2017年版 生活用紙市場の展望と戦略 ~生活資材・用品向け用紙の市場動向~
印刷用紙や情報用紙、新聞用紙などの情報媒体として活用される紙需要の減少が続く中で、生活資材・生活用品として活用されている用紙は、近年は比較的安定した推移を見せている。これらの需要分野では、機能性を付加した特殊紙のニーズもあり、市場ニーズに合ったより付加価値の高い製品を開発することで、需要開拓の余地も残っているものと見られる。
本調査レポートでは、紙・板紙の中から生活分野に関する品目を取り上げ、「生活用紙」というカテゴリを提案し、その市場動向や将来性を分析した。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査対象:特殊紙メーカー、総合製紙メーカー、およびその他関連企業
調査方法:直接面接取材、電話取材及び郵送アンケート
調査期間:2016年10月~2017年1月
- 紙器用板紙、カップ原紙、クラフト紙、耐油紙、滅菌紙、化粧板原紙・建材用プリント原紙、壁紙用原紙、石膏ボード原紙、家庭紙といった生活資材・生活用品として活用されている用紙を横串(マーケット視点)で捉えた新規レポート
- 各需要分野別(食品/医療・医薬品/日用品/文具・事務用品/建材、など)の用紙の市場動向、需要予測を掲載
- 各品種別の市場動向、需要予測、参入メーカーシェアなどを掲載
- 特殊紙メーカー、大手製紙メーカーの各品種の事業動向を詳細分析
第1章:生活用紙市場の展望と戦略
第2章:各種生活用紙の展望と戦略
第3章:生活用紙メーカーの事業戦略と今後の展望
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章:生活用紙市場の展望と戦略
生活に密着した用紙9品目の市場、その推移は横ばい~微減傾向、安定感目立つ
<図>生活用紙の国内出荷量推移
<図表>生活用紙の品種別出荷量推移
今後の成長率は需要分野によって差も 頭打ち感がある一方で拡大可能性も秘めた市場
<図表>生活用紙 需要分野別構成比(2015年)
<図表>生活用紙の需要分野別出荷量推移
<図>生活用紙 需要分野別の市場成長率
<表>品種別生産量推移
<表>品種別メーカー別生産量推移(1)
<表>品種別メーカー別生産量推移(2)
<表>品種別メーカー別生産量推移(3)
<表>品種別メーカー別生産量推移(4)
第2章:各種生活用紙の展望と戦略
Ⅰ.紙器用板紙
2015年の紙器用板紙出荷量は2.1%減の154万t
<図>紙器用板紙 品種別生産量推移
<図>紙器用板紙 主要品種メーカーシェア(2015年)
食品向けの紙化の進捗に期待、菓子では商品の2極化進む
<図>塗工白板紙・非塗工白板紙輸入推移
コート白ボールは王子グループが市場の5割弱を占める
2位グループは3社が熾烈な争い
<図>塗工白板紙国別輸入、非塗工白板紙国別輸入
<表>需要業界別投入量調査結果(総括)
<表>紙器用板紙需要業界別投入量及び構成比推移(月平均)
<表>各需要業界における紙器用板紙の品種別構成比
Ⅱ.カップ原紙
国内生産は日本製紙がトップ
プラ系素材から紙化の流れに期待あるがコスト削減要請から逆シフトも
2014年度はヨーグルト向け出荷が前年度割れ、2015年度も厳しい状況
<表>用途別紙カップ出荷動向
<表>紙カップメーカー出荷量推移
FF(ファストフード)向けは減少、一部FFではプラカップに全量切り替えの動きも
出店数の拡大に伴いコーヒーチェーン向けは好調に推移
<表>主力チャネル別紙カップ市場推移(FF、CVS、コーヒーショップ)
<表>飲料用紙カップ出荷動向
機能性ヨーグルト向けは好調に拡大、通常バリアカップのほか遮光カップが採用
