2015年版 期待高まるスマート農業の現状と将来展望 ~省力化・高品質生産を実現する農業ICT・精密農業の方向性~
本調査レポートでは、現在普及し始めている栽培支援ソリューション(農業クラウド・複合環境制御装置・畜産向け生産支援ソリューション)、販売支援ソリューション、経営支援ソリューション、精密農機(GPS・GIS)などの参入メーカーの現状の取組みと今後の方向性と、ユーザー(農業法人<50社>・JA<50団体>)の農業ICT利用意向を調査することで、今後、拡大が期待されるスマート農業市場を明らかにした。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:スマート農業市場参入企業における、農業ICT・精密農業の方向性と企業戦略、及び取扱商品の動向を調査・分析することにより、スマート農業市場を展望することを目的と調査を実施した。
調査対象製品:<スマート農業>
・栽培支援ソリューション(農業クラウド、複合環境制御装置、畜産向け生産支援ソリューション)
・販売支援ソリューション(農作物の販売先(食品関連事業者・JA)の業務をICTで軽減するシステム、気象データなどを利用した販売支援サービス、等)
・経営支援ソリューション(農業向け会計ソフト、農業法人向け会計支援サービス、気象データなどを利用した経営支援サービス、等)
・精密農業(GPSガイダンスシステム、自動操舵システム、スマート農機、位置情報を活用したシステム、等)
調査対象先:スマート農業参入企業(18社)、異業種からの農業参入企業(2社)、農業法人(水稲/農園芸(野菜・果樹・花き)/酪農・畜産)50社、JA(水稲/農園芸(野菜・果樹・花き)/酪農・畜産)50団体、その他関連官公庁・協会
調査方法:直接面接取材と電話取材を実施
調査期間:2014年12月~2015年3月
- スマート農業を、栽培支援ソリューション(農業クラウド・複合環境制御装置・畜産向け生産支援ソリューション)、販売支援ソリューション、経営支援ソリューション、精密農機と定義し、各ソリューションの2020年度までの市場規模推移を掲載
- 農業法人(水稲/農園芸/酪農・畜産)50社、JA(水稲/農園芸/酪農・畜産)50団体の農業ICT利用意向調査を実施
- スマート農業関連参入企業18社個別実態を掲載
- 異業種から農業参入した2社(イオンアグリ創造、カゴメ)の農業ビジネスの取組みについて掲載
第Ⅰ章 農業の現状と将来展望
第Ⅱ章 スマート農業市場の現状と将来展望
第Ⅲ章 ユーザー(生産者・JA)における農業ICT利用意向調査
第Ⅳ章 スマート農業 有力参入企業の個別動向
■掲載内容
調査結果のポイント
第Ⅰ章 農業の現状と将来展望
1.国内農業の現状 ~2013年農業総産出額は前年比99.3%と前年を下回る~
(1)農業総産出額と生産農業所得推移(1984、2008~2013年)
(2)農作物の作付面積推移(2007~2013年)
(3)農業就業人口の推移(2004~2014年)
(4)販売農家戸数の推移(1995~2014年)
(5)販売農家における農業生産関連事業に取り組んでいる割合(2014年)
(6)農林水産物の輸出入状況
①農林水産物の輸出入額推移(2004~2013年)
②農林水産物の輸出入国の状況(2013年)
(7)産業関連表から見た国内飲食費市場
2.農業生産法人の現状
(1)農業生産法人制度
①農業法人の種類
②農業生産法人の農地権利取得の要件
③農業生産法人による農業経営のメリット
(2)組織形態別農業生産法人数の推移(2004~2014年)~農業生産法人数は14,000法人を突破~
(3)主要生産作物別農業生産法人構成比(2014年)~米・麦作で40%、そ菜業種が急増傾向~
3.農業政策の動向
(1)日本再興戦略 ~「日本再興戦略 改訂2014」を閣議決定~
(2)日本再興戦略における農業政策の方向性 ~農業委員会・農業法人・農協の一体改革~
(3)農林水産省における農業政策 ~食料・農業・農村基本計画の見直しに向けて~
①「農林水産業・地域の活力創造プラン」における2014年6月改定
②農地中間管理機構(農地集積バンク)について
4.国内農業の課題点と農業生産法人の将来
(1)農地を所有できる農業生産法人の要件緩和の検討 ~議決権と役員要件が緩和の方向~
(2)農林水産省における今後の重点農業政策 ~更に重視される六次産業化策~
(3)「農林漁業成長産業化ファンド」の積極的な活用 ~農商工連携拡大に向けて~
(4)次代の農地利用の在り方 ~超高齢化の時代を迎える農業への対応~
5.急増する異業種からの農業参入について
(1)異業種からの農業参入の動向
