2018年版 偏光板及び部材フィルム市場 Annual Report
国内外の偏光板メーカー及びその部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの偏光板市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査資料詳細データ
調査目的:国内外の偏光板メーカー及びその部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの偏光板市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査対象:偏光板メーカー、位相差フィルムメーカー、PVA 保護フィルムメーカー、表面処理フィルムメーカー
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2018年2月~2018年4月
- 新規需要を見込んでの決断、 偏光板業界は一斉の投資ブーム
「2,500㎜対応」は中国向け争奪戦の分水嶺となるか - 「2,500㎜幅、計6本」への意志を固めるJinJiang(锦江)G.を支えるのは日東電工の技術力
中国での地位を固めるべくLG化学は広州新拠点で計2本の増強へ、全部材の注目は第2本目に集中
LG化学、2,500㎜幅導入により「2,500㎜幅での偏光板生産の時代」の到来なるか - LGD TV向けで絶好調の「4枚PMMA」市場に赤信号、PMMA Filmの確保に大苦戦
LG化学の内製PMMA Filmは既にフル生産、大倉工業からはこれ以上の調達拡大に目処立たず
2018年より日東系の東洋鋼鈑と韓国系TACのHYOSUNGからのPMMA Film調達代案が濃厚 - SDC TV向けでコニカの「A-TAC/PET」が快進撃、Innolux&CSOT TV向けへの進出なるか
VA陣営に加えBOE TV向けでも「TAC/PET」は大善戦、「4枚TAC」、PMMA系から本格切り替えへ - Outer市場で勢いみせるPET、PMMA Filmの供給がタイトで新規投資が相次ぐ
東洋紡の光学用専用PETラインは2020年から、住友のPMMA Filmの新ラインも2019年より本稼働
2018年Outer市場では非TAC系の需給バランスが課題、2020年までの応急措置でつなげるか - LGD TV向け出荷急増でFull Capa.目前の日東のRF Pol.、後倒しの深圳・PVA Coating延伸機の稼働へ
元祖日東vs LG化学 RF.Pol(PVA延伸+PET)の「PVA収縮制御」対決は2018年3Qより本戦 - iPhoneXに続き「iPhone9」、「GalaxyS9」シリーズでも富士フイルム「液晶塗布型」の採用が決定
一方、中小型High-End OLED向けで外された日東電工の「N-Film」は大型展開へ
日東電工OLED TV向けに参入、「液晶塗布型」位相差板一色のなか77″に「N-Film」の採用開始
第1章:偏光板市場の動向
第2章:偏光板向け部材フィルム市場の動向
第3章:偏光板及び部材フィルムメーカーの展望と戦略
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章:偏光板市場の動向
1.偏光板
(1)偏光板市場全体
「45″以上のTVの増産体制」により、偏光板市場は堅調な成長ステージへ
(図・表)LCD タイプ別偏光板市場規模推移(2014~2019年度予測)
(図・表)LCD-TFT用偏光板市場規模推移(2014~2019年度予測)
大型LCDパネルの生産は中国マーケットを中心に勢力図の塗り替えへ
偏光板物量を左右するのは「中国生産TVパネル向け需要量」
(図・表)TV向け偏光板市場規模推移(2014~2019年度予測)
(図)中国TVマーケット向け偏光板市場規模推移(2017~2018年度予測)
(2)偏光板メーカーシェア
LG化学、販売量及び実力共にトップに君臨
サムスンSDIはBOE TV向け出荷量が大きく伸長、中国・無錫拠点はフル稼働へ
(図)TFT向け偏光板市場のメーカーシェア(2017年度)
(図)TFT向け偏光板市場のメーカーシェア(2018~2019年度予測)
(3)中国偏光板市場(偏光板メーカーの動向)
LG化学、「2,500mm幅での偏光板生産の時代」を切り拓けるか
2018年以降偏光板用部材フィルムの新規投資は「幅2,500mm」にフォーカス
(表)主要メーカーの中国での新規増設計画及び偏光板の生産能力推移
(表)偏光板の超広幅2,500mm設備の導入状況
(表)中国における新規増設スケジュール及び偏光板の生産能力推移
(4)VA TV向け偏光板市場
・SDC TV向け
「4枚TAC」の代替材として堅調な成長をみせる「2枚型COP」に赤信号
2018年は「コニカのA-TAC/PET」の勢いが加速化
(図)SDCにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)SDC TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・AUO TV向け偏光板市場
住華、内製PMMAフィルムのメリットを活かした「COP/PMMA」の展開に切り替え
急拡大する「COP/PMMA」市場にBMCが2018年より参戦を狙う
(図)AUOにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)AUO TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・Innolux TV向け偏光板市場
Innolux向けでは「4枚TAC」市場が現状維持
(図)InnoluxにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)Innolux TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・CSOT TV向け
TAC系100%からついに非TAC系材料の採用へ
2018年より「4枚TAC」離れが始まる
