2019年版 偏光板及び部材フィルム市場 Annual Report
国内外の偏光板メーカー及びその部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの偏光板市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査資料詳細データ
調査対象:偏光板メーカー、位相差フィルムメーカー、PVA 保護フィルムメーカー
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2019年2月~2019年4月
- 約束された需要量にも、募る「偏光板事業継続」への迷い
問われる「中国Volume zone」への姿勢、商売として実力勝負の世界に突入 - 2019年偏光板業界に走る衝撃、業界最大手LG化学の選択は「中国LCD向け偏光板事業整理」へ
一方で偏光板事業から手は引かない?CMMT倒産騒ぎのなか、SAPOとの契約更新済みのJinJiang(锦江)
「2.5M幅、残り4本」への投資凍結も、PMMA Film確保に熱心に動くJinJiang(锦江)の意図とは? - 2020年より「2.5M~幅偏光板マーケット」向け偏光板及び部材フィルムの供給時代の幕開け
LG化学、売却説囁かれるも広州・広幅/2.5M幅は19年末予定通り、生産品目・部材調達量に変動なし
昆山・CMMTも19年末より2.5M幅での量産を予定、日東の力をもってOuter PMMA構造生産なるか - 2019年よりIPS TVパネル陣営トップに立つBOE、出荷数量・面積ベース共にLGD超え
大口顧客の確保を巡る偏光板大手の顧客選別、高ニーズのPET Film優先順位は韓国陣営からBOE First
LCD-TV業界の塗替えを狙う中国VA-TV陣営向けも、韓・台TVパネル陣営より高いプライオリティ - LGD向けRF Pol.(PVA延伸+PET)、CSOT TV向け採用拡大はOEM含む東洋紡PET Film Capa.次第
2019年初頭よりLG化学のRF Pol.のシェア拡大に、日東は新型「2G.RF Pol.」の販売開始で対抗 - 急成長するOLED TVパネル向け、19年1月よりLG化学は「2枚型」から「1枚型液晶塗布」へ切り替え
LGDのOLEDパネル増産プランに対応すべく、2020年以降は「COP復活案」が濃厚 - 遅れ気味の「Fordable SmartPhone」向け、採用部材が確定するも盛り上がりは後半に持ち越しへ
「Galaxy Fold」向けは富士フイルム「液晶塗布型」、「HUAWEI Mate X」向けは日東「N-Film」?
第1章:偏光板市場の動向
第2章:偏光板向け部材フィルム市場の動向
第3章:偏光板及び部材フィルムメーカーの展望と戦略
調査結果のポイント
第1章:偏光板市場の動向
1.偏光板
(1)偏光板市場全体
「中国LCD TVバブル」の本戦開始、圧倒的な偏光板需要量に供給耐えられるか
(図・表)LCDタイプ別偏光板市場規模推移(2015~2020年度予測)
(図・表)LCD-TFT用偏光板市場規模推移(2015~2020年度予測)
中国TVマーケット向け需要はTV向け全体市場の約7割に到達する勢い
ギリギリ免れるか、需要殺到に偏光板Shortageリスクが浮上
(図・表)TV向け偏光板市場規模推移(2015~2020年度予測)
(図)中国TVマーケット向け偏光板市場規模推移(2018~2019年度予測)
(図・表)中国TVマーケット向け偏光板の出荷面積推移(2015~2020年度予測)
(2)偏光板メーカーシェア
サムスンSDI、TV向けPET系偏光板販売の快進撃が続く
サンリッツ、2018年10月をもってTV向け偏光板マーケットから撤退
(図)TFT向け偏光板市場のメーカーシェア(2018年度)
(図)TFT向け偏光板市場のメーカーシェア(2019~2020年度予測)
(3)中国向け偏光板市場(偏光板メーカーの動向)
殺到する需要量に5%強の値上げを実行、それでも続く偏光板メーカーの苦悩とは?
