2017年版 偏光板及び部材フィルム市場 Annual Report
国内外の偏光板メーカー及びその部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの偏光板市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査資料詳細データ
調査目的:国内外の偏光板メーカー及びその部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの偏光板市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査対象:偏光板メーカー、位相差フィルムメーカー、PVA 保護フィルムメーカー、表面処理フィルムメーカー
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2017年2月~2017年4月
- 番狂わせにも静観せず、中国こそが勝負の主戦場。
大争奪戦に参戦した各社が2億㎡を巡って真っ向から衝突。 - 「単独進出組」、「中国資本提携組」、「JinJiangグループ」が繰り広げる中国攻略策の本戦突入。
JinJiang(锦江)傘下のCMMT、SAPOと業界王座の日東との「技術提携説」が有力視。
日東電工の手助けで、超広幅2,500mmに拘るJinJiang G.は業界初の成功例となるか? - LGD TV向け「4枚PMMA」は、2017年1月から東友ファインケムより出荷開始。
本戦は全4枚LGMMA樹脂で価格競争力を持ったLG化学の参戦以降に持ち越し。
独占を許さないLGDの思惑の一方、技術力で差をつけた日東のRF Pol.はLGD TV向け本格採用。 - LGD TV向けでは4枚TAC離れが加速化するも、BOE TV向けでは「4枚TAC」が5割弱を維持。
ただ、2017年以降TAC系は楽観視できず、40″以上では「TAC/PMMAペア」の使用拡大に加え、
無錫拠点を活用したSDIがBOE TV向け物量を抑え「PET系偏光板」の成長が予想。 - 日本ゼオンの2017年稼働予定の新規増設にもCOP不足事態は改善されず?
COP不足を解消すべく、SDC TV向けでは「COP1枚型」構造が約20%に拡大。
台湾陣営ではCOPの需給がタイトで55″以下TVでは急遽4枚TACに切り替えへ。 - iPhone向けOLED偏光板は、住友/富士フイルム「液晶塗布型」が薄型技術で一歩リード。
薄型へのニーズはiPhoneに留まらず、2018年以降GalaxyS向けでも「N-film」から切り替え進む?
第1章:偏光板及び部材フィルム市場の動向
第2章:偏光板及び部材フィルムメーカーの展望と戦略
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章:偏光板及び部材フィルム市場の動向
1.偏光板
(1)偏光板市場全体
韓国最大手のLCD生産設備の停止で総需要量が低下、
大手偏光板各社の生産量は微増で着地2017年以降は中国陣営が手掛ける
大型TV向けを中心に偏光板のニーズが増加
(図・表)LCDタイプ別偏光板市場規模推移(2013~2018年度予測)
(表)TFT用偏光板市場規模推移(2013年~2018年予測)
(図・表)TV向け偏光板市場規模推移(2013~2018年度予測)
(2)偏光板メーカーシェア
IPS陣営向けではLG化学のトップの座は揺るがず
無錫拠点を活用した価格競争力で中国市場を狙うサムスンSDIのシェア拡大となるか?
(図)TFT向け偏光板市場のメーカーシェア(2016年度)
(図)TFT向け偏光板市場のメーカーシェア(2017~2018年度予測)
(3)中国向け偏光板市場(偏光板メーカーの動向)
中国攻略策は「単独進出組」、「中国資本提携組」、
「JinJiang(锦江)グループ入り」の3つ
JinJiang傘下(CMMT、SAPO)と業界王座である日東電工との
「技術提携説」が有力視
(図)中国偏光板マーケットを取り巻く内部環境の変化
(表)中国における新規増設スケジュール及び偏光板の生産能力推移
(4)VA TV向け偏光板市場
・SDC TV向け
日本ゼオンの2017年稼働予定の新規増設にもCOP Filmの不足事態は解消されず?