(図)CSOTにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)CSOT TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(5)IPS TV向け偏光板市場
・LGD TV向け
絶好調の「4枚PMMA」が最大の壁に直面、PMMAフィルムの確保に大苦戦
日東系東洋鋼鈑と韓国TACメーカーHyosungからの調達案が浮上中
(図)LGDにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)LGD TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・BOE TV向け偏光板市場
サムスンSDIに加えLG化学もサプライヤーとして加わり「TAC/PET」構造が大善戦
BOE TV向け最大手LG化学は「PMMA/TAC」から「TAC/PET」に切り替えを本格化
(図)BOEにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)BOE TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(6)AMOLED TV向け偏光板市場
・LGD OLED TV向け偏光板市場
「液晶塗布型」の勢いは中小型に留まらず、OLED TV向けでも主流に
液晶一色のなか日東電工の「N-Film」が参戦、
本戦スタートは斜め延伸の歩留まり確保後
(図)AMOLED TV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)AMOLED TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(7)偏光板の技術動向
・低収縮PVA技術(RF(Retadation Free)Pol.)
≪日東電工のRF Pol.(PVA Coating タイプ)≫
日東電工が低収縮PVA技術の先頭に立つ
独占市場の逆風にも2017年には日東電工の「PVA CoatingタイプRF Pol.」の販売急増
(表)日東電工のRF(Retardation Free)Pol.
RF Pol.元祖の日東電工、王者の意地を見せ「New Real(極限)RF Pol.」の上市を急ぐ
(図)日東電工のRF Pol.製造プロセスの進化(推定)
≪LG化学のRF Pol.(PVAフィルムの延伸タイプ)≫
LG化学は「PVA延伸型RF Pol.」を上市
PVA Coating VS 延伸PVA+PET、PVA収縮制御の対決にもPETの調達イシューが浮上
(表)LG化学のRF(Retardation Free)Pol.
・UV接着
非TAC系偏光板構造にシフトする大手偏光板メーカーではUV接着の使用がスタンダード
UV接着の量産技術に苦戦が続く台湾勢は歩留まり率の低下も水系接着で対応
(表)偏光板メーカーにおけるUVラインの稼働状況、及び接着対象構造の一覧
(8)偏光板後加工(Roll to Panel)
新規RTP装置の受注は、中国TV向け偏光板マーケットのシェアに直結
BOE、CSOTのほか、G8.6の稼働を開始したCEC-Panda、HKCもRTP装置導入へ
(表)偏光板メーカーのパネル工場内でのRTPによる後加工の導入状況
(9)各パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア
・SDC向け
TV向け出荷量が拡大し、SDC向け全体シェアでもサムスンSDIがトップへ
東友はTV向けでシェアダウンも、iPhone用AMOLED向けの物量確保で中小型では善戦
(図・表)SDCにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)SDCにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
・LGD向け
LG化学のLGD向け全体でシェア60%確保は盤石
TAC系市場の縮小傾向が響き、サンリッツのシェアが低下
(図・表)LGDにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)LGDにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
・AUO向け
2017年より採用が急増する「COP/PMMA」構造を手掛ける住華が堅調
TV向けCOP系偏光板の開発の出遅れが響くBMCはシェアダウン
(図・表)AUOにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)AUOにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
・Innolux向け
CMMTはもはやInnoluxの子会社としての物量が見込めず、シェアダウンが続く
BMC、Innolux MNT市場に新規参戦
(図・表)Innoluxにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)Innoluxにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
・台湾・その他向け
(表)台湾・その他パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
・BOE向け
LG化学はBOE TV向けを中心に圧倒的な強さを見せる
「TAC/PET」構造の出荷拡大によりサムスンSDIがシェア拡大
(図・表)BOEにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)BOEにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
・CSOT向け
中国市場の攻略に徹したLG化学はCSOT向けでもトップシェアを確保
SAPOはCSOT TV向け10%シェアをキープ
