2019 新版 高機能フィルム市場の展望と戦略
Foldableスマートフォンの発売開始、5Gの始動など、これまで「次世代」とされてきた技術の実用化が進む中で、PIやLCPなどの高周波・低誘電対応フィルム、折り畳み可能な前面カバー用透明フィルムなどの部材向けや、MLCCリリースフィルムなどのプロセス材料向けの高機能フィルムの動向が注目されている。MLCC需要は2019年は従来の拡大傾向に一服感があるも、2020年以降には再び増加傾向に戻ると見られ、リリースフィルムメーカー及び基材であるPETフィルムメーカーの増設も続いている。5G向けの低伝送フィルム、Foldable端末関連では前面カバー用高透明・耐屈曲フィルムPなど、注目される高機能フィルムのアイテム、マーケットに関して分析・考察を加えることで、最新の市場動向に即したレポートを作成した。
調査資料詳細データ
調査目的:国内外の高機能フィルムメーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの高機能フィルム市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査対象:PETフィルム、MLCCリリースフィルム、プロテクトフィルム、PIフィルム、透明PIフィルム、LCPフィルム、ウレタンシート
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2019年4月~2019年7月
Foldableスマートフォンカバー用透明PIフィルム世界市場に関する調査を実施(2019年)
フィルムメーカーのR&Dは原反と加工のブラッシュアップから材料開発へとシフト、潜在的なフィルム市場の深耕が始まる
~Foldableスマートフォンカバー用透明PIフィルムの2019年世界出荷量は13万㎡の見込~
- 高まる5G関連市場への期待、ものづくりの範疇を超えた形をとらないニーズのキャッチアップで新たな市場を拓け!
- フィルムメーカーのR&Dは原反・加工のブラッシュアップから材料開発にシフト、「自社に無ければ新たに作る」、潜在的なフィルム市場の深耕が始まる
〇PETフィルムは東洋紡の帝人FS子会社化で業界マップの変化が注目されるも市場規模・シェアへの影響は当面は局地戦にとどまる見込み
〇2019年4Q、SEC、HuaweiのFoldableスマホが満を持して発売予定
カバー用透明PIフィルム、2019年5月~韓国・KOLONが量産をスタート
市場規模は2019年万㎡/年、2020年に20万㎡/年を見込む
アラミド、PET、ウレタンなどPIに替わる耐屈曲透明フィルムの開発も進む
〇5G市場でのスタンダード確立を目指した低誘電フィルム開発が活発化
回路トータルの性能・使い勝手のバランスをいかにとるかがポイント
誘電正接・吸水率をLCPに近付けた改良PIフィルムの採用始まる
〇MLCCリリースフィルム、2019年は市場拡大に足止め感も
5G、EV、IoT家電などの普及・拡大で2020年以降は再び成長基調へ
帝人FSを子会社化する東洋紡は2社合計でシェア23%を確保
2020年にはSKCの子会社SKC HT&Mが新規参入、今後のシェア変動に注目
第1章 高機能フィルム市場の展望
第2章 PETフィルム市場の徹底分析
第3章 注目される高機能フィルム市場の動向
第4章 工業用高機能フィルムメーカーの展望と戦略
調査結果のポイント
第1章 高機能フィルム市場の展望
フィルムメーカーのR&Dは原反と加工のブラッシュアップから材料開発へとシフト
「自社に無ければ新たに作る」、潜在的なフィルム市場の深耕が始まる
製品=ものづくりの範疇を超えた、形をとらないマーケットニーズの
キャッチアップで新たな価値の創出を!