2019年偏光板業界に走る衝撃、LG化学の選択は「中国LCD向け偏光板事業整理」へ
TV向けFull生産の絶好調にも、追加投資には慎重な姿勢
偏光板メーカー、中国マーケットとの向き合い方で迷走中
(表)中国における新規増設スケジュール及び偏光板の生産能力推移
LG化学はスケジュール通りに2019年末より超広幅「2,600mm」稼働開始
日東との技術提携は続行のなか、JinJiang(锦江)の
「2.5M幅、残り4本」への投資は凍結状態
(表)偏光板の超広幅2,500mm設備の導入状況及び稼働スケジュール
2020年より「2.5M~幅偏光板マーケット」向け偏光板部材フィルムの
供給体制が整う
2.5M 幅PMMAフィルム供給サイド、最後の滑り込み投資なるか
(表)超広幅2,500mm偏光板向け部材フィルムの供給スケジュール(推測)
(4)VA TV向け偏光板市場
・SDC TV向け
「2枚型COP」に代わり、2018年より「A-TAC/PET」がSDC TV向け主力構造へ
2019年「TAC/PET」の採用比率はBOE向けも展開するSDI、LG化学のPET配分次第
(図)SDCにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)SDC TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・AUO TV向け偏光板市場
急拡大する「COP/PMMA」マーケットは、2018年AUO TV向け全体の5割規模へ
住華、「Wolf」の全面活用で「COP/PMMA」市場の70%以上を担当
(図)AUOにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)AUO TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・Innolux TV向け偏光板市場
Innolux向けでは「4枚TAC」マーケットが50%維持
50″TV以上を中心にOuter PMMA、PET系の採用拡大
(図)InnoluxにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)Innolux TV向け偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・CSOT TV向け
中国VA-TV陣営最大手CSOT、ついにCOP、PET系偏光板の採用開始
CSOT TV向けでもPET系が人気
(図)CSOTにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)CSOT TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(5)IPS TV向け偏光板市場
・LGD TV向け
急拡大した「4枚PMMA」マーケット、
RF Pol.に押され2019年LGD TV向けで大きく伸びず
日東「2G.RF Pol.」に切り替えスタート、
PMMAよりRF Pol.(Outer PET)を押すLG化学
(図)LGDにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)LGD TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
・BOE TV向け偏光板市場
サムスンSDI、LG化学が手がける「TAC/PET」構造の出荷面積は50%超えへ
有望顧客BOE向けにPET物量を絞り込み、さらなるPET系偏光板の出荷拡大なるか
(図)BOEにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)BOE TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(6)AMOLED TV向け偏光板市場
・LGD OLED TV向け偏光板市場
LG化学、2019年1月より「2枚型」から「1枚型液晶塗布」へ切り替えスタート
増産するOLED TVパネル向けを対応すべく2020年以降は「COP復活案」が濃厚
(図)AMOLED TV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)AMOLED TV向け 偏光板の材料構成及び使用比率(面積ベース)
(7)偏光板の技術動向
・低収縮PVA技術(RF(Retadation Free)Pol.)