COP不足を解消すべく、SDC TV向けでは「COP1枚型」構造が拡大
(図)SDCにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(図)SDC TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・AUO、Innolux TV向け偏光板市場
COP Filmの需給がタイトで55″以下TVでは4枚TACに切り替えが進む
2017年において台湾パネル陣営向けではCOP/TACペアが主流で「COP1枚型」は登場せず
(図)AUOにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(図)InnoluxにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(図)AUO TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(図)Innolux TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(5)IPS TV向け偏光板市場
・LGD TV向け
「4枚PMMA」は2017年1月より東友が先に出荷を開始、本戦はLG化学の参戦以降
LGD・広州向け日東のRTP設備の稼働で、RF Pol.の使用比率は大幅にアップ
(図)LGDにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(図)LGD TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・BOE TV向け偏光板市場
2017年は「TAC/PETペア」構造が急成長
PET系偏光板のパイオニアであるサムスンSDIが既にBOE TV向け物量を確保
(図)BOEにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(図)BOE TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(6)偏光板の技術動向
・UV接着
UV接着ラインの導入だけではCOP系偏光板の出荷開始につながらず
UV接着の量産技術に苦戦が続く台湾勢
(表)偏光板メーカーにおけるUVライン保有状態(2017年Q2)
・薄型化PVA Coating技術
独占を許さないパネルメーカー側の思惑にも、技術力で差をつけRF Pol.の本格採用へ
残る課題は、本来の目的である部材コストダウン
(表)日東電工のRF(Retadation Free)Pol.のTV向け採用動向
(図)PVA Coating プロセス(推定)
(表)日東電工のPVA Coating成膜能力(推定)
(表)PVA Coating 搭載モデル(中小型・大型)
(7)偏光板後加工(Roll to Panel)
中国向けRTPの導入状況ではLG化学が圧倒的で15本を確保
RTPビジネスに乗り出したサムスンSDIの初のRTP搬入先はBOE・合肥拠点向け
(表)偏光板メーカーのパネル工場内でのRTPによる後加工の導入状況
(8)各パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア
・SDC向け
IT関連向けの出荷が大幅に減少するも、TV向けPET系偏光板でサムスンSDIはシェアアップ
相対的にSDC TV向け最大量を捌く東友ファインケムがシェアダウン
(図・表)SDCにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)SDCにおける用途別偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
・LGD向け
LG化学の60%程度のシェア確保は盤石
4枚TAC市場の縮小によりサンリッツのシェアが低下する見込み
(図・表)LGDにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)LGDにおける用途別偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
・AUO向け
「COP/TACペア」で大型TV向けを手掛ける住華が堅調
TV向けCOP系偏光板の開発の出遅れが響くBMC
(図・表)AUOにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)AUOにおける用途別偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
・Innolux向け
グループ子会社である強みをもつCMMTでも、Innolux TV向けで大きくシェアダウン
CMMTが手掛けられない大型TV向け物量はLG化学が受注
(図・表)Innoluxにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)Innoluxにおける用途別偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
・台湾・その他向け
(表)台湾・その他パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
・BOE向け
BOE向けで強みをみせるLG化学のトップシェアは揺るがない
PET系偏光板の採用拡大により、サムスンSDIのシェア拡大の見込み
(図・表)BOEにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)BOEにおける用途別偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
・CSOT向け
展開するTVインチの拡大にも4枚TAC構造の採用がほぼ100%
いち早く中国市場の攻略に徹したLG化学がCSOT向けでもトップ
(図・表)CSOTにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(図)CSOTにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
・中国・その他向け
(表)中国・その他パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
・Sharp、Panasonic向け
2017年以降はSharp TV向けでLG化学が参戦
(表)Sharp、Panasonicにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)Sharpにおける用途別偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(図)SharpにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2016~2018年予測)
(表)2016年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量
(表)2017年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(見込み)
(表)2018年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(予測)
(表)世界主要偏光板メーカーの生産能力推移および能力シェア
(図)世界主要偏光板メーカーの生産能力推移および能力シェア
2.位相差フィルム
(1)大型分野
・大型TN-TFT用
MNT市場の低迷にも需要量に落ち込みはなく、ハイエンド向け「WV」のニーズは根強い
(表)大型TN-TFTにおける「WV」の販売量推移
・大型VA用
新規第5ラインの稼働にも、2016年も続いた日本ゼオンのCOP Film の供給問題
COP不足でAUO TV向けは55″以下まで富士フイルムの「Rシリーズ」に切り替え
(図)大型TFT-VA向けにおけるメーカーシェア(2016~2017年度)
(表)大型TFT-VAにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
2017年内に新規第6ラインの稼働を目指す日本ゼオン
2017年よりSDCが「COP1枚型」を本格採用、COP Film不足は緩むか?