(図・表)CSOTにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(図)CSOTにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
・中国・その他向け
(表)中国・その他パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
・Sharp向け
2017年よりSharp TV向けLG化学の出荷量が急増
(図・表)Sharpにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)Sharpにおける用途別偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(図)SharpにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2017~2019年予測)
(表)2017年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量
(表)2018年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(見込み)
(表)2019年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(予測)
(表)世界主要偏光板メーカーの生産能力推移および能力シェア
(図)世界主要偏光板メーカーの生産能力推移および能力シェア
第2章:偏光板向け部材フィルム市場の動向
1.位相差フィルム
(1)大型分野
・大型TN-TFT用
MNT市場全体の低迷が影響するも、High-End向け「WV」のニーズは根強い
(表)大型TN-TFTにおける「WV」の販売量推移
・大型VA用
AUO TV向け物量がリードし、COPフィルムの日本ゼオンがトップへ
(図)大型TFT-VA向けにおけるメーカーシェア(2017~2018年度)
(表)大型TFT-VAにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
2018年のSDC TV向けではCOPフィルムに取って代わり
コニカのA-TACの出荷拡大を見込む
新規増設を終えた日本ゼオン、
台湾パネル陣営向けの拡充で顧客バランスの適正化へ
(表)大型VA向けCOPフィルムの供給能力一覧
・大型IPS用
TAC離れが進むもBOE TV向け販売量を確保し、
富士フイルム「Z-TAC」のトップは揺るがず
2017年よりLG化学の内製PMMAフィルムの生産量が急拡大
(図)大型TFT-IPS向けにおけるメーカーシェア(2017~2018年度)
LG化学、フル生産が続きPMMAフィルムの確保に苦戦中
東洋鋼鈑は2018年下期よりPMMAフィルムの外販開始?
(表)偏光板用PMMAフィルムの供給能力一覧
(表)大型TFT-IPSにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(図)IPS位相差向けPMMAフィルムのサプライチェーン(2018年Q2時点)
(図)大型VA位相差向けCOPフィルムのサプライチェーン(2018年Q2時点)
(表)大型分野におけるLCDモード別位相差フィルムの販売量推移
(表)大型分野における位相差フィルムメーカー別販売量推移
(図・表)大型分野における位相差フィルム材料別需要量推移(構成比)
(図・表)大型分野における位相差フィルム材料別需要量推移(前年比)
(2)中小型分野
・中小型TN-TFT
中国マーケットでのTNモード対応SmartPhone向けでWV出荷量は低位安定
(表)中小型TFT-TNにおける「WV」の販売量推移
・中小型VA
中小型VAはIPSのSmartPhoneの登場以来、著しい縮小傾向が続く
(表)中小型TFT-VAにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
・中小型IPS(iPhone、iPadシリーズ向け)
「iPhone9」でLCD採用は1機種に留まるも、同モデルがもっともボリュームを確保
2019年以降のiPhone向け物量確保は、2018年のAMOLED搭載2モデルの販売動向次第
(表)「iPhoneシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカー及び材料構成
(表)「iPadシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカー及び材料構成
(表)中小型TFT-IPSにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
・AMOLED用(Galaxyシリーズ向け)
2018年以降新発売される「GalaxyS」では「N-film」から「液晶塗布型」に切り替え
一方でボリュームゾーンである「GalaxyJ・A」向けでは日東電工の「N-film」が維持
(図)SDC向けGalaxy S,A,J,Cシリーズのほか、中国市場向けAMOLED用偏光板の材料構成
(表)「Galaxy Sシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)「Galaxy Noteシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)「Galaxy A,J,Cシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)「Galaxy Tabシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
・AMOLED用(iPhoneシリーズ向け)
全iPhone向けでのOLED採用は2019年以降に持越し、
「iPhone9」では2モデル向けを確保
「iPhoneX」に引き続き「iPhone9」向けでも「液晶塗布型」位相差板を採用
(図)iPhone X、9向けAMOLED用偏光板の材料構成
(表)中小型AM-OLED用位相差フィルムの市場シェア推移
(表)中小型AM-OLED用位相差フィルム販売量推移
(表)中小型分野における位相差フィルムモード別需要量推移