最大手偏光板2社の意地、
日東の新型「2G.RF Pol.」 VS LG化学のRF Pol.(PVA延伸+PET)
PVAが薄ければ薄いほどPVAの収縮率を軽減可能、全体の厚みは無関係
(図)日東電工及びLG化学のRF(Retadation Free)Pol.の構造
≪日東電工のRF Pol.(PVA Coatingタイプ)≫
日東電工、深圳・PVA Coating延伸ラインを稼働
ついに新型「2G.RF Pol.」の販売開始、既存RF Pol.からの切り替えスタート
(図)日東電工の2G RF Pol.製造プロセス(推定)
≪LG化学のRF Pol.(PVAフィルムの延伸タイプ+PETフィルム)≫
2019年初頭よりLG化学「RF Pol.(PVA延伸+PETフィルム)」の採用が拡大
LG化学でもLGD TV向けでPMMA系より「RF Pol.」の販売促進に注力
(8)偏光板後加工(Roll to Panel)
中国RTP/RTSビジネスに本格的に参戦するSDI、CMMTの今後のシェアに注目
BOE(B9/B17)、CSOT・恵州向け新規RTP搬入社が確定、
Sharp・広州向けも顔ぶれ出揃う
(表)中国内新規RTP/RTSによる偏光板後加工の導入状況(2019年Q2時点)
(表)RTP/RTSによる偏光板後加工の導入状況(全体、2019年Q2時点)
(9)各パネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア
・SDC向け
IT向け物量の減少もTV向け販売量が拡大し、
SDC向け全体でサムスンSDIがトップシェアへ
東友はGalaxyやiPhone用AMOLED向けの出荷量を確保し、中小型向けは好調
(図・表)SDCにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)SDCにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・LGD向け
LG化学、TV向け物量が減少傾向でLGD向け全体シェアダウンが続く
2019年よりLGD TV向け偏光板市場にSAPOの参戦予定
(図・表)LGDにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)LGDにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・AUO向け
AUO TV向け主力構造「COP/PMMA」を手掛ける住華のシェア拡大が続く
(図・表)AUOにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)AUOにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・Innolux向け
CMMTはInnoluxの子会社としての物量が見込めずも、2018年はTV向け販売が維持
BMCはInnolux MNT市場でシェア10%強の獲得へ、TV向けは2020年以降
(図・表)Innoluxにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)Innoluxにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・BOE向け
TV向けで圧倒的な強さを見せるLG化学も、
競合他社のシェア拡大で相対的にシェアダウン
サムスンSDI、「TAC/PET」構造でBOE TV向けシェア25%獲得へ
(図・表)BOEにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)BOEにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・CSOT向け
SDIの参戦によりややシェアダウンも、LG化学がCSOT向けでトップシェアを維持
SAPOはCSOT TV向けシェア10%超えへ
(図・表)CSOTにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)CSOTにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・Sharp向け
Sharp・広州向け物量中心にSharp TV向けLG化学のシェア拡大を予想
昆山・CMMT、2019年Q2よりSharp・堺向け偏光板の販売開始
(図・表)Sharpにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)Sharpにおける用途別偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
(図)SharpにおけるTV向け偏光板メーカーシェア(2018~2020年予測)
・CEC-Panda向け
TV向け主力偏光板サプライヤー絞れずも、LG化学、CMMTが主体となる見込み
(図・表)CEC-Pandaにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
・CEC-CHOT向け
CEC-CHOTのTV向け偏光板は昆山・CMMTが主担当
新規RTP装置稼働を控えるLG化学は2019年よりシェア拡大を予想
(図・表)CEC-CHOTにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
・HKC向け
昆山・CMMT、中国新興VA-TV陣営向けに強みをみせHKC向けでも高シェア維持
(図・表)HKCにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)2018年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量
(表)2019年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(見込み)
(表)2020年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(予測)
第2章:偏光板向け部材フィルム市場の動向
1.位相差フィルム
(1)大型分野
・大型TN-TFT用
MNT市場全体の低迷やIPS化が影響するも、High-End向け「WV」のニーズは固い
(表)大型TN-TFTにおける「WV」の販売量推移
・大型VA用
2018年はCOP系を抜いてTACフィルムのコニカがトップへ
「4枚TAC」を主力とする中国VA-TV陣営向けでコニカのN-TACの販売が絶好調
(図)大型TFT-VA向けにおけるメーカーシェア(2018~2019年度)
(表)大型TFT-VAにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
中国新興VA TVパネル陣営からの「4枚TAC」ニーズはいつまで続く?
