2015年版 特殊紙市場の展望と戦略
特殊紙約30品種を取り上げ、徹底分析した。選択と集中が必至の特殊紙市場を展望するとともに、特集として、次世代素材であるセルロースナノファイバーの研究開発動向を取り上げた。
調査資料詳細データ
調査目的:国内の特殊紙市場の現状と今後の方向性を調査することによって、特殊紙市場を取り巻く現状と問題点を分析する。当該調査によって、紙パルプ業界をはじめ関連業界各位の経営戦略に寄与することを目的とする。
調査対象:特殊紙メーカー、総合製紙メーカー、紙代理店・商社およびその他関連企業
調査方法:直接面接取材、電話取材及び郵送アンケート
調査期間:2015年5月~2015年7月
- 約30品種の市場規模を独自算出
感熱紙、レジロール紙、サーマルリボン(熱溶融型/昇華転写型)、インクジェット用紙、PPC用紙、フォーム印刷用紙、偽造防止用紙、ノーカーボン紙、情報用紙薬品、剥離紙・ラベル、ファンシーペーパー、色上質紙、色クラフト・ケント紙、軽量多色・インディアペーパー、ライスペーパー、コンデンサペーパー、電気絶縁紙、低発塵紙・無塵紙、合成紙、耐油紙、滅菌紙、フィルター濾紙・不織布、積層板原紙、ガラスペーパー、合紙、キャリアテープ(板紙系) - 各品種市場の近年の動向や今後の展望を徹底レポート
- 約30品種の需要予測一覧、参入メーカーシェア、需要分野別シェアなど
- 特殊紙メーカー、大手製紙メーカーの特殊紙部門の事業動向を詳細分析
- 有力代理店、卸商の特殊紙部門状況
- 特集<セルロースナノファイバーの開発動向>を掲載
第1章:特殊紙市場の展望と需要予測
第2章:セルロースナノファイバーの研究開発動向
第3章:特殊紙メーカーの展望と戦略
第4章:大手メーカー、特殊紙部門の状況と戦略
第5章:代理店・卸商の特殊紙取扱状況
第6章:各種特殊紙の展望と戦略(需要と市場シェア、戦略のポイント)
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章:特殊紙市場の展望と需要予測
構造の地殻変動の波が拡大 特殊紙市場も選択と集中必至
特殊紙市場、色もの特殊紙、環境機能紙 産業・工業用紙の成長力
特殊紙市場のビジネスモデルにも変化
どの品種が伸びて、どの品種がダメになっていくか
<表>主要品種需要予測一覧表
<表>品種別生産推移
<表>品種別メーカー別生産推移
第2章:セルロースナノファイバーの研究開発動向
産官学
「ナノセルロースフォーラム」発足
日本製紙CNF事業推進室
実証プラント稼働を機に用途開拓を加速、16年度内にも量産化へ
中越パルプ工業
CNF高分散ポリオレフィン複合材料
開発に成功、実用化に大きく前進
第3章:特殊紙メーカーの展望と戦略
特殊紙メーカーの展望と戦略
リンテックはM&A等攻めの経営へ
特種東海製紙は投資回収の正念場
巴川製紙所、経営の改革続く
<表>特殊紙メーカー業績一覧
<表>特殊紙メーカー業績推移一覧
リンテック
新中期経営計画LIP-2016がスタート
攻めの経営への転換を明確に打ち出す
特種東海製紙
2014年度は増収減益、島田工場火災で最終益大幅減
中期計画は新製品開発による成長戦略を描く
巴川製紙所
グローバル化を見据えた構造改革進むも
第5次中計目標は未到達
日本製紙パピリア
日本製紙グループ特殊紙事業の中核
既存品を販売するだけでなく、開発にも注力
日清紡ペーパープロダクツ
トイレットペーパーは高付加価値品の拡販注力
ファインペーパーは市場で唯一の増加
デジタル向け合成紙は微減推移
阿波製紙
新製品開発のトップランナー
炭素繊維強化プラスチックで
市場の注目浴びる
ニッポン高度紙工業
コンデンサ用セパレータのリーディング企業
2014年度は前年超えで推移
リコーIMS事業部
感熱記録技術を核にラインナップ拡充
産業向けソリューションビジネスを強化
住化加工紙
両面剥離紙の生産高トップ
付加価値の高い製品の開発・提案力に強み
東洋濾紙
濾紙のニーズが多様化するなか
いち早く顧客ニーズを掴み
製品開発へ繋げるかに注力
安積濾紙
混抄紙、2層技術等、付加価値製品に強み
岐阜工場が稼働し、新分野も視野に
日本製紙クレシア(直需営業本部機能材板紙営業部)
競争激しい高板、耐油紙市場で独自性発揮
ユーザーに密着した開発提案型営業を展開
ユポ・コーポレーション
国内トップシェアを有するパイオニア
国内工場の生産能力増強で輸出を強化
オリベスト
ガラスペーパーのリーディングカンパニー
