2012~2013年版 調剤薬局の実態と展望
調剤薬局は、医薬分業の進展と積極的な新規出店により売上高は拡大傾向にあるものの、調剤報酬や薬価の改定、人件費などの経費増などに伴い利益面では苦戦する企業も見受けられます。また、医療機関やドラッグストアとの競争などから薬剤師確保が計画通りに進展しない企業も見られます。新規出店には薬剤師が不可欠であり、今後の薬剤師確保が企業の成長性に大きな影響を与えると考えられます。本調査レポートでは、調剤薬局市場の実態と各調剤薬局および調剤薬局支援ビジネス企業の戦略を調査、分析することにより調剤市場と主要調剤薬局の実態と将来性を探りました。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:調剤薬局市場の実態と各調剤薬局および調剤薬局支援ビジネス企業の戦略を調査、分析することにより、調剤薬局市場の現状把握と将来性を展望することを目的として実施した。
調査対象:調剤薬局、調剤薬局支援ビジネス企業
調査方法:直接面接調査および電話調査、郵送調査を実施
調査期間:2012年10月~2012年12月
■本資料のポイント
- 医薬分業の状況を分析。
- 主要調剤薬局チェーン(17社)の戦略を分析。
- 調剤薬局支援ビジネス参入企業の動向を分析。
■本資料の概要
第1章 調剤薬局の実態と展望
第2章 主要調剤薬局の実態
第3章 調剤薬局支援ビジネスの実態
第4章 主要調剤薬局の企業個表
■掲載内容
第1章 調剤薬局の実態と展望
調剤薬局の実態と展望
1.医薬分業の動向
・2011年度の処方箋枚数は2.0%増の7億4,396万枚、分業率は1.5ポイント増の64.6%
【図】保険調剤の処方箋枚数・受取率の推移
【図】調剤件数と処方箋枚数の推移
【図】調剤点数の推移
【表】受取率別都道府県数
2.主要調剤薬局チェーンの動向
【表】主要調剤薬局チェーンの調剤売上高・処方箋枚数・店舗数(最新年度)
【表】主要調剤薬局チェーンの出店数(調剤薬局)推移
【表】主要調剤薬局チェーンの中期計画(数値目標)
3.主要調剤薬局チェーンの戦略
・出店形態は門前薬局、マンツーマン薬局が中心も増加する医療モールへの出店
・アインファーマシーズは、2014年4月期までに医療モール50件の出店を計画
アイセイ薬局は年間10店舗前後の医療モールの出店を計画
・日本調剤の面対応型薬局は93店舗まで拡大。早期の黒字化達成で収益の改善図る
・クオールは、2014年3月期に累計100店舗のコンビニエンスストア併設型調剤薬局を計画
・総合メディカル、ファーマホールディングなども、面対応型薬局の出店に着手
・後発医薬品調剤体制加算取得率は着実に増加、平均調剤率では30%を超える企業も
【表】主要調剤薬局チェーンの後発医薬品調剤体制加算別店舗比率
・事業規模拡大の鍵握る薬剤師確保、質の高いサービス提供継続へ教育研修の拡充が不可欠
・システム導入による業務効率の改善で増益効果を期待
・企業基盤の強化を目的に、非調剤事業の展開が活発化
クオールは、2014年3月期に非調剤事業売上高100億円の達成を目指す
・非調剤事業では高齢者向け住宅への参入が増加
医療モールや調剤薬局なども含めた複合型施設が主流に
【表】主要調剤薬局チェーンの調剤薬局以外の主な事業展開
4.今後の展望
・2012年度は薬価改定、調剤報酬改定の影響や人件費増などにより
利益率は低下傾向も、調剤薬局チェーン大手は増収増益の見通し
【表】主要調剤薬局チェーンの2012年度業績予想
・確実に成長期から成熟期に近づく調剤薬局市場
・医療機関の薬価差縮小で分業率上昇の可能性、消費税率引き上げ時が焦点に
・多様な出店展開に対応可能な企業が成長持続の可能性
・処方箋獲得に加え地域医療への貢献で各社とも在宅医療への対応を強化
【表】主要調剤薬局チェーンの新卒薬剤師採用数
【表】主要調剤薬局チェーンの在宅医療への対応
・調剤業界での存在感が増すドラッグチェーンの調剤事業
【表】主要ドラッグストアの調剤売上高(最新年度)
・2014年、2015年の消費税率引き上げと薬価改定が業界再編を促進させると予測
【表】調剤薬局チェーン売上高上位10社の推移
【図】主要調剤薬局の売上高・経常利益率(連結)推移(2001年度・2004年度・2007年度・2011年度)
【表】主要調剤薬局チェーンの店舗数(調剤薬局)推移
【図】主要調剤薬局チェーンの店舗数(調剤薬局)推移
【表】主要調剤薬局チェーンの売上高(単体)推移
【表】処方箋受取率の推計(全保険〈社保+国保+老人〉)2011年度
【表】保険調剤の動向(全保険〈社保+国保+老人〉)2011年度
【表】諸指標の都道府県別順位(2011年度)
【表】諸指標の状況2011年度
【図】直近3年の都道府県別処方箋受取率の推移
【表】調剤行為別にみた1件当たり点数・受付1回当たり点数・1回当たり受付回数
【表】2005年以降のドラッグ業界における主な合併および提携状況
第2章 主要調剤薬局の実態
1.(株)アイセイ薬局
・2015年3月期に売上高600億円以上、経常利益率5.0%以上を計画
医療モール型を機軸に、M&Aも含め積極的な事業規模拡大図る
【表】業績推移
【表】出店・閉店数推移
【表】地区別店舗数
【表】品目別販売実績推移
【表】地域別処方箋枚数推移
2.(株)アインファーマシーズ