日本ゼオン、2019年以降中国VA-TV陣営からの
新規COPフィルムの需要を確保できるか
コニカのCOP系位相差フィルム「SANUQI」、
2019年Q1時点において採用実績作れず
一方で2.5M幅対応の設備導入で日本ゼオンは一気にCOP生産能力をアップ
(表)大型TV向けCOPフィルムの供給能力一覧(2019年Q2)
・大型IPS用
BOE TV向け「TAC/PET」、「TAC/PMMA」構造に
富士フイルム「Z-TAC」の販売拡大
コニカ、同BOE TV向けでPETと組み合わせたTAC位相差フィルムの販売が絶好調
(図)大型TFT-IPS向けにおけるメーカーシェア(2018~2019年度)
東洋鋼鈑、韓国偏光板2社向け位相差PMMAフィルムの外販開始
滑り込み投資なるか、東洋鋼鈑の2.5M幅偏光板マーケットへの参入決断に注目
自社製品との競合避けられずも、
位相差用PMMAフィルム「SAZMA」の開発を進めるコニカ
(表)偏光板用PMMAフィルムの供給能力一覧(2019年Q2)
(表)大型TFT-IPSにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(図)IPS位相差向けPMMAフィルムのサプライチェーン(2019年Q2時点)
(図)大型VA位相差向けCOPフィルムのサプライチェーン(2019年Q2時点)
(表)大型分野におけるLCDモード別位相差フィルムの販売量推移
(表)大型分野における位相差フィルムメーカー別販売量推移
(図・表)大型分野における位相差フィルム材料別需要量推移(構成比)
(図・表)大型分野における位相差フィルム材料別需要量推移(前年比)
(2)中小型分野
・中小型TN-TFT
中国市場ターゲットのTNモード対応SmartPhone向けでWV出荷量は低位安定が続く
(表)中小型TFT-TNにおける「WV」の販売量推移
・中小型VA
中小型VA用はIPSのSmartPhoneの登場以来著しく市場が縮小、2020年にはゼロへ
(表)中小型TFT-VAにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
・中小型IPS(iPhone、iPadシリーズ向け)
2019年も新型「iPhone」1モデルにLCDパネルの残留も、
「iPhone」はOLEDパネル採用に切り替わり、再び拡大は今後も期待できず
(表)中小型TFT-IPSにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
・AMOLED用(iPhone、Galaxy、China Mkt.向け)
High-End向けは「液晶塗布型」一色、
Middle-Low向けは「フィルム型」のニーズ根強く残る
「Galaxy Fold」向けは富士フイルム「液晶塗布型」で確定
(図)モデル別AMOLED用偏光板の材料構成一覧
(iPhone、Galaxy、China Mkt.向け)
(図)「Galaxy Fold」向けAMOLED用偏光板の材料構成
(図)※(参考)「HUAWEI Mate X」向けAMOLED用偏光板の材料構成
歩留まりは改善の方向にあるものの、「液晶塗布型」出荷量は好調
富士フイルム、歩留まり改善に寄与する「液晶塗布1枚型」のサンプルワーク中
(図)中小型AM-OLED用位相差フィルムの市場シェア推移
(表)中小型AM-OLED用位相差フィルム販売量推移
(表)中小型分野における位相差フィルムモード別需要量推移
(表)中小型分野における位相差フィルム材料別需要量推移
(表)位相差フィルム(大型+中小型)市場規模及び材料別需要量推移と予測
2.PVA保護フィルム(保護側:Outer側)
P-TAC市場は中国TVパネル陣営の「4枚TAC」離れスタートから物量減少を予想
PET人気が続く、2019年度Outer市場でPET系は約17%のシェア獲得へ
(図)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)の材料別需要量推移と予測
(2018~2020年度予測)
コニカのTV向けP-TAC事業縮小による特需にP-TAC競合各社が恩恵を受ける形へ
2019年の東洋紡PETフィルムの販売量は7月を予定するOEMラインの稼働状況次第
(図)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)市場のメーカーシェア
(2018~2019年度)
(表)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)の市場規模及びメーカー販売量推移
(シェア)
(表)PVA保護フィルム(保護側:Outer側)の市場規模及びメーカー販売量推移
(前年度比)
(表)PVA保護フィルム(位相差・保護)の材料別平均価格動向(2019年Q2)
(図)PVA保護用 PETフィルムのサプライチェーン(2019年Q2時点)
(図)材料別需要量推移と予測
(PVA保護フィルム+位相差フィルム、2018~2020年度予測)
(図)位相差フィルムの材料別需要量推移と予測(2018~2020年度予測)
(表)PVA保護フィルムと位相差フィルムの材料別需要量推移と予測
(図・表)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)
(図)材料別需要量推移と予測(PVA保護フィルム+位相差フィルム)※構成比
第3章:偏光板及び部材フィルムメーカーの展望と戦略
LG Chem,Ltd
最大手の選択、中国LCD-TV向け偏光板事業の売却?業務提携もしくはJV?