(2)ユーザー事例研究
①イオンアグリ創造(株) ~現在、直営19農場(栽培面積 約281ha)を全国で展開~
②カゴメ(株) ~農業参入後、14年目で黒字化を達成~
(3)農業参入の撤退事例
第Ⅱ章 スマート農業市場の現状と将来展望
1.スマート農業市場概要
(1)スマート農業とは
(2)スマート農業が求められている背景
(3)近年、異業種から農業事業に参入しているメーカー
2.政府におけるスマート農業の取組み
(1)農林水産省におけるスマート農業の取組み
(2)他府省におけるスマート農業の取組み
3.海外におけるスマート農業の取組み
(1)アメリカにおけるスマート農業の取組み
(2)オランダにおけるスマート農業の取組み
4.主要参入企業の動向
(1)栽培支援ソリューション
①農業クラウド
②複合環境制御装置
③畜産向け生産支援ソリューション
(2)販売支援ソリューション
(3)経営支援ソリューション
(4)精密農業
①農機各社が精密農業に注力
②農業向けGPSガイダンスシステムの普及状況
(5)主要参入企業におけるスマート農業の展開分野
5.参入企業の販売動向
(1)栽培支援ソリューション
①農業クラウド
②複合環境制御装置
③畜産向け生産支援ソリューション
(2)販売支援ソリューション
(3)経営支援ソリューション
(4)精密農業
(5)主要参入企業におけるスマート農業関連売上高
6.スマート農業における潜在ユーザー数
7.スマート農業の現状の課題と問題点
8.スマート農業における今後の事業の方向性
9.スマート農業市場規模推移と予測(2013年度~2020年度予測)
(1)栽培支援ソリューション
①農業クラウド
②複合環境制御装置
③畜産向け生産支援ソリューション
(2)販売支援ソリューション
(3)経営支援ソリューション
(4)精密農業
(5)スマート農業 総市場規模推移
①スマート農業 市場構成比(2013年度→2020年度予測)
②スマート農業 総市場規模推移
③スマート農業が普及するための施策
10.スマート農業関連市場の動向
(1)農業・施設園芸・植物工場向けセンサー市場の動向
①市場概況
②主要事業者の取組み
③今後の市場の見通し
(2)畜産向けセンサー市場の動向
①市場概況
②主要事業者の取組み
③今後の市場の見通し
(3)植物工場市場の動向
①市場概況
②植物工場市場の課題と可能性
③植物工場運営事業市場の将来展望
(4)施設園芸市場の動向
①養液栽培システムの概況
②主要参入企業の動向
③今後の市場の見通し
第Ⅲ章 ユーザー(生産者・JA)における農業ICT利用意向調査
1.生産者における農業ICT利用意向調査
(1)回答属性
(2)現在、農業生産・農業経営で利用しているIT機器
(3)現在、農業生産・農業経営で使用しているソフト
(4)農業生産現場、農業経営におけるICTの利用動向
(5)現在、利用している農業ICTサービス
(6)今後、利用したい農業ICTサービス
(7)農業ICTにおいて、年間の投資可能額
(8)人材育成・能力向上について、実施している取組みと将来の意向
①水稲関連
②農園芸関連(野菜・果樹・花き)
③酪農・畜産
(9)農業分野において、ICTの普及が遅れている理由
(10)農業分野において、ICTが普及するために必要なもの
(11)今後、農業・畜産分野で普及すると思われる農業ICT
2.JAにおける農業ICT利用意向調査
(1)回答属性
(2)現在、JAで利用しているIT機器
(3)JAで使用している農業生産・農業経営ソフト
(4)JAで使用している会計ソフトメーカー
(5)JAで使用している生産管理ソフトメーカー
(6)JAで使用している販売管理ソフトメーカー
(7)農業生産現場、農業経営におけるICTの利用動向
(8)農業ICTを利用しない理由
(9)現在、利用している農業ICT
(10)農業ICTを利用した事例
(11)今後、利用したい農業ICT
(12)農業ICTにおいて、年間の投資可能額
(13)農業分野において、ICTの普及が遅れている理由
(14)農業分野において、ICTが普及するために必要なもの
(15)今後、農業・畜産分野で普及すると思われる農業ICT
(16)今後、ICT導入計画
<農業ICT利用意向 個別調査票(生産者)>
1.水稲
農事組合法人士別農園、株式会社田伝むし、農事組合法人みずほファーミング、
株式会社相川ファーム、農事組合法人種沢ファーム、農事組合法人たねっこ、
農事組合法人成生組合、ひびきの農産株式会社、株式会社千手、有限会社リバーサイド石津、
農事組合法人ガイアとなみ、農事組合法人たてやま営農組合、有限会社すえひろ、
株式会社六星、有限会社佐久平興農、株式会社農健、有限会社グリーンパワー長浜、