第2章 PETフィルム市場の徹底分析
1.原反の動向
2019年9月に東洋紡がTFSを子会社化も当面は局地的な影響に留まる見込み
業界マップの変化が注目される
(図)主要PETフィルムメーカーのポジションマップ(2004年時点)
(図)主要PETフィルムメーカーのポジションマップ(2018年末時点)
(図)主要PETフィルムメーカーのポジションマップ(2019年10月以降)
MLCCリリースフィルムや偏光板部材の拡大に応えた各社の増強は2020年に一段落
2019年の主要メーカー合計生産能力は136万t/年を超える規模に
(表)PETフィルム主要メーカー 生産体制
光学用は偏光板需要の成長で副資材向けが好調
部材向けの縮小をカバーし年間23~24万tの需要を確保
(表)光学用PETフィルム販売量に占める部材用:副資材用の比率
(表)主要メーカーによる光学用(部材+副資材)PETフィルム販売実績推移
2019年は数年続いたMLCCリリースフィルム拡大の波が一旦沈静化
5G、自動運転など通信や交通の次世代化で2020年以降再び成長が期待される
(表)PETフィルムメーカー各社のシリコーンコート用フィルムシェア(2018年)
(表)PETフィルムメーカー各社のシリコーンコート用フィルムシェア(2019年見込み)
(表)主要メーカーによる一般産業用PETフィルム販売実績推移
(表)工業用PETフィルム 主要用途別需要量推移(主要9社合計)
2.加工品の動向
2-1.剥離フィルム(リリースフィルム)
偏光板リリースフィルムはトップメーカーの工場の一時停止も影響は軽微
(表)偏光板リリースフィルムメーカー各社の販売量推移
OCAリリースは韓国勢の独壇場に
2-2.プロテクトフィルム
偏光板用プロテクトフィルムは2,600mmの超広幅偏光板対応が課題
(表)偏光板出荷時保護用PET系プロテクトフィルムメーカー別トータル販売量
(表)PETプロテクトフィルム 主力メーカーの生産体制
東レ株式会社
高平滑フィルム、ナノ積層フィルムなど独自の高付加価値グレードで差別化
光学部材用フィルムは韓国、中国に集約、滋賀工場停止など
国内外拠点での生産最適化を実行
三島工場に続き岐阜工場でも高平滑・中厚グレード専用ラインが稼働開始
光学用では偏光板需要の拡大で保護・離型など副資材向けが好調
MLCC離型フィルムは2019年に成長率が鈍化も5G関連需要に期待
ナノ積層フィルム「PICASUS®」はディスプレイ関連での提案を強化
三菱ケミカル株式会社
ディスプレイ・光学関連分野を事業の基盤とし
高品質・高付加価値なPETフィルムの開発・提案を加速
インドネシア工場の復旧で国内外の生産能力267,000/年フル活用へ
日、米、欧、アジアの4極での高機能を追求
主力の光学関連ではLCDバックライト部材・偏光板用副資材に次ぐ
新たな柱を模索
一般産業用はMLCCやDFRを中心に活動中
中国・無錫の加工拠点は2019年6月稼働の新ラインで2,500mm級の超々広幅に対応
東洋紡株式会社
偏光子保護フィルム、MLCC離型フィルム等旺盛な需要に応える設備投資に加え
帝人フィルムソリューションの子会社化で事業領域のさらなる拡大に取り組む
従来の得意分野である高付加価値領域に加え、ミドルエンド領域の取り込み
海外生産拠点の活用など新たなシナジーに期待
光学用では偏光板向けで「コスモシャインSRF®」の絶好調続く
Foldableディスプレイをターゲットとした耐屈曲フィルムなど新製品の提案も進める
敦賀事業所にコーティング設備を導入しMLCCリリースフィルム需要拡大に対応
2023年度までに同用途向け売上高2018年度比倍増を目指す
帝人フィルムソリューション株式会社
一般産業にフォーカスし自社加工のシリコーンコートフィルムに強み
オンリーワン製品のPENは工業・産業用での実績化が進む
東洋紡による資本投入を控えシナジーの発揮に期待
スマホ不振によるMLCCの伸び悩みが響きPETフィルム販売量は微増にとどまる
インラインコートによる高い生産性と価格競争力でボリュームゾーンの需要を確保
PENフィルム「テオネックス」は販売量に占める工業・産業用の比率が45%まで拡大
光学用の高透明グレードのサンプルワークも継続
TORAY ADVANCED MATERIALS KOLEA Inc.(東レ尖端素材株式会社)
2018年以降、一般産業向けの販売量が光学用を上回る
2019年に計画していた中厚肉グレード対応の設備投資は需要鈍化で一旦様子見へ
光学部材ではQDシート用バリアフィルムが堅調、偏光板TAC代替向けの開発を継続
副資材用原反は偏光板の好調を受け堅調に推移