広州拠点・広幅及び超広幅(2.6M)共に稼働スケジュールは予定通り
偏光板の販売面積は絶好調も、2018年は利益確保ならず赤字幅が拡大
LG化学を巡る噂に偏光板業界が揺れるも、偏光板生産量・部材フィルム調達量に異変なし
新規広州拠点が本稼働、2019年7月より広幅第1ラインが量産開始の予定
超広幅「2,600mm」は2019年末の稼働に向け設備の整備が急ピッチ
PET系偏光板構造の出荷はBOE TV向けが最優先
内製PMMAに拘らずPET系展開を本格化、LGD TV向けRF Pol.(Outer PET)の出荷拡大
SAMSUNG SDI CO.,LTD. (サムスンSDI株式会社)
TV向け偏光板販売が絶好調、2018年は業界一の高利益率を確保
中国・無錫拠点の生産性の高さがTV向け偏光板ビジネスを黒字転換へ
中国・無錫ラインのスピード・生産効率は業界トップ
「Outer PET」に絞った戦略は、2018年の結果として大成功
最優先顧客はSDCからBOEへ、SDC TV向け「TAC/PET」物量はSDIのPET配分次第
CSOT TV向けでSDIが手がける「Outer PET」構造の採用が拡大
誠美材料科技股份有限公司(CMMT)(CHENG MEI MATERIALS TECHNOLOGY CORP.)
JinJiang(锦江)を巡る内部紛争にも、中国VA-TV向けで昆山・CMMTは絶好調
まずは2.3Mからのスタート、業界初超広幅2.5Mでの稼働は19年Q4を計画
昆山・CMMTの2.5M幅1本目はスケジュール通り、残り2.5M・2本は搬入拠点も未確定
迷いは生産拠点のみの再検討なのか、JinJiang(锦江)の偏光板事業への投資決断に注目
8.6世代CHOT向け主力偏光板プレイヤー、選択した中国マーケットは成長シナリオ通り
2019年Q2よりSharp・境向け偏光板の出荷開始、本命はSharp・広州が手がけるTV物量
明基材料股份有限公司(BMC)(BenQ Materials Corporation)
BOEを始めCSOT、CEC-Panda等、中国TVパネル陣営向けが好調
AUO向け全体量の減少が響くも、BMCのフル稼働が続く
BOEの他CSOT、CEC-Panda TV向け「4枚TAC」販売が堅調も、非TAC系は出遅れ感あり
PETフィルムの確保が需要量を牽引する中国TVマーケットでの勝負に直結
深圳市盛波光電科技有限公司(SAPO)(SHENZHEN SAPO PHOTOELECTRIC CO.,LTD.)
2018年11月に新規ライン超広幅2,500mm装置を発注
CSOT向けでは安定的な物量を確保、2019年よりLGD TVマーケットに参入
SAPOの「超広幅2,500mm、1本目」、2020年下期以降本稼働の計画
残り2本への投資決断は未定へ、昆山・CMMT/SAPOそれぞれ2.5M幅の成功次第?