・大型IPS用
LGD TVでは4枚TAC離れもBOE TV向けではTAC系が約5割を確保し「Z-TAC」は維持
LGD TV向けでの使用拡大でLG化学のPMMA Filmの出荷量はフルキャパまで急増
(図)大型TFT-IPS向けにおけるメーカーシェア(2016~2017年度)
2017年以降はBOE TV向けでもPMMA系の採用比率がアップし、
4枚TAC市場の苦戦を予想
LG化学、競合他社が展開する「4枚PMMA」構造向けに内製PMMA Filmの外販開始
(表)偏光板用PMMAフィルムの供給能力一覧
(表)大型TFT-IPSにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(図)IPS位相差向けPMMAフィルムのサプライチェーン(2017年Q2時点)
(図)大型VA位相差向けCOPフィルムのサプライチェーン(2017年Q2時点)
(表)大型分野におけるLCD モード別位相差フィルムの販売量推移
(表)大型分野における位相差フィルムメーカー別販売量推移
(図)大型分野における位相差フィルム材料別需要量推移(構成比)
(図)大型分野における位相差フィルム材料別需要量推移(前年比)
(2)中小型分野
・中小型TN-TFT
中国市場でのOLEDパネルの不足によりTNモードSmartPhone向けWV出荷量が増加
(表)中小型TFT-TNにおける「WV」の販売量推移
・ECB
・中小型VA
中小型VAはIPSのSmartPhoneが登場した2010年頃より減少が続く
(表)中小型TFT-VAにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
・中小型IPS(iPhone、iPadシリーズ向け)
「iPhone6」以降の新構造は登場せず、PVA Coatingで日東の単独体制が続く
2018年より「iPhone」はAMOLEDに切り替え予定で、LCD用偏光板の開発はトーンダウン
(表)iPhoneシリーズで使用される偏光板材料と厚みの推移
(表)「iPhoneシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカー及び材料構成
(表)「iPadシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカー及び材料構成
(表)中小型TFT-IPSにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
・AMOLED用(Galaxyシリーズ向け)
「GalaxyS8/S8 +」向けは「GalaxyS7」と変わらず、日東電工の「N-film」が受注獲得
2018年以降はGalaxyシリーズ向けでも「液晶塗布型」の採用可能性あり
(図)Galaxyシリーズのほか、中国市場向けAMOLED用偏光板の材料構成
(表)「Galaxy Sシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)「Galaxy Noteシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)「Galaxy A,J,Cシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)「Galaxy Tabシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
・AMOLED用(iPhoneシリーズ向け)
「iPhone8」向けは、東友ファインケムが「液晶塗布型」位相差板で一歩リード
「液晶塗布型」は2枚構成(λ/2 +λ/4)でも5μm以下の厚みを実現
(図)iPhone8向けAMOLED用偏光板の材料構成
(表)中小型AM-OLED用位相差フィルムの市場シェア推移
(表)中小型AM-OLED用位相差フィルム販売量推移
(表)中小型分野における位相差フィルムモード別需要量推移
(表)中小型分野における位相差フィルム材料別需要量推移
(表)位相差フィルム(大型+中小型)市場規模及び材料別需要量推移と予測
3.PVA保護フィルム(保護側)
住友化学の内製PMMA Filmの使用拡大が保護側でのPMMA系市場をリード
PET系偏光板の出荷拡大で、東洋紡の販売量は増加傾向
(図)PVA保護フィルム(保護側)の材料別需要量推移と予測(2016~2018年度予測)
(図)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム、2016~2018年度予測)
(図)位相差フィルムの材料別需要量推移と予測(2016~2018年度予測)
(図)PVA保護フィルム(保護側)の市場のメーカーシェア(2016~2017年度)
(表)PVA保護フィルム(保護側)の市場規模及びメーカー販売量推移(シェア)
(表)PVA保護フィルム(保護側)の市場規模及びメーカー販売量推移(前年度比)
PMMAやPET系の登場によりTAC Filmの単価下落が目立つも、一旦は下げ止まり