2015年度のスープ・カップ麺向けはほぼ横ばいに
<表>ヨーグルト用 紙カップ出荷動向
<表>冷菓用 紙カップ出荷動向
<表>納豆用 紙カップ出荷動向
<表>スープ・カップ麺用 紙カップ出荷動向
<表>デザート類用 紙カップ出荷動向
<表>食品用その他用 紙カップ出荷動向
<表>紙カップメーカー 用途別出荷量(2012年度)
<表>紙カップメーカー 用途別出荷量(2013年度)
<表>紙カップメーカー 用途別出荷量(2014年度)
<表>紙カップメーカー 用途別出荷量(2015年度)
Ⅲ.クラフト紙
国内出荷量は2007年対比で23.6%減
2016年は未晒・半晒は堅調も晒の需要縮小続く
<表>クラフト紙主要6品種 需給推移
<表>未晒2品種・半晒(重袋用両更、一般両更、特殊両更)需給推移
<表>未晒3品種(純白ロール紙、両更晒、片艶晒)需給推移
<図>包装用紙 輸出比率の推移
紙袋はここ1~2年は横ばい推移、未晒が下支え、封筒は特需の反動響くも半晒は健闘
加工用途では各社食品包装向けの拡販に注力
<図>事業提携後のクラフト紙主要6品種の出荷量シェア
<図表>クラフト紙主要6品種 用途別構成比(2016年)
<図>紙袋の販売高・原紙別使用高推移
<図表>紙袋向けクラフト紙(主要6品種)品種別構成比(2016年)
<図表>封筒向けクラフト紙(主要6品種)品種別構成比(2016年)
品種別動向
未晒包装紙:重袋用両更クラフト紙
<表>重袋用両更クラフト紙 需給推移
<表>重袋用紙袋の需要分野別出荷高推移
未晒包装紙:一般両更クラフト紙
<表>紙粘着テープ 出荷実績推移
<表>一般両更クラフト紙 需給推移
未晒包装紙:特殊両更クラフト紙
<表>特殊両更クラフト紙 需給推移
晒包装紙:純白ロール紙
<表>純白ロール紙 需給推移
晒包装紙:両更晒クラフト紙
<表>両更晒クラフト紙 需給推移
晒包装紙:片艶晒クラフト紙
<表>片艶晒クラフト紙 需給推移
メーカー勢力図の概観
<表>クラフト紙主要6品種のメーカー出荷量シェア
未晒・半晒(重袋用両更、一般両更、特殊両更)
<表>未晒2品種・半晒(重袋用両更、一般両更、特殊両更)のメーカー出荷量シェア
晒(純白ロール紙、両更晒、片艶晒)
<表>未晒3品種(純白ロール紙、両更晒、片艶晒)のメーカー出荷量シェア
<表>重袋用両更クラフト紙 メーカー別生産・出荷・輸出推移
<表>一般両更クラフト紙 メーカー別生産・出荷・輸出推移
<表>特殊両更クラフト紙 メーカー別生産・出荷・輸出推移
<表>純白ロール紙 メーカー別生産・出荷・輸出推移
<表>両更晒クラフト紙 メーカー別生産・出荷・輸出推移
<表>片艶晒クラフト紙 メーカー別生産・出荷・輸出推移
Ⅳ.耐油紙
外食向けに復調の兆しもコンビニ向けの需要低調が市場に影を落とす
1.薄紙タイプ
これまで拡大傾向も2016年は一転して減少見込み
コンビニのドーナツ向けの需要喪失が響く
<図>耐熱紙(薄紙タイプ)市場規模推移
食品分野が大半を占める、非食品分野は安定推移
ノンフッ素系の構成比は減少傾向
<図>コンビニエンスストア主要9社国内店舗数推移
<図>薄紙タイプ 需要分野別の構成比(2015年)
2016年は拡大傾向だったリンテックが減少見込み
他のメーカーも横ばい、ないし減少の見通し
<図>薄紙タイプ フッ素・ノンフッ素系の構成比(2015年)
<表>メーカー別 月間販売量推移(薄紙タイプ)
2.厚紙タイプ
2016年は3,000tを割る見通し
日本製紙クレシア(旧興陽製紙)が圧倒的シェア
<図>耐油紙(厚紙タイプ)市場規模推移
<表>メーカー別 月間販売量推移(厚紙タイプ)