力特光電科技股份有限公司 (OPTIMAX TECHNOLOGY CORPORATION)
車載・工業用などのニッチ分野を中心とした偏光板事業に転換
車載向け染料系偏光板の販売が本格化
株式会社ポラテクノ
車載用の染料系偏光板マーケットで揺ぎ無いポジションを確立
光学フィルム事業におけるマーケティング強化のため、新たな子会社の設立へ
車載用セグメント向けではTNから高コントラストに貢献するPM-VAへのシフトが加速化
高温度追従型楕円偏光板「TEP」はSTNからTFTへの切り替えが進むにつれ販売減少が続く
富士フイルム株式会社
非TAC系の勢いが総出荷量に影響するも、BOE TV向けで物量確保
High-Endスマホマーケットは富士フイルムの「液晶塗布型」位相差板一色
VA-TV向け位相差フィルム40μm「Rシリーズ(NR01)」の出荷が急拡大
BOE TV向け位相差フィルム「Z-TAC(NRT)」は出荷面積が拡大
COP系採用比率を高めるAUO TV向け出荷減少も、
超大型展開のSharp TV・広州向けが堅調
2019年より富士フイルムのP-TAC販売量に競合他社のP-TAC生産縮小分がプラスオン
歩留まりの影響で「液晶塗布型」出荷量の特需も、2018年より歩留まり改善の方向へ
富士フイルムは2枚型のほか「液晶塗布1枚型」の量産採用に向けサンプル出荷中
コニカミノルタ株式会社
TV向けP-TAC事業縮小も、引き続きNB・中小型向け薄型P-TAC展開は継続
BOE TV向けでIPS用TAC位相差フィルムの販売が絶好調
TV用位相差フィルム事業を柱に据える
TAC系自社製品との競合を予想も、COP系「SANUQI」、PMMA系「SAZMA」を展開開始
IPS-TV向け「Zero-TAC」の製造はOEM先のTAC Brightが担当
L-5ラインは、幅2,500mm製造対応に向け改造中
「A-TAC」善戦のほか、VA-TAC販売量を牽引するのは中国新興VA-TV陣営向け
BOE TV向け「Zero-TAC」、勢いを見せる
日本ゼオン株式会社
根強いCOP需要を見込んでの決断、大型COPフィルム向け投資決断へ
最大調達量を誇る台湾陣営向けのほか、CSOT TV向け新規需要を見込む
敦賀拠点で2,500mm幅対応新規大型位相差フィルムの生産体制整備へ
2020年以降大型位相差用COPフィルムの生産能力は16,900万㎡/年に
AUO TV向けで急拡大する「COP/PMMA」構造が好材料
ハイエンドTV向けCOPニーズは根強く、今後の成長要因は中国新興VA-TVパネル陣営向け
「iPhone」向けはOLEDパネルの採用により今後もCOPフィルムは出荷拡大見込めず
「Galaxy」向けでも液晶塗布型に抑えられ、COPフィルムの減少傾向が続く
東洋紡株式会社
中国大手TVパネル陣営を中心とした「PET系偏光板」本格採用が好材料
2020年以降の供給体制は万全、PETフィルムは次の成長ステージに突入
偏光板向けPETフィルム専用製造の犬山第2ラインは2020年Q2より量産開始
残された課題は2019年の供給対応、高まったニーズを2020年までどうつなぐのか
PVA保護フィルム(Outer側)市場でシェア15%獲得、
PETフィルムの人気は中国TV陣営へ
新規韓国顧客が推進するRF Pol.(PVA延伸+PETフィルム)向け出荷量も増加傾向
Hyosung Chemical (暁星化学株式会社)
2018年よりOuter用PMMAフィルムの販売を本格化
特需が期待されるP-TACとPMMAフィルムの生産バランス調整に苦悩
需要量見込めるか、PMMAフィルム向け追加投資への決断は?
達輝光電股份有限公司 (TAC Bright Optronics Corporation)
第2ラインでコニカミノルタIPS-TV用位相差フィルムの生産急拡大
自社製品P-TACの販売も堅調に増加傾向
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。