・医薬事業の上乗せで売上高2,000億円の達成図る
2014年4月期はM&Aを含め100店舗の門前型の出店目指す
【表】業績推移
【表】出店・閉店数推移
【表】セグメント別販売実績
【表】地域別販売実績
3.アポロメディカルホールディングス(株)
・足元の経営体質強化を最優先し人材により店舗の高機能化・高付加価値化を図る
【表】業績推移
【表】地区別店舗数
4.(株)オストジャパングループ
・2013年6月期は処方箋枚数の獲得に注力し増収見込む
2013年7月に医療・介護連携型の高齢者向け住宅を開設予定
【表】業績推移
【表】事業区分別販売実績推移
【表】出店・閉店数推移
5.(株)関西メディコ
・奈良県を中心に52店舗を展開、奈良県内の処方箋シェア30%達成を目標
既存地域のドミナントを推進、将来的には100店舗を目指す
【表】業績推移
6.クオール(株)
・2014年度に売上高1,150億円超、600店舗を計画
面分業対応へ異業種との提携を含め多様な店舗展開で出店を加速
【表】業績推移
【表】出店・閉店数および薬剤師数推移
【表】地区別店舗数
【表】品目別販売実績推移
【表】地区別売上高・処方箋応需枚数・店舗数推移
7.札幌臨床検査センター(株)
・札幌市内を中心に年間2~3店舗の新規出店を計画
臨床検査事業で培った医療機関との信頼関係を武器に営業活動を展開
【表】業績推移
【表】出店・閉店数および従業員数推移
【表】事業別販売実績推移
8.総合メディカル(株)
・独自の強みであるDtoDを通じた出店拡大、処方箋獲得に注力
住宅型有料老人ホームの第一号は2013年2月開設予定
【表】業績推移
【表】出店・閉店数および薬剤師数推移
【表】地区別店舗数
【表】地区別処方箋応需実績推移
【表】販売実績推移
9.たんぽぽ薬局(株)
・収益性重視の出店により成長を継続 人材育成体制強化により差別化を図る
【表】業績推移
【表】地区別店舗数
10.(株)トータル・メディカルサービス
・調剤薬局は山口・北部九州エリアを中心にドミナント化を加速
メディカルサポート事業とのシナジーによる業績向上を期待
【表】業績推移
【表】出店・閉店数推移
【表】地区別店舗数
11.(株)日本アポック
・埼玉県を中心としたドミナント出店により強固なネットワークを構築
【表】業績推移
12.日本調剤(株)
・2015年3月期に売上高4,000億円以上、営業利益率10%以上を目標
調剤薬局事業は売上高3,000億円以上、1,000店舗以上を目指す
【表】業績推移
【表】出店・閉店数推移
【表】地区別店舗数推移
【表】地区別処方箋応需実績
【表】品目別販売実績推移
13.(株)阪神調剤薬局
・2015年3月期に売上高500億円の達成を目標。メディカルシステム
ネットワークと提携、医薬品共同仕入れの合弁会社設立を予定
【表】業績推移
【表】地区別店舗数
14.(株)ファーマシィ
・広島県を中心に中四国から関西、東京で70店舗展開2012年は徳島県に初進出
既存地域のドミナントを強化、年間5店舗程度の出店を計画
【表】業績推移
【表】地区別店舗数
15.ファーマライズホールディングス(株)
・高付加価値戦略と地域密着戦略の推進で、2015年5月期に売上高400億円以上、経常利益率5.5%以上を計画
【表】業績推移
【表】地区別店舗数
【表】出店・閉店数および薬剤師数推移
【表】品目別販売実績推移
【表】地区別販売実績・処方箋応需実績推移
16.(株)ファルコSDホールディングス
・「医療総合サービス企業」の薬局として専門性を強化
【表】業績推移
【表】地区別店舗数
17.薬樹(株)
・2013年6月期より、年10店舗ペースの出店を再開
高付加価値型の健ナビ薬局は、50店舗への拡大を計画
【表】業績推移
【表】出店・閉店数および薬剤師数推移
【表】県別店舗数
第3章 調剤薬局支援ビジネスの実態
1.(株)EMシステムズ
・調剤システムは2015年3月期までに「Recepty NEXT」への切り替えを推進
医科システムは消費増税を睨み本格的な営業活動を開始
【表】業績推移
【表】品目別販売実績推移
【表】拠点一覧
2.コスモシステムズ(株)
・九州支店の新設で北部九州の直販体制を強化
アルフレッサ系卸に加え、メディセオ系卸との取引開始で営業チャネルを拡充
【表】業績推移
3.東邦ホールディングス(株)
・「ENIFclub」会員数は12,300、
会員売上高は2,310億円で医薬品卸事業売上高の22%に達する
【表】業績推移
【図】ENIFクラブの会員年度別売上高・会員数推移
4.パナソニック ヘルスケア(株)
・レセコンと電子薬歴の融合「PharnesⅡ-MX」で業務効率化をバックアップ
【表】メディコム営業拠点
5.日立メディカルコンピュータ(株)
・日立グループのトータルソリューションを活かし医療現場IT化のあらゆるニーズに答える
【表】営業拠点
6.(株)メディカルシステムネットワーク
・2014年度に売上高750億円以上、調剤薬局350店舗を目標
新規店舗開発の強化に重点、複合型施設の全国展開図る
【表】業績推移
【表】部門別売上高推移
【表】医薬品等ネットワーク事業の売上高、契約店舗数推移
【図】グループ図
第4章 主要調剤薬局の企業個表
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