(表)中小型分野における位相差フィルム材料別需要量推移
(表)位相差フィルム(大型+中小型)市場規模及び材料別需要量推移と予測
2.PVA保護フィルム(保護側:Outer側)
PET、PMMA系の勢いに押されOuter用市場ではTAC系市場が縮小へ
PET系が絶好調、2018年度にはPET系が約15%のシェア獲得へ
(図)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)の材料別需要量推移と予測
(2017~2019年度予測)
TACの補完材としてPETの勢い止まらず、2017年より東洋紡の販売量が急拡大
(図)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)市場のメーカーシェア(2017~2018年度)
(表)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)の市場規模及びメーカー販売量推移(シェア)
(表)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)の市場規模及びメーカー販売量推移(前年度比)
PMMA樹脂からの一貫生産体制の構築で、
住友のPMMA Filmは偏光板部材のなかでは最安値
PETフィルムは生産量の拡大によりさらなる価格競争力強化へ
(表)PVA保護フィルム(位相差・保護)の材料別平均価格動向(2018年Q2)
(図)PVA保護用 PETフィルムのサプライチェーン(2018年Q2時点)
(図)主要偏光板メーカーにおけるP-TACフィルムサプライヤーシェア(2018~2019年)
(図)主要偏光板メーカーにおけるPVAフィルムサプライヤーシェア(2018~2019年)
(図)材料別需要量推移と予測
(PVA保護フィルム+位相差フィルム、2017~2019年度予測)
(図)位相差フィルムの材料別需要量推移と予測(2017~2019年度予測)
(表)PVA保護フィルムと位相差フィルムの材料別需要量推移と予測
(表)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)
(図)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)
(図)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)※構成比
3.表面処理フィルム
(図)偏光板用表面処理別市場構成比(2017年度)
(図)偏光板用表面処理別市場構成比(2018~2019年度予測)
(表)LCD偏光板におけるタイプ別需要推移(2014~2019年度予測)
・AG市場
LGD TV向けAG・LR市場の拡大により、AG市場は相対的に縮小へ
(図)偏光板用AG市場メーカーシェア(2017~2018年度)
(表)偏光板用AG市場規模(2014~2019年度予測)
・AG・LR市場
LGD TV向けAG・LR市場にDNPが本格参入
(図)偏光板用AG・LR市場メーカーシェア(2017~2018年度)
(表)偏光板用AG・LR市場規模(2014~2019年度予測)
・クリアLR市場
プレミアムクラスUHD TV向けクリアLRの販売が下支え
クリアLRはAMOLED TVの生産増強によりマーケット拡大へ
(図)偏光板用クリアLR市場メーカーシェア(2017~2018年度)
(表)偏光板用クリアLR市場規模(2014~2019年度予測)
・CHC市場
(図)偏光板用CHC市場メーカーシェア(2017~2018年度)
(表)偏光板用CHC市場規模(2014~2019年度予測)
・ドライARフィルム市場
(図)偏光板用ドライAR市場メーカーシェア(2017~2018年度)
(表)偏光板用ドライAR市場規模(2014~2019年度予測)
第3章:偏光板及び部材フィルムメーカーの展望と戦略
LG Chem,Ltd
業界トップは中国攻略に徹し、南京に加え広州拠点で計2本の増設に踏み切る
「4枚PMMA」に留まらず、PET系構造の販売拡大を推進
広州新拠点では、移設ライン広幅1本、超広幅1本の搬入予定
幅2,300mmでの製造経験値や最大手の底力をみせ「2,500mm」の導入なるか
2017年Q3より「4枚PMMA」の出荷急増、物量拡大はPMMAフィルムの確保次第
SDCやBOE TV向け「TAC/PET」構造の出荷拡大へ、PET系が勢いに乗る
LGMMA樹脂を採用し「4枚PMMA」向けOuter用PMMAフィルムの内製へ
位相差・Outer用共にPMMAフィルムが不足、
調達先探しが「4枚PMMA」シェア保守に直結
SAMSUNG SDI CO.,LTD.(サムスンSDI株式会社)
SDC TV向け「TAC/PET」構造はCOP系を抑え出荷量の勢い増す
中国・無錫拠点の本稼働によりBOE TV向け「TAC/PET」の販売が急増
TV向け販売が好調で大型生産ラインはフル稼働へ
2018年以降はCSOT TV向けPET系偏光板の展開に注目
株式会社サンリッツ
LGD TV向けでは4枚TACから「TAC/PET(薄型60μm)」に切り替え
偏光板事業の柱として、中小型車載用ビジネスに集中
明基材料股份有限公司 (BenQ Materials Corporation)
TV向けCOP系偏光板構造の出荷開始も、AUO向け全体量の減少が響く
一方でInnolux MNT・TV向け新規物量の獲得に成功
部材調達に苦戦するBMC、「COP/PMMA」展開にPMMAフィルムの調達が難航
BOE TV向け4枚TACからの切り替えを図る「TAC/PET」構造もPETフィルムの確保次第
奇美材料科技股份有限公司 (Chi Mei Materials Technology Corporation)
大口顧客Innolux向けの出荷減少が予想されるも、中国市場での勝負を選択
2019年Q2より業界初超広幅2,500mmの稼働へ
中国・西安新拠点で幅2,500mmの追加導入を決定
中国CMMTでは「超広幅2,500mm、計3本」の導入予定
深圳市盛波光電科技有限公司 (SHENZHEN SAPO PHOTOELECTRIC CO.,LTD.)
