2022年版 CCUS(CO2回収・利用・貯留)技術の動向&将来展望
カーボンニュートラルの実現へ向け、排出されたCO2を分離回収し、利活用または貯留によりCO2の排出を削減するCCUSのニーズが高まってきている。日本国内では2012年頃から国家プロジェクトとして自治体を対象とした大規模なCCS実証試験を行っており、脱炭素化への関心の高まりと共にCCUSに関する実証試験が増加している。また、CO2を主原料とした化学品合成や、燃料化など、CO2の回収後の有効利用技術の研究開発も推進されている。
本レポートでは、主要プレイヤーへのヒアリング調査を軸に、日本国内のCCUS(CO2回収・利用・貯留)市場を取り巻く環境や課題、課題解決に向けた動き、研究開発テーマなどについて調査をするとともに、技術動向や市場動向などの将来の展望について分析を行った。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:本調査資料は、国内のCCUS(CO2回収・利用・貯留)技術・市場について、方式別に市場の現状を明らかにし、CCUS 技術および市場の現状分析と将来展望を行なう。また、CCUS において、国内の有力事業者の事業戦略を分析する。
調査対象先:CCUS技術の研究開発および提供を行う事業者(エンジニアリングメーカー、機械メーカー、発電事業者など)、地方自治体、ファンドなど
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材(対面、WEB 会議)および電話・メール取材等による調査結果をもとに、弊社独自の手法と責任により分析を行った。また、掲載している数値等はヒアリング内容等を基に全て弊社が推定したものである。
調査期間:2021年12月~2022年2月
CCUS(CO2回収・利用・貯留)技術に関する調査を実施(2022年)
2020年代の実用化を目指して、技術開発や実証事業が進むCCUS
~国内における2030年度のCCUS技術によるCO2回収量を300万t-CO2/年と予測~
【調査・分析の要点】
<現状>
CO2分離・回収:コスト低減に向けて物理吸収法などの技術開発が進行中
CO2貯留:国内での普及には法整備や貯留地の精査、事業モデルの構築が必須
CO2有効利用:資材や化成品を中心に事業性を見込める用途の探索が活発化
<将来展望>
CO2排出量の削減効果向上にはCO2フリー水素と再エネ電源の活用が不可欠
CCUS市場の形成に向けて各分野のサプライチェーンの構築が急がれる
【前回版との違い】
CCUSの国内市場動向・将来予測を記載
調査結果のポイント
第1章:CCUS市場の概要
1.CCUSの概要
2.日本国内の温室効果ガス排出量
(1)日本国内の温室効果ガス総排出量
(2)日本国内の部門別CO2排出量
(3)日本国内の温室効果ガス総排出量の中長期推移(2030年度削減目標等)
3.国内における政策・取組み
(1)経済産業省「第6次エネルギー基本計画」
(2)経済産業省「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」
(3)経済産業省「カーボンリサイクル技術ロードマップ」
(4)経済産業省「次世代火力発電に係る技術ロードマップ」
(5)内閣府「ムーンショット型研究開発制度」
(6)NEDO「グリーンイノベーション基金事業」
(7)日米気候パートナーシップ
(8)カーボンリサイクル3Cイニシアティブ
(9)アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)
4.主要国における政策・取組み
5.参入事業者・業界団体・関連会議
(1)参入事業者
(2)業界団体・組合
(3)関連会議
第2章:CCS/CCUSの技術動向・市場動向
1.CCS/CCUSの要素技術
(1)CO2分離・回収技術
(2)CO2有効利用技術
(3)CO2貯留技術
2.CCS/CCUSの主要プロジェクト・企業動向
(1)国内におけるCCSプロジェクトの動向
(2)世界におけるCCSプロジェクトの動向
3.CCUSの市場動向
4.CCSの普及に向けた課題・展望
第3章:CO2分離・回収の技術動向・市場動向
1.CO2分離・回収技術の概要
2.CO2分離・回収技術動向
(1)吸収法
(2)固体吸着/吸収法
(3)膜分離法
(4)DAC(Direct Air Capture)
(5)その他
3.CO2分離回収技術の市場動向
第4章:CO2有効利用(CCU)技術の動向
1.CCUの概要
2.CCU技術の動向
(1)化学品
(2)燃料化
(3)鉱物
(4)人工光合成
(5)その他
3.CCU技術の市場動向
第5章:有力事業者の取り組みと戦略分析
1.日揮ホールディングス株式会社
2.千代田化工建設株式会社
3.川崎重工業株式会社
4.日本CCS調査株式会社
5.大崎クールジェン株式会社
6.一般社団法人カーボンリサイクルファンド
第6章:CCUSの将来展望
1.今後のCCUS技術の動向
2.CCUSの将来予測
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