2019年版 3Dプリンタ材料市場の現状と将来展望

本調査レポートは、3Dプリンタを最終製品の造形に利用することが進展する中、3Dプリンタメーカー、販社の動向の他、素材やソフトウェア、3D造形サービスの市場にも言及することで3Dプリンタ市場の現状と展望が網羅的に把握できるレポートです。

発刊日
2019/11/28
体裁
A4 / 173頁
資料コード
C61112700
PDFサイズ
11.0MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:3Dプリンタの普及に向けた材料の開発トレンドや需要動向、普及に向けた課題、参入企業の事業戦略を分析するとともに、2023 年までの市場成長性を予測することを目的とする
調査対象:以下の4方式で使用される樹脂(熱可塑性エラストマー含む)および金属
・材料押出(Material extrusion:ME)
・粉末床溶融結合(Powder bed fusion:PBF)
・液槽光重合(Vat photopolymerization:VP)
・材料噴射(Material jetting:MJ)※光硬化樹脂のみ対象
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用
調査期間:2019年6月~2019年11月

調査結果サマリー
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3Dプリンタ材料の世界市場に関する調査を実施(2019年)
2018年の3Dプリンタ材料の世界市場規模は26.9%増の1,813億44百万円
~造形方法の技術革新、材料の多様化・高機能化が進み、3Dプリンタの適用領域が拡大~

資料ポイント
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  • 材料押出法向け材料市場の世界市場規模を掲載(2018年~2023年予測・重量・金額)
  • 粉末床溶融結合法(金属&樹脂)向け材料市場の世界市場規模を掲載(2018年~2023年予測・重量・金額)
  • 液槽光重合法向け材料市場の世界市場規模を掲載(2018年~2023年予測・重量・金額)
  • 材料噴射法向け材料市場の世界市場規模を掲載(2018年~2023年予測・重量・金額)
  • 参入企業(装置・材料メーカ)の事業戦略を分析

資料概要
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第1章 3Dプリンタ材料市場の将来展望
第2章 3Dプリンタ材料市場の方式別動向
第3章 3Dプリンタ材料市場 メーカー動向

リサーチ内容

調査結果のポイント

第1章 3Dプリンタ材料市場の将来展望

3Dプリンタ材料の世界市場規模は2023年に4,750億円へ急増
(表)3Dプリンタの方式と主な材料
(図)3Dプリンタ材料 方式別世界市場規模
(表)3Dプリンタ材料の方式別価格帯
(図・表)3Dプリンタ材料 世界市場規模推移
造形方法の技術革新、材料の多様化・高機能化が進み
3Dプリンタの適用領域がさらに拡大
(表)新規造形方式の概要
材料・用途開発に加え、導入支援サービスへの参画が
素材メーカーの新たな顧客の取り込みにつながる
(図・表)3Dプリンタ材料 方式別世界市場規模推移(重量)
(図・表)3Dプリンタ材料 方式別世界市場規模推移(金額)

第2章 3Dプリンタ材料市場の方式別動向

1.材料押出法向け材料市場
 カラー、質感、機能を切り口にフィラメントの多様化が進展
 2018~2023年のCAGRは重量ベースで20%を超える高成長が続く
 (図・表)材料押出法向けフィラメント 世界市場規模推移
 スタンダード材料としてPLAの需要は堅調推移も
 機械特性に優れるPETGが存在感を増す
 (図)材料押出法向けフィラメント 樹脂別構成比(重量、2018年)
 (図)材料押出法向けフィラメント 樹脂別構成比(重量、2023年予測)
 (表)材料押出法向け樹脂 主要サプライヤー
 海外では専業フィラメントメーカーの生産能力増強が相次ぐ
 (表)材料押出法向けフィラメント 海外の主要メーカー
 (表)材料押出法向けフィラメント 日本の主要メーカー
 (図・表)材料押出法向けフィラメント 樹脂別市場規模推移(重量)
2.粉末床溶融結合法向け材料市場
 (1)樹脂粉末
   機能試験・評価用試作モデルと小ロット最終製品向けの需要が拡大し
   樹脂粉末の市場規模は成長幅が拡大傾向に
   PA12・PA11で需要の9割を占有、サプライヤー各社は増強を急ぐ
   (図・表)粉末床溶融結合法向け樹脂粉末 世界市場規模推移
   (図)粉末床溶融結合法向け材料 樹脂別構成比(2018年:重量)
   (図)粉末床溶融結合法向け材料 樹脂別構成比(2023年予測:重量)
   PA6粉末ではBASF、Solvay、Evonikなどがラインアップ拡充を加速させる
   PEEK、PEKK、PPSの各種粉末は航空宇宙や医療分野で採用が始まる
   Multi Jet Fusion向けではオープンプラットフォームを活用した材料の多様化が進む
   (表)Multi Jet Fusionテクノロジーに使われる樹脂粉末の概要
   (図・表)粉末床溶融結合法向け材料 樹脂別市場規模推移(重量)
 (2)金属粉末
   航空宇宙分野を中心に金属粉末需要は順調に拡大も
   ME法・BJ法の台頭で成長鈍化の懸念が生じる
   (表)光源別粉末床溶融結合装置の特長・主な装置メーカー
   (図・表)粉末床溶融結合法向け金属粉末 世界市場規模推移
   (表)新規造形方式(金属材料)を導入した装置メーカーの概要
   チタン合金やインコネルが好調推移、軽量化ニーズに対応するアルミ合金の開発も活発化
   (表)粉末床溶融結合法向け金属粉末 採用例
   (図)粉末床溶融結合法向け金属粉末 種類別市場構成比(2018年・重量ベース)
   金属粉末メーカーと装置メーカー、サービスビューロとの連携強化が加速
   (表)粉末床溶融結合法向け金属粉末 主要海外メーカー
   (表)粉末床溶融結合法向け金属粉末 主要日本メーカー
3.液槽光重合法向け材料市場
  北米、中国など海外需要が牽引し、年率9%前後の成長率が続く
  企業間連携によるエコシステム構築の取り組みが始動
  (図・表)液槽光重合法向け樹脂 世界市場規模推移
  (表)液槽光重合法向け材料市場の主な参入メーカー
  ワーキングモデル向けでは耐熱性や靭性、透明性を高めたグレードの開発が進む
  (表)液槽光重合法における主な用途
  (図)液槽光重合法向け樹脂 用途別構成比(2018年:重量)
  マスターモデル向けでは残灰を残さないグレード開発が進展も
  ME法向けフィラメントとの競合が生じる
  自動車、医療、ライフスタイルなどの各分野で最終製品向けの需要が拡大
4.材料噴射法向け材料市場
  デザインモデル向け堅調、医療分野が次のターゲットに浮上する
  (図・表)材料噴射法向け光硬化樹脂 世界市場規模推移
  金型向けでは射出からブロー、プレスへMJ法の適用が拡大