農事組合法人ほづ、農事組合法人さだしげ、農事組合法人二島西、有限会社ファームランド五島
2.農園芸(野菜・果樹・花き)
有限会社サンファーム、株式会社青森りんごランド、有限会社せいの農園、
りんご工房きただ、有限会社サンワアグリビジネス、有限会社アグリファクトリー、
グリンリーフ株式会社、有限会社ニイクラファーム、農事組合法人安養寺集団栽培組合、
有限会社金丸物産金井きのこ園、有限会社トップリバー、有限会社ネクト、
株式会社ハラダ製茶農園、株式会社プラネット、株式会社アグリアイランド、
有限会社山口農園、株式会社山本きのこ園、有限会社やさか共同農場、
株式会社山本デンドロビューム園、有限会社黒髪カーネーション、有限会社北部農園、
有限会社ビオ・ファーム、有限会社勝山シークヮーサー
3.酪農・畜産
有限会社上田畜産、十勝北乃夢牧場株式会社、株式会社平田牧場
農業生産法人有限会社大西畜産、弓削牧場、大江ノ郷自然牧場
有限会社小田畜産、有限会社坂元種畜場
<農業ICT利用意向 個別調査票(JA)>
1.水稲
いわみざわ農業協同組合、美唄市農業協同組合、峰延農業協同組合、
いわて花巻農業協同組合、あさひな農業協同組合、秋田おばこ農業協同組合、
鷹巣町農業協同組合、真室川町農業協同組合、茨城かすみ農業協同組合、
鴻巣市農業協同組合、さいかつ農業協同組合、田奈農業協同組合、ささかみ農業協同組合、
いみず野農業協同組合、黒部市信用農業協同組合、白山農業協同組合、
花咲ふくい農業協同組合、あいち豊田農業協同組合、滋賀蒲生町農業協同組合、
新旭町農業協同組合、島根おおち農業協同組合、防府とくぢ農業協同組合、
山口美祢農業協同組合、越智今治農業協同組合、筑前あさくら農業協同組合
2.農園芸(野菜・果樹・花き)
ひたちなか農業協同組合、いるま野農業協同組合、山武郡市農業協同組合、
東京みらい農業協同組合、津南町農業協同組合、ながの農業協同組合、
長野八ケ岳農業協同組合、松本ハイランド農業協同組合、あいち知多農業協同組合、
大阪中河内農業協同組合、あかし農業協同組合、尾道市農業協同組合、
広島北部農業協同組合、粕屋農業協同組合
3.酪農・畜産
上川中央農業協同組合、北石狩農業協同組合、北檜山町農業協同組合、
新岩手農業協同組合、名取岩沼農業協同組合、あきた北農業協同組合、
秋田しんせい農業協同組合、鶴岡市農業協同組合、たむら農業協同組合、
那須野農業協同組合、はが野農業協同組合
第Ⅳ章 スマート農業 有力参入企業の個別動向
(株)アグリコンパス
~生産から流通に掛けての様々な課題を、クラウドで情報管理するソリューションを展開~
(株)イーエスケイ
~音声入力を用いて簡単に栽培履歴、農作業日誌を記録できる「畑らく日記」を展開~
イーサポートリンク(株)
~生産履歴及び販促ツールとして利用できる「農場物語」を提供し、スマート農業に本格参入~
NECソリューションイノベータ(株)
~2014年10月に農業ICT市場に参入、農業指導員の業務を省力化するソリューションを展開~
(株)NTTドコモ
~協業パートナーの農業ICT推進をサポートすべく、様々な製品・サービスを提供~
(株)NTTファシリティーズ
~農業ICTを建築分野やエネルギー分野に絡めて、農業ビジネスを推進~
(株)JSOL
~国内農業が抱える課題・問題点を解決する収穫予測モデルを展開~
ソリマチ(株)
~農業会計ソフトのリーディングカンパニー、約30年農業分野で事業を展開~
(株)大和コンピューター
~実証実験によるノウハウの確立を進め、本格販売にむけての体制構築を目指す~
(株)DTS
~雌牛の発情や疾病の兆候を早期に知らせる「Dr.Cowbell(ドクターカウベル)」を展開~
(株)デンソー
~自動車で培った制御技術を活かし、農業生産支援システム「プロファーム」を発売~
(株)トプコン
~精密ポジショニング技術と機械制御のノウハウを融合させた精密農業を国内と海外で展開~
(株)ニコン・トリンブル
~GPSガイダンスなど精密農業製品を展開し、農家の生産性向上をサポート~
日本電気(株)
~農業ICTソリューションで、次世代の農業経営をトータルに支援~
(株)日立ソリューションズ
~地図を使ったビジュアル情報管理ができる「GeoMationFarm」を展開~
富士通(株)
~「豊かな食の未来へICTで貢献する」方針の下、食・農クラウド「Akisai(秋彩)」シリーズを展開~
ヤンマー(株)
~機器の保守管理を軸としたサポートシステムから、生産管理までサポート拡大を図る~
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。