最新の専門技術と豊富なノウハウで市場を牽引
大興製紙
2015年3月期は増収減益
チップ価格高騰と円安による調達費用上昇が要因
<特殊紙メーカー個表>
三和製紙
富士里和製紙
第4章:大手メーカー、特殊紙部門の状況と戦略
大手メーカー、特殊紙部門の状況と戦略
王子ホールディングス(王子エフテックス)
海外事業強化と国内成長分野への集中投資継続
中越パルプを持分法適用会社にし、業務提携強化
日本製紙
新たな中期経営計画がスタート
事業構造の転換の一環として特殊紙の販売・開発強化を継続
三菱製紙
2014年度は増収増益も純損失計上
八戸分社化等構造改革急ぐ
北越紀州製紙
2014年度は増収増益を達成
機能紙分野は堅調も高級印刷用紙は減少
大王製紙
いわき大王で転抄マシンによる段原紙生産スタート
2015年4月からは第2次中期事業計画を開始
中越パルプ工業
成長戦略ネクストステージ50はほぼ計画通り進捗
高板新設備一時凍結も計画推進を模索
第5章:代理店・卸商の特殊紙取扱状況
特殊紙も国内需要頭打ちで取り巻く環境は厳しさが増す
日本紙パルプ商事
国際紙パルプ商事
新生紙パルプ商事
日本紙通商
旭洋紙パルプ
吉川紙商事
昭和紙商事
西ノ宮
岡山紙商事
第6章:各種特殊紙の展望と戦略(需要と市場シェア、戦略のポイント)
<情報産業用紙>
(1)感熱紙
市場は踊り場に入るも、今後の新たな需要開発に期待
(2)サーマルリボン市場
熱溶融型:市場は3%程度の増加予測、各メーカーではバーコード向け戦略に傾注
昇華転写型:大日本印刷が圧倒、W/Wでもトップシェア
(3)インクジェット用紙
市場飽和のなか、国内から海外市場開拓に活路
(4)ノーカーボン紙
増税特需の反動で14年度上期は減少、今後はマイナンバーに期待
(5)フォーム用紙
輸出が好調も国内向けは依然として低迷
(6)偽造防止用紙
需要は低位安定で推移、2015年度はプレミアム商品券需要で拡大寡占市場形成
(7)PPC用紙
14年度の国内需要は低調、円安を受けて輸入紙も後退
(8)情報用紙薬品
情報用紙の需要減に連動し、薬品使用量も減少
(9)バインダー薬品
製紙メーカーの減産で減少推移
<環境機能紙>
(10)湿式不織布ベースのフィルター・濾紙、各種濾紙、RO紙
水処理、自動車、空気清浄等、伸長の余地あり
(11)低発塵紙・無塵紙
価格競争、グレードダウンなど厳しい市場環境
(12)耐油紙
コンビニ向け市場拡大、ファストフード向けは伸び悩み
(13)滅菌紙
巴川製紙所がトップ、変動少ないもののシェア争いは激化
<色もの特殊紙>
(14)色上質紙
需要は漸減傾向が続く中、3度の価格修正を実施
(15)ファンシーペーパー
増税後に停滞感が強まり、底割れが懸念
(16)色クラフト紙(ラッピング紙)、ケント紙
封筒需要は一時底打ちも減少基調は免れず
<薄葉紙特殊紙>
(17)インディアペーパー
少子化や一般紙へのシフト、Web化により減少続く
(18)ライスペーパー
国内たばこ市場の縮小が続く中、輸入紙も拡大
<産業・工業用紙>
(19)電気絶縁紙、超々高圧用複合絶縁材料
国内市場は頭打ち、一方海外市場の潜在需要は高い
(20)コンデンサペーパー・フィルム
コンデンサ用ペーパー:圧倒的世界シェアを誇るニッポン高度紙工業
中高圧用の製品開発を進め、更なる需要拡大を図る
コンデンサ用フィルム:OPPフィルムはメーカーの生産能力拡大で伸長
PETフィルムからのシフトも進行
(21)剝離紙・粘着ラベル
剝離紙市場:ラベルメーカーの内製化進むなか、各社特徴を活かして販売を維持
粘着ラベル市場:印刷シールは安定、サーマルは伸びる
(22)合成紙
開拓者であるユポ・コーポレーションの寡占市場、近年は輸入紙が拡大
(23)ガラスペーパー
底堅い建材需要に支えられ微減推移を維持
(24)積層板原紙
世界市場は微増傾向も、日本メーカーは依然苦戦が続く
(25)ステンレス合紙
ステンレスの生産量は上向くも、合紙メーカーの受注拡大に結びつかず
(26)キャリアテープ
ジェーメイが市場を席巻、パイオニアメーカーの海外市場撤退を促す
<衛生用紙>
(27)家庭紙
輸入品が急増、市況は再び弱含み
(28)紙おむつ
乳幼児用紙おむつ:国内市場は頭打ちも、中国向け急増で3年連続の2桁増
大人用紙おむつ:13年連続の成長をキープ、パンツ・パッドの伸び続く
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