第3章 3Dプリンタ材料市場 メーカー動向

株式会社ストラタシス・ジャパン
 オンデマンド生産により、ものづくりのプロセス改革をリード
 幅広い材料と装置で、試作から機能性部品まで多様な要求に応える
 2019年2月にLPMテクノロジーを用いて造形した金属パーツを公開
 PolyJet方式では医療・フルカラーをテーマに高機能材料の開発を強化
 FDMはハイエンド大型装置や、スーパーエンプラなど差別化された材料で実部品向けを狙う

Markforged, Inc.
 既存の製造手法と最先端のマテリアル・サイエンスを融合させ
 モノづくりに変革を促す
 優れた強度や剛性、精度が評価され
 PA/CFフィラメント「Onyx」の販売量は順調に拡大
 金属3Dプリンタ「Metal X」は出荷開始から需要が急増
 材料ラインアップの拡充を加速させる

GE Additive
 アディティブ技術の先駆者としての経験と知識を活用し
 ユーザーの革新的な新製品開発・製造をサポート
 アディティブ製造、コンサルティングなどのソリューションビジネスを強化
 日本でも代理店との提携による拠点整備が進む
 2019年にモジュラーマシンアーキテクチャーを採用したM LINE FACTORYの出荷を開始
 AP&Cは材料選定ノウハウに強み、2019年にAl合金の提供をスタートさせる
 アディティブ・マインドセットを醸成する「AddWorks」は日本での導入が始まる

DSM N.V.
 パートナーシップを通し、参入企業各社とのエコシステムを構築
 カスタマーのニーズ・用途に合った材料の開発・供給を推進
 紫外線硬化樹脂「Somos®」の実績をベースにPA・TPCフィラメントやPBTパウダーを展開
 光造形向けでは軽量化やカスタマイズニーズなどを捉えた実部品への採用事例が増加
 2018年に産業分野の試作品・実部品向けにCF充填フィラメントの新グレードを上市

ARKEMA S.A.
 参入企業各社との戦略的パートナーシップにより
 量産に繋げられる材料の開発・供給を目指す
 2018年11月には、独自の材料開発プラットフォームを立ち上げる
 PBF・ME・VP装置など、多様な造形方式に対応できる材料を幅広くラインアップ
 3Dプリンティング向け材料の需要増を見込み、各樹脂・エラストマーの生産能力を増強
 PEKKはフランスに続きアメリカでも生産に乗り出す
 PA11・PA12粉末は自動車における試作用途向けで安定的な需要を確保
 PEKKは航空宇宙分野での採用拡大に向け、2019年6月にCF充填グレードを上市
 光硬化樹脂はサートマーを通した海外市場の開拓、材料開発に取り組む

東レ株式会社
 強化グレードのラインアップ拡充により実部品への採用拡大を図る
 粉末床溶融結合法向け微粒子「トレミル®」のラインアップ拡充
 業界初となるGF強化グレードを上市へ、さらなる高強度グレードの開発にも取り組む

colorFabb B.V.
 革新的・高品質なフィラメントを相次ぎ市場に投入し
 3Dプリンタ市場の裾野拡大に貢献
 旺盛な需要に対応するため、2019年に押出設備1ラインを導入
 発泡、レーザマーキングなど新たな機能をフィラメントに付与
 製造コスト低減に効果を発揮、インベストメント・キャスティング向けの需要が立ち上がる