PMMA樹脂からの一貫生産体制の構築で、住友のPMMA Filmは偏光板部材のなかでは最安値
(表)PVA保護フィルム(位相差・保護)の材料別平均価格動向(2017年Q2)
(図)PVA保護用 PETフィルムのサプライチェーン(2017年Q2時点)
(図)主要偏光板メーカーにおけるP-TACフィルムサプライヤーシェア(2017~2018年)
(図)主要偏光板メーカーにおけるPVAフィルムサプライヤーシェア(2017~2018年)
(表)PVA保護フィルムと位相差フィルムの材料別需要量推移と予測
(表)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)
(図)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)
(図)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)※構成比
4.表面処理フィルム
IPS最大手LGDが手掛ける新規TVモデル向けは全量AG・LRを採用
2017年以降AG・LR市場はさらに拡大
(図)偏光板用表面処理別市場構成比(2016年度)
(図)偏光板用表面処理別市場構成比(2017~2018年度予測)
(表)LCD偏光板におけるタイプ別需要推移(2014~2018年度予測)
(表)LCD偏光板の表面処理におけるアプリケーション別採用動向(2017年Q2)
・AG市場
TV向けAG・LR市場の拡大により、AG市場は相対的に縮小へ
(表)偏光板用AG市場規模(2014~2018年度予測)
(図)偏光板用AG市場メーカーシェア(2016~2017年度)
・AG・LR市場
LGD TV向けAG・LR市場にDNPが本格参入
LG化学はFPRラインを活用しAG・LRの内製へ
(表)偏光板用AG・LR市場規模(2014~2018年度予測)
(図)偏光板用AG・LR市場メーカーシェア(2016~2017年度)
・クリアLR
プレミアムクラスUHD TV向けに超低反射タイプのクリアLRの販売が堅調
(表)偏光板用クリアLR市場規模(2014~2018年度予測)
(図)偏光板用クリアLR市場メーカーシェア(2016~2017年度)
・CHC市場
(表)偏光板用CHC市場規模(2014~2018年度予測)
(図)偏光板用CHC市場メーカーシェア(2016~2017年度)
・ドライARフィルム市場
(表)偏光板用ドライAR市場規模(2014~2018年度予測)
(図)偏光板用ドライAR市場メーカーシェア(2016~2017年度)
(表)LCD偏光板メーカーの反射防止フィルム使用状況(2017年Q2)
第2章:偏光板及び部材フィルムメーカーの展望と戦略
LG Chem,Ltd
IPS陣営向けトップシェアを維持したうえ、Innolux TV向けが急拡大
2017年は大口顧客LGD向けのさらなる販売量を確保済みで、業界トップ譲らず
韓国・梧倉の第4ラインを南京に移設し、中国拠点の生産能力は7,200万㎡/年へ
中国市場攻略に徹するべく韓国での生産を縮小、南京拠点は常にフル稼働体制へ
PMMAフィルムのコストダウンやUV技術の確立でLGD TV向け「4枚PMMA」市場に参戦
BOE TV向けでは、「TAC/PETペア」の販売拡大に期待
LGD TV向け偏光板サプライヤーに内製PMMAフィルムの外販を本格化
PMMAフィルムの単価下げを目的に日本触媒からLGMMA樹脂に切り替えを進める
SAMSUNG SDI CO.,LTD.(サムスンSDI株式会社)
SDC IT関連向けの出荷減少が響くもTV向けではPET系偏光板で販売量を維持
無錫拠点の本稼働により価格メリットを含めた提案力でBOE TV向けに本格参戦
SDC TV向けでは「COP/PETペア」の他、「COP1枚型」の出荷が増加
IPS陣営の大手BOE TV向け「TAC/PETペア」販売の急拡大を予想
株式会社サンリッツ
大型TV向けで4枚TAC離れが響くも、中小型車載用で好調が続く
PMMA/PETペアでLGD TV向けPMMA系偏光板マーケットに参戦
明基材料股份有限公司(BenQ Materials Corporation)
大型TV向けCOP系偏光板開発の出遅れが響く
AUO TV向けの物量が見込めず、台南工場2ラインの売却へ
奇美材料科技股份有限公司(Chi Mei Materials Technology Corporation)
JinJiang(锦江)の資本参加により、中国・昆山拠点は2017年Q3より本稼働へ
Innolux TV向けの大幅な出荷減少が響くも、中国市場での勝負を選択
中国・昆山拠点はJinJiang(锦江)グループの50%強の株式取得で、事実上中国企業化
新拠点で業界初となる2,500mmの超広幅の成功となるか
力特光電科技股份有限公司(OPTIMAX TECHNOLOGY CORPORATION)
2017年以降SAPO向け偏光板ロールの販売はほぼゼロへ、TVから車載用に集中
ストップしていた1,330mm幅2ラインの売却で収益改善を図る
深圳市盛波光電科技有限公司(SHENZHEN SAPO PHOTOELECTRIC CO.,LTD.)