MLCCリリースフィルムは原反、加工品とも2019年は前年比横ばいを見込む
表面凹凸100nm程度の高平滑・ハイエンドグレードが拡大
SKC Co.,Ltd.(PETフィルム)(エスケーシー株式会社)
原反~加工品までグループのシナジーを活用し事業拡大を目指す
需要に最適化した生産体制再編は一巡、現体制下での事業拡大を模索
2019年3Qからは鎮川で偏光板TAC代替フィルムのOEMを開始
工業用、包装用トータルの販売量は大きな増減無し
光学用ではボリュームではなく付加価値重視の展開を推進
MLCCリリースフィルム原反は2019年に10,000t規模に達する見込み
電気・電子、グラフィック・イメージング、加飾など幅広い用途で成長を目指す
Kolon Industries, Inc.(PETフィルム)(株式会社コーロン)
2018年、2019年見込みともに安定した成長を維持
市場ニーズ最適化した韓国国内工場の設備切替も一段落
保護フィルム、リリースフィルムなど中厚・副資材向けの生産体制を強化
2018年は工業用、包装用ともに好調も2019年以降の見通しは立てづらい状況
光学関連ではLCD-TVハイエンド機種向けに部材、副資材ともに成長を見込む
一般産業向けはMLCCリリースが好調、
高平滑品の生産開始で高付加価値需要を取り込む
南亜塑膠股份有限公司(NAN YA PLASTICS CORPORATION)
原反、加工とも生産能力拡充に向けた設備投資を推進し需要の取込みを図る
光学関連、部材はボリュームを追わない展開で縮小も副資材向けが好調
一般産業はMLCCリリースフィルム向けとDFRが牽引
加工拠点はデボトルに3本のライン新設を実施、
好調なMLCCリリースフィルムに加え
広幅偏光板関連ニーズの取り込みも狙う
新科光電材料股份有限公司(SHINKONG MATERIALS TECHNOLOGY CO.,LTD.)
一般産業用の中厚番手フィルムが成長
包装用グレード向けラインでも一般産業用グレードの生産比率が増加
ユーザーと共同で産業用特殊バリアフィルムの開発進む
光学用は副資材向けが堅調も厚番手の部材向け減少が響き縮小傾向に
ウィンドウフィルム急成長、原反~加工までの一貫体制で性能向上へ
第3章 注目される高機能フィルム市場の動向
1.Foldable端末用カバーフィルム
2019年4Q、SEC、HuaweiのFoldableスマホが満を持して発売予定
Foldable化はスマホ市場の低迷の突破口となるか?
(図)Foldableスマートフォン 市場規模予測(台数ベース)
SECの「Galaxy FoldはY-OCTA採用、
BOEもタッチ機能付きOLEDパネルの開発急ぐ
アウトセルのフィルムセンサーは折り曲げ耐久性や、
更なる薄肉化と高感度化が必須条件に
ディスプレイカバー用透明PIフィルムは2019年5月~韓国・KOLONが量産スタート
HC、ラミネートなどのコンバーティングがスペック実現のポイント
(表)Foldable端末のカバー用PIフィルムメーカーのHC処理状況
(表)Foldableスマートフォンカバーの構成
(表)透明PIフィルム 主要メーカー各社の生産体制
透明PIフィルムの市場規模は2019年が13万㎡/年、2020年に20万㎡/年を見込む
歩留まりを考慮した最終的なカバーコストは端末価格の6~8%程度に
(図)フレキシブルOLEDカバー用透明PIフィルムサプライチェーン
(図)Foldableスマートフォンカバー用 PIフィルム市場規模予測
(表)Foldableスマートフォン主要ブランド価格比較
アラミド、PET、ウレタンなどPIに替わる耐屈曲透明フィルムの開発も進展
(表)発売が予定されているFoldable端末製品一覧
2.低誘電フィルム
5G市場でのスタンダード確立を目指した低誘電フィルムの開発が活発化
回路トータルの性能・使い勝手のバランスをいかにとるかがポイントに
(表)5G対応のFPC基板材料 特性比較
誘電正接、吸水率をLCPに近付けた改良PIフィルムの採用始まる
先行するカネカを日本勢だけでなく韓国・SKC KOLON PI、台湾・TAIMAIDが猛追
(表)PIメーカー各社の低誘電グレード
PIフィルムメーカー各社のライン増設で2020年の生産能力は2018年比20%増に
(表)PIフィルム 主要アプリケーション別市場規模推移(面積ベース)
(表)PIフィルム 主要アプリケーション別市場規模推移(重量ベース)
(表)主要PIフィルムメーカー 販売量推移(面積ベース)
(表)主要PIフィルムメーカー 販売量推移(重量ベース)
(表)PIフィルム主要メーカー各社の生産体制