三菱ケミカル株式会社
 現地フィラメントメーカーの買収により欧州市場でトップシェアへ
 海外市場の更なる開拓にも乗り出す
 2019年に米国拠点で樹脂フィラメントの量産へ

Shenzhen Esun Industrial Co., Ltd
 更なる収益創出を目指し、SLA用材料のラインアップ拡充・拡販に取り組む
 光硬化樹脂の生産能力は2021年までに300/年へ増強
 自動車・工業分野向けではCF・GFなどフィラー充填フィラメントが好評

Polymaker LLC
 実部品への採用拡大を目指し、
 インダストリアルフィラメントの開発・拡販に取り組む
 汎用フィラメントはコンシューマー分野で安定的な需要を確保
 2021年までにフィラメント生産能力の倍増へ乗り出す
 PCやPAを中心に実部品向けインダストリアルフィラメントを相次ぎリリース

キョーラク株式会社
 主力とするSMPフィラメントは医療分野で引き合いが増加
 2019年下半期にはJSR社のFABRIAL®の販売・製造ライセンスを取得
 義手・義足など医療分野での採用拡大を目指す

ナノダックス株式会社
 GWを用いた独自のPPフィラメントで、
 医療・自動車・工業分野で需要開拓に乗り出す
 世界初!樹脂充填用のガラス短繊維製GlassWool(GW)の量産に成功、対応できる樹脂が拡大する
 2019年にはGWを用いた樹脂成形機用洗浄剤を上市
 PP/GWフィラメントは義肢・装具分野で採用が拡大
 3D造形技術を世界各国に提供することでサステイナブル・ケミストリーを実現

大塚化学株式会社
 フィラー入り高機能コンパウンドを用い、実部品への展開を図る
 ティスモ繊維を添加することで薄肉かつ高強度を実現、摺動部品などで採用が広がる
 ポチコンの優れた摺動性・他摩耗性を活かし、ロボット向け摺動部品などへ提案

ダウ・東レ株式会社
 LSR(液状シリコーンゴム)で最終製品を造形、採用分野拡大を目指す
 2018年に液体積層方式3Dプリンタ向けにLSRを開発、日本では2019年1月より展開
 2018年4月からECCO社のカスタムシューズプロジェクト「QUANT-U」にLSRを供給

長瀬産業株式会社
 商社としてのノウハウと、グループ会社による研究開発機能を融合
 様々な造形方式に求められる材料の開発・供給に取り組む
 造形スピードと優れた造形精度を両立させた光硬化樹脂を開発
 フィギュア専用グレードなど、日本マーケットの特色にあったグレードを供給
 2018年8月には米国に子会社を設立、ME方式向け水溶性サポート材を開発

株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ
 スポンジチタンから遡った合金開発・品質管理を優位性に
 様々な造形方法・装置に最適な粉末を供給
 積層造形用途を中心とした需要拡大を見据え
 2020年初頭に合金粉末専用の新工場を稼働へ
 2019年4月に独自のコールドスプレー技術を保有する豪Titomic社と提携

東洋アルミニウム株式会社
 金属積層造形用に球状度の高いアルミニウム合金粉末を開発
 航空機部品向けを中心に海外からの試作依頼案件が急増
 Airbus APWorksとパートナーシップを結び「Scalmalloy®」の適用分野拡大にも取り組む

山陽特殊製鋼株式会社
 真空溶解‐不活性ガスアトマイズ法による
 3Dプリンタに最適な低酸素・高純度の球状粉末を供給
 金型用途でマルエージング鋼粉末の需要拡大に期待
 Coフリーマルエージング鋼など独自材料の提案も強化

株式会社ディーメック
 装置・樹脂の開発から販売までを手掛け
 光造形装置を用いたラピッドプロトタイピング市場の成長に貢献
 「ACCULAS®BA-85S」は国内で最大級サイズの造形ができることでユーザーから好評価
 2017年に靱性、耐熱性、透明性をバランスよく向上させた新グレードを上市
 2020年にはDSM「Somos® PerFORM」の国内販売を開始へ

エス・ラボ株式会社
 ペレット溶解積層方式大型3Dプリンタで実部品への採用拡大を狙う
 設計・加工・ソフトウェアまでを一貫して手掛ける装置メーカ
 オレフィン系など独自の材料開発にも取り組んでいく
 リコー及び豊田合成の資本出資を受け、各社との業務提携及び共同開発に取り組む

Arevo Inc.
 CFRTPの大幅なコスト削減を実現、モビリティ分野で実績化が進む
 独自のDEDプロセスで高強度・高剛性CFRTPを造形、課題とされるZ軸強度も高める
 主力のモビリティ分野では2019年9月に2社目のパートナーシップを発表
 スーパーエンプラのラインアップ拡充、CF添加率の向上により航空宇宙分野を狙う

CEAD B.V.
 連続繊維を用いて高速・大型造形を可能とする独自のCFAM技術を開発
 2018年11月に産業用大型3Dプリンタ「CFAM Prime」をリリース
 2019年9月には連続GFとPETを組み合わせた歩道橋の建設プロジェクトを発表

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