CMMTと共にJinJiang(锦江)グループの傘下へ
遅れ気味の新規広幅ラインは2017年Q4より量産開始
株式会社ポラテクノ
車載用市場では染料系偏光板で揺ぎ無いポジションを確立
主力用途である車載用セグメント系ではPM-VAの展開で一歩リード
車載用セグメント向けではTNからPM-VAへのシフトが加速化
プロジェクター用偏光板市場ではトップシェアを確保するも、
2016年においては液晶プロジェクター向けの出荷が減少
富士フイルム株式会社
2017年よりAMOLED用「液晶塗布型」位相差板の販売が売上貢献の予定
PMMAなどの代替材の波にもTAC系最大手としての出荷面積を含む実力は健在
「Z-TAC」はほぼ100% 40μm製品を販売、VA向け「Rシリーズ」も40μmの出荷が拡大
薄型ニーズが少ない中国市場向けSmartPhone用WVではMNT同様の80μmの出荷に一本化
PMMA系の勢いにもBOE向け「4枚TAC」市場は大きく縮小せず、「Z-TAC」は維持
2016年はCOP不足が好材料となり、台湾陣営を中心にTAC系位相差の使用比率がアップ
薄型化へのニーズに応え、最高品位SmartPhone向けで「液晶塗布型」位相差板の販売が本格化
日本ゼオン株式会社
新規増設にもVA TV向けCOP Filmの供給はタイト化
「COP1枚型」の流れは「COP2枚型」最大調達量を誇る台湾パネル陣営へ?
供給面でのVA TV向けCOP Filmの不足事態は解消されず、第6ラインの増強に踏み切る
COP系大型位相差フィルムの生産能力は、2017年末に11,900万㎡/年へ
SDCをはじめ、AUO、InnoluxのハイエンドVA TV向けでのポジション確立
2017年以降は「COP1枚型+Zero位相差」構造の浸透がCOPフィルムの出荷量に直結
「iPhone8」シリーズでのOLEDパネルの採用により、中小型IPS向けの出荷減少を見込む
「GalaxyS」シリーズ向けは「COP2枚」の不採用が響く
東洋紡株式会社
2017年4月より新規第2ラインでのPETフィルムの量産稼働を開始
主力顧客向けCOP2枚or COP1枚/PETペアが堅調の他、IPS TV向け採用獲得
犬山拠点に加えつるが工場での新規ラインの稼働を本格化
2拠点での生産体制の整備により、安定供給かつさらなる価格メリットの提示へ?
Hyosung Corporation(暁星株式会社)
2016年は競合他社のP-TACの供給問題で特需の恩恵
超広幅の第2ラインの保有が販売拡大に大きく貢献した結果に
達輝光電股份有限公司(TAC Bright Optronics Corporation)
日系大手との業務提携により、台湾顧客向けTACフィルムの出荷拡大が狙い
超広幅の第2ラインは提携先との専用ラインに
JX液晶フィルム株式会社
iPhone向け「NVフィルム」の販売量の減少傾向が続く
2017年より中小型OLED向けなど、新規部材フィルムの開発を強化
大倉工業株式会社
韓国系大手偏光板メーカー向けに位相差・保護用PMMA Filmの出荷開始
IPS TV向けでの新規需要の囲い込みが成長のキー
凸版印刷株式会社
TV向けAG・LRの需要は堅調
超低反射タイプのクリアLRの需要は落ち込まず安定的に維持
日本製紙株式会社
Noto BookやTablet PC向けの微減傾向も、CHC市場のトップシェアを維持
新規基材向けコーティング技術の確立で、中小型OLED向けの需要獲得を狙う
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。