5G化の中で期待が集まるLCP、フィルム外販のクラレ、ポリマー供給の住友化学
多層基板で展開する村田製作所の覇権争いに
(表)5G対応基板向け材料 主要メーカーの動向
3.MLCCリリースフィルム
スマートフォン販売不振、米中貿易摩擦などの影響で2019は市場拡大に足止め感も
5G、EV車、IoT家電などの普及・拡大で2020年以降は再び成長基調へ
(図・表)MLCC用リリースフィルム 市場規模推移
原反の高平滑PETは2021年に10万tを超える市場規模が予測される
フィルムメーカー各社はライン増設や生産グレード変更による供給能力拡大を実施
(図・表)MLCC用リリースフィルム原反(PETフィルム)市場規模推移
(図・表)MLCC用リリースフィルム原反(PETフィルム)メーカー別販売量推移
帝人フィルムソリューションを子会社化する東洋紡が合計シェア23%のトップに躍進
2020年にはSKCの子会社SKC HT&Mが新規参入、今後のシェア変動に注目
(表)MLCC用リリースフィルム価格動向
(図・表)MLCC用リリースフィルム メーカー別販売量推移
(表)主要MLCCリリースフィルムメーカーの原反調達体制
(表)セラミックコンデンサーメーカーにおけるリリースフィルムメーカーシェア(2019年)
(表)MLCCリリースフィルムメーカー各社の生産体制
第4章 工業用高機能フィルムメーカーの展望と戦略
Samsung Display Co., Ltd.
2019年春にFoldable端末向け折り畳み式Flexible OLEDパネルの販売を開始
2022年以降の量産化を目指し、TV向けQD-OLEDパネルの開発に注力
2017年4QよりA3のフレキシブルOLEDパネルの生産能力は
135K/月(6G基準)まで拡大
2018年4QよりA4ライン(P1)でフレキシブルOLEDパネルの生産を開始
2017年は米・中スマホメーカー向けでの採用拡大により、
全体売上高は約34兆ウォンまで拡大
全体売上のうち、AMOLEDパネルの売上構成比が拡大傾向に
材料メーカーと共に、優れた寿命や発光波長を実現した蛍光発光材料の開発に注力
2022年以降の量産開始に向けてQD-OLEDパネルの開発を推進
Foldable端末向け折り畳み式フレキシブルOLEDパネルを開発
OCTAに加え、Y-OCTAの拡販を開始
i-components Co., Ltd.
Foldable・Rollableディスプレイ向けバリアフィルムの開発に加え、
バリアフィルムの用途開拓を推進
2018年夏よりフレキシブルOLEDパネル向けにバリアフィルムの少量販売を開始
中国パネルメーカーを中心にフレキシブルOLEDパネル用バリアフィルムの展開を強化
折り曲げ等の屈曲耐久性を強化した透明PIフィルム基材バリアフィルムの開発を推進
Kolon Industries, Inc. (PIフィルム)
2019年より透明PIフィルムの生産を本格化
先行メーカーとしての地位確立を目指す
亀尾工場の100万㎡/年ラインで2019年5月より量産を開始
数年後には数十万㎡規模の販売量を期待
SKC Co.,Ltd.(PIフィルム)
原反製膜~表面HCまでグループ内での一貫体制に強み
鎮川の新工場への量産ライン導入は2019年3Qに完了、同年4Qよりフィルム供給可能に
原反SKC、加工SKC HT&Mの連携で表面HC層の多様なニーズに確実に対応
バンドー化学株式会社
高透明・柔軟・自己修復機能を持つエラストマーシート「Free Crystal®」
Foldable端末カバー向けの展開を開始
株式会社クラレ
2018年のデボトル増強、2019年のFCCL事業参入など
「ベクスター」事業の拡大・強化を進め5Gに対応
電気的特性に加え、低吸湿、耐折性など回路基板としての性能バランスを追求
株式会社カネカ
5G、Foldableディスプレイなど新たなニーズに対応する新製品を投入
主力の2層FCCL向けでは5G対応グレード「ピクシオSR」がスマホ向けで採用決定
ユーザーのプロセスを変えることなくFCCLトータルでの伝送損失低減に貢献
光学フィルム事業で蓄積した技術と
保有設備を活用し透明PIフィルムのサンプル供給開始
Foldable端末市場の立ち上がりに伴い2025年に100億円以上の売上高確保を目指す
東レ・デュポン株式会社
5G対応グレードの拡販を推進
主力の「カプトンENシリーズ」の改良に加え、コア層PIに接着性TPIを多層化した
3層PIフィルムを開発、5G関連用途をターゲットに需要の取り込みを進める
SKC KOLON PI CO., LTD.