Ⅴ.滅菌紙
需要、取引関係の変化が小さい安定市場
2016年はメーカーの取り組みに変化の兆し
<表>滅菌方法と包装材の適正
<図>滅菌紙 国内メーカー販売量推移
巴川製紙所がトップ、王子エフテックスが拡大の兆し
高級志向一辺倒から汎用グレードでの取り組みも
<表>滅菌紙 メーカー別販売量推移
Ⅵ.化粧板原紙・建材用プリント原紙
化粧板原紙はKJ特殊紙にほぼ集約
建材用プリント原紙は王子エフテックスと天間特殊製紙が拮抗
化粧板市場はアイカ工業が圧倒的存在感 一部、撤退の建材メーカーも
<表>新設住宅の月次別着工動向
化粧板原紙の需要は、住宅着工数が影響
住宅着工は持ち直しもピークからは大幅減
建材用プリント原紙は、国内需要は低位安定
輸出は伸びしろはあるものの現地メーカーとの競合激しい
Ⅶ.壁紙用原紙
原紙は中越パルプ工業がシェアトップ 日本製紙が追う
2015年の壁紙の出荷量は微減、新築住宅は回復も若干の前年割れ
<表>壁紙の品種別出荷量推移
サンゲツ・リリカラの2社で市場の6割超を占める
メーカー値上げに対応してブランド問屋も値上げを実施
<図>2015年 壁紙メーカーシェア、2015年 ブランド問屋シェア
<表>主要メーカーの販売量推移
<表>主要壁紙ブランド問屋の販売量推移
<表>主要壁装ブランド問屋の壁紙売上高推移
ブランド問屋の動向
サンゲツ
リリカラ
シンコールインテリア
ルノン
Ⅷ.石膏ボード原紙
高砂製紙が断トツのシェアトップ、需要は大手2社で安定
2015年の石膏ボード出荷実績は前年比4.8%の減少
主力のレギュラーボードをはじめ石膏ボード全体で伸び悩む
<表>石膏ボード厚さ別生産量構成比
<表>石膏ボードの主な種類と概要
石膏ボードの出荷状況
<図>石膏ボード出荷量構成比
<表>石膏ボード品種別出荷量推移
<表>石膏ボード地域別出荷量構成比
<図>石膏ボード地域別構成比
石膏ボードメーカーの動向
吉野石膏
<図表>石膏ボード メーカーシェア
<図>吉野石膏 品種別出荷数量
チヨダウーテ
<図>チヨダウーテ 品種別出荷数量
Ⅸ.家庭紙
堅調な需要に支えられ2015年、2016年の家庭紙市場は安定
<表>家庭紙の製品別出荷推移
<表>主要メーカーの製品別売上高概況
ティシュペーパー:二極化の傾向強まる
<表>ティシュペーパーのメーカーシェア
トイレットペーパー:インバウンド需要も底上げ
<表>トイレットペーパーのメーカーシェア
タオルペーパー:成長余力を残す製品
<表>タオルペーパーのメーカーシェア
海外は衛生用紙の増設ラッシュ
SCA(スウェーデン)は包装用紙メーカーから世界最大の衛生用紙メーカーへ
<表>中国における衛生用紙製品の生産量・消費量等
<表>中国における生活用紙製品の品目別消費状況
2017年以降、中小メーカーの生き残り競争激化か 輸入紙との競合も
<表>中国、衛生用紙関連製造主要企業
<表>インドネシア、衛生用紙関連製造主要企業
<図>トイレットペーパー輸入量推移
<図>ハンカチ、クレンジングティシュ、
化粧用ティシュ及びタオル輸入量推移
主要メーカー動向
日本製紙クレシア
大王製紙
王子ネピア
日清紡ペーパープロダクツ
<表>トイレットペーパー価格推移
<表>ティシュペーパー、タオルペーパー価格推移
第3章:生活用紙メーカーの事業戦略と今後の展望
1.王子グループ
2.日本製紙
3.大王製紙
4.レンゴー
5.北越紀州製紙
6.中越パルプ工業
7.丸住製紙
8.大興製紙
9.リンテック
10.特種東海製紙
11.巴川製紙所
12.日本製紙クレシア
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