昆山・CMMTと共にJinJiang(锦江)グループ入り
新規ラインの稼働は2018年Q3へ後倒し。予定する2,500mm幅の導入は順調?
JinJiang(锦江)グループとして、SAPOも「超広幅2,500mm、計3本」の導入を計画
力特光電科技股份有限公司 (OPTIMAX TECHNOLOGY CORPORATION)
2017年には中国・新規偏光板メーカーに1,330mm幅2ラインの売却へ
SAPO TV向けロール販売はゼロへ、大型から中小型車載用に集中
株式会社ポラテクノ
車載用の染料系偏光板マーケットで揺ぎ無い地位を確立
車載用セグメント向けではTNからPM-VAへのシフトが加速化
高コントラストに貢献するPM-VAのニーズは高く、同向け出荷量は増加傾向
プロジェクター用偏光板市場ではトップシェアを維持するも、
2017年の液晶プロジェクター向け出荷は大きく伸びず
富士フイルム株式会社
PMMA、PETなど非TAC系の勢いがTAC系最大手の出荷量に影響
液晶技術の底力をみせ、中小型AMOLED向け「液晶塗布型」市場を独占
VA向け「Rシリーズ」でも40μmの出荷が急拡大
中国市場向けSmartPhone用として25μmの「Z-TAC」の販売が増加
LGD向け「4枚PMMA」の市場拡大が響くも、BOE TV向け「Z-TAC/PET」ペアが維持
Outer市場でもPMMA・PET系の勢いに押され、P-TACの出荷減少へ
2017年より中小型AMOLED向け「液晶塗布型」位相差板の販売量が急増
2018年は既存顧客のモデル拡大に加え、
他ハイエンドモデルへの新規採用が進むと予想
コニカミノルタ株式会社
「2枚型COP」の代替案として「A-TAC」の巻き返しが本格化
VA位相差フィルム市場のトップ、TACに限らずCOP系「SANUQI」を上市
TAC Brightとの業務提携により、コニカの台湾拠点でTACフィルムの製造開始
「薄型のコニカ」、既に40μmへシフト済み
2017年下期よりSDC TV向けで「A-TAC」が大善戦
自社製品「N-TAC/A-TAC」との競合が予想されるも、COP系「SANUQI」を展開開始
日本ゼオン株式会社
SDC TV向けでTAC/PETペアが善戦、「2枚型COP」市場の縮小へ
一方で最大調達量を誇る台湾陣営向けCOP Filmのニーズは根強く
大型位相差用COPフィルムの生産能力は11,900万㎡/年へ
代替構造の浸透により状況は一変、2018年以降はフルキャパでの生産なるか?
VA陣営が手掛けるハイエンドTV向けでのポジションは健在
代替構造「TAC/PET」、SDC TV向けに限定されず
台湾陣営まで浸透するかが出荷量に直結
「iPhone9」は1機種LCDが残るも、
OLEDパネルの採用により中小型IPS向けは出荷減少
「GalaxyS9」向けでも液晶塗布型が浸透し「2枚COP」の不採用が響く
東洋紡株式会社
COP対抗策として「TAC/PET」が勢いに乗るなか、IPS TV向け物量も急拡大
高ニーズにPETフィルムが超タイトな状況。光学用専用機の導入決定へ
犬山に加え、2017年4月よりつるが拠点での量産を開始
需要増に応え2020年より偏光板向けPETフィルムの専用製造ラインを稼働
位相差TACの補完材としてPETフィルムのニーズが急増
VAのみならずIPS TV向けでもPETフィルム需要の勢い増す
Hyosung Corporation(暁星株式会社)
超広幅の第2ラインの保有が有利に働く
競合他社からシフトした韓国顧客向けP-TACの需要量が安定
達輝光電股份有限公司(TAC Bright Optronics Corporation)
日系TAC大手との業務提携で、超広幅の第2ラインはコニカとの専用ラインに
コニカのP-TAC製造に加えIPS位相差フィルムの生産担当なるか
大倉工業株式会社
2017年より韓国最大手向けPMMA位相差フィルムの出荷量が急増
JX液晶フィルム株式会社
iPhone向け「NVフィルム」の出荷減少が響く
中小型OLED向けなど、新規部材フィルムの開発に専念
凸版印刷株式会社
IPS TV向けAG・LRの需要拡大で販売量も堅調
日本製紙株式会社
NotebookやTablet市場の低迷による減少傾向にも、CHC市場トップを維持
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