コスト競争力を活かしたボリュームゾーンだけでなく
PIワニス、5G対応グレードなど高付加価値領域で攻勢かける
2019年、2020年と相次いでライン新設、2020年末の生産能力を3,300t/年まで拡充
2019年より鎮川工場でPIワニスの生産を開始
GF、FPC向けの既存グレードの需要は2019年に一時的に失速
業界最高水準の低伝送損失グレード「FS」は
5Gスマートフォンをターゲットに提案推進
達邁科技股份有限公司(TAIMIDE TECH. INC.)
低伝送損失、熱圧着可能な共押出グレード、高透明グレードなど
5G時代のニーズに応える製品の開発・提案を推進
銅羅工場二期工事が竣工しPIの合計生産能力は2,200t/年に、さらなる増設も可能
低伝送損失グレード、透明グレードは国内外の展示会で反響
超薄肉、微粒子分散など独自の高付加価値品の開発を継続
三井化学東セロ株式会社
製品設計、塗工技術などコンバーターとしての技術力を武器に
ミドルエンド~ハイエンド領域のニーズをつかむ
茨城工場での能力増強に続き、国内拠点でのリリースフィルム新ライン建設を検討中
海外での新工場建設も視野、実現すれば2025年の生産能力は現状比倍増
原反メーカーのアライアンスで従来以上の競争激化が予測される中、
基材、コート層、コーティング技術の最適化による超平滑・高品質対応で対抗
LG Chem, Ltd.
広州の偏光板工場内に2,600mmの超広幅プロテクトフィルム設備を導入
自社使用に加え外販での実績拡大も図る
価格競争力や広幅対応が評価され外販比率は50%に達する
株式会社サンエー化研
POベース、PETベース、粘着塗工、共押出など
多様なグレードラインナップで幅広くニーズに対応
付加価値の高い光学関連用途を中心にマスキングフィルム事業を展開
偏光板向けの拡大がマスキングフィルム全体の販売実績を後押し
セパ付きPET基材の「SAT」は中国・蘇州の合弁会社稼働で
大型TV向け広幅偏光板保護用の需要を取り込む
COSMO AM&T CO.,LTD.(コスモ新素材株式会社)
需要の変化に生産ラインの最適化で対応
将来の需要増を見据えた能力増強を引き続き検討
リリースフィルムの生産を広幅ラインに集約し狭幅ライン2本を休止
4ライン4,200万㎡/年体制で稼働率向上に取り組む
外的要因による市況悪化で2019年の販売量は微減を予測
高信頼性確保のため超表面平滑グレードの開発を推進
SKC hi-tech&marketing co., Ltd.
MLCCリリースフィルムへの参入、Foldable端末前面フィルム用CWなど
事業領域の拡大を積極的に推進
ニーズに合わせた剥離力コントロールで
ハイブリッドOCAリリースフィルムをほぼ独占
2020年よりMLCCリリースフィルムに参入、中国市場での需要取り込みを目指す
Foldable端末カバー用透明PIフィルムの耐衝撃性を補完する
カバーウィンドウを供給
OSUNGAM Co., Ltd.
広幅、高速ラインの本格稼働で
偏光板用プロテクトフィルムの販売拡大に弾み
拡大する中国偏光板マーケットに対応した生産体制を確立
2019年以降は偏光板用プロテクトフィルムにフォーカスした事業展開を推進
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矢野経済研究所では、
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