23区の人工排熱総量に占めるビル排熱量の割合
(表)都市排熱利用に係る課題
(図)ごみ焼却施設の熱利用効率
(表)ごみ焼却排熱利用技術と用途
(図)ごみ焼却排熱を利用した熱電発電実証実験に用いられた熱電発電モジュール
(図)「ごみ焼却工場等の都市排熱高度活用プロジェクト」イメージ
(図)ごみ焼却排熱利用施設数と発電能力(~2010年度)
(表)ごみ焼却排熱の利用状況(~2010年度)
(表)ごみ焼却排熱の公共施設への無償供給例
(表)ごみ焼却排熱を利用した熱供給区域
(表)ごみ焼却排熱の需要分野
(表)ごみ発電(バイナリー発電、熱電発電)の経済性試算例
(図表)ごみ焼却排熱発電システムの潜在需要規模
(表)ごみ焼却排熱利用に係る課題
(図)下水熱と利用方法の分類
(図)未処理水の熱利用・熱融通システムイメージ
(図)下水汚泥焼却設備の熱収支フロー例
(表)下水熱利用技術と用途
(表)下水熱を利用した冷暖房の導入先(例)
(表)下水熱を利用した熱供給区域
(図)下水熱の賦存量・活用可能量と熱供給事業における利用実績の比較
(図)処理水熱利用事業と再生水供給事業のパッケージ
(表)下水熱の需要分野
(表)下水熱の賦存量と活用可能量
(表)下水熱利用に係る課題
第2章 未利用熱エネルギーに関する技術動向
1.計測技術
(表)「再生可能エネルギー熱利用計測技術実証事業」共同研究予定先一覧
2.回収・利用技術
(1)ハイブリッドソーラーシステム(太陽熱利用+太陽光発電)
(2)ヒートポンプ
(3)バイナリー発電
(4)熱電発電
(5)スターリングエンジン発電
(図)太陽光ハイブリッドシステムの実証試験設備
(図)ヒートポンプの種類
(図)圧縮式ヒートポンプの仕組み
(図)第1種吸収ヒートポンプサイクルと第2種吸収ヒートポンプサイクル
(図)吸着式冷凍機の仕組み
(表)ヒートポンプの種類と利用可能な未利用熱エネルギー
(図)ヒートポンプの適用分野
(表)圧縮式ヒートポンプの未利用熱エネルギー活用事例
(図)地中熱ヒートポンプユニット
(表)「次世代型ヒートポンプシステム研究開発」テーマ
(図)地下水制御型高効率ヒートポンプシステム構成図
(表)ランキンサイクルとカリーナサイクル
(表)バイナリー発電システムの開発例
(表)バイナリー発電システムの技術課題
(表)NEDO「環境調和型製鉄プロセス技術開発」テーマ(バイナリー発電関連)
(図)熱電発電の仕組み
(表)熱電発電モジュールの開発例
(表)熱電発電関連企業の動向
(図)連続鋳造設備への熱電発電システム設置イメージ
(表)熱電発電システムの技術課題
(図)スターリングエンジンの構造
(図)スターリングエンジン(Stirling DK社)外観と発電設備全景
(図)KAIHOエンジンの仕組み
(図)MOMOSEエンジンの仕組み
(表)スターリングエンジンの開発例
3.蓄熱・熱輸送技術
(1)蓄熱
(2)熱輸送
(図)季節間蓄熱空調システム例(ヨンデンビル新館)
(図)潜熱蓄熱材として用いられる糖アルコール(スレイトール)
(図)コンテナ式熱輸送システムイメージ
(図)「トランスヒートコンテナ」外観
(表)コンテナ式熱輸送システムのラインナップ
第3章 未利用熱エネルギーの活用拡大に向けて
1.未利用熱エネルギーの活用に係る課題抽出
(表)未利用熱エネルギーの普及課題
2.熱需要から見る未利用熱エネルギーの活用
(1)国内のエネルギー消費と熱需要
(2)未利用熱エネルギーと熱供給事業
(図)部門別最終エネルギー消費の推移(~2010年度)
(図)家庭部門のエネルギー消費用途(2009年度)
(図)業務部門のエネルギー消費用途(2009年度)
(図)業務部門の業種別エネルギー消費(2009年度)
(図)産業部門のエネルギー消費用途(2010年)
(図)熱供給事業における販売熱量の推移(~2010年度)
(表)熱供給事業における未利用熱エネルギーの利用熱量(2010年度)
(図)熱供給事業における住宅用販売熱量の内訳(2010年度)
(図)熱供給事業における業務用・その他販売熱量の内訳(2010年度)
3.未利用熱エネルギー導入支援策の必要性
(表)諸外国の再生可能エネルギー熱利用に関する導入促進制度
第4章 未利用熱エネルギーの市場性評価と将来展望
1.未利用熱エネルギーの市場性評価
(表)未利用熱エネルギーの市場性評価
2.未利用熱エネルギーの将来予測
(図表)未利用熱エネルギー市場の将来予測(2025年)
(図)高位・低位予測における未利用熱エネルギー利用システムの導入先イメージ
3.未利用熱エネルギー源別市場性評価&将来予測
(1)太陽熱
①市場性評価
②将来予測
(2)地中熱・地下水熱
①市場性評価
②将来予測
(3)温泉熱
①市場性評価
②将来予測
(4)河川水・海水熱
①市場性評価
②将来予測
(5)雪氷熱
①市場性評価
②将来予測
(6)工場排熱
・市場性評価
(7)都市排熱(ビル排熱・地下鉄排熱・変電所排熱等)
・市場性評価
(8)ごみ焼却排熱
①市場性評価
②将来予測
(9)下水熱
・市場性評価
(表)太陽熱の市場性評価
(図)太陽熱利用市場の将来予測(2025年)
(表)地中熱・地下水熱の市場性評価
(図)地中熱・地下水熱利用市場の将来予測(2025年)
(表)温泉熱の市場性評価
(図)温泉熱利用市場の将来予測(2025年)
(表)河川水・海水熱の市場性評価
(図)河川水・海水熱利用市場の将来予測(2025年)
(表)雪氷熱の市場性評価
(図)雪氷熱利用市場の将来予測(2025年)
(表)工場排熱の市場性評価
(表)都市排熱の市場性評価
(表)ごみ焼却排熱の市場性評価
(図)ごみ焼却排熱利用市場の将来予測(2025年)
(表)下水熱の市場性評価
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