2030年の水素エネルギーマーケット ~水素供給編2023~
従来、水素の利用は工業用途が中心であったが、近年は「燃焼時に CO2 を排出しない」という特性から、エネルギー用途での利用促進を目指す動きが国内外で広がっている。
日本は他国に先駆けて2017年に水素の国家戦略(水素基本戦略)を発表し、2023年6月には同戦略の改定を行った。
改定された水素基本戦略には「2040年までに水素の導入量を1,200万t/年」という新たな目標が盛り込まれるとともに、水素供給のサプライチェーン構築の方針が示された。
本レポートでは、日本国内における水素製造・供給事業や水素サプライチェーン構築に関する動向を調査・分析するとともに、2025年度以降の国内水素供給量の予測を行った。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:水素製造・供給事業の国内市場及び代表的なプレイヤーの動向について調査・分析を実施。
調査内容:日本国内で供給される水素
調査対象先:石油会社、重工メーカー、産業ガス会社、都市ガス会社、商社、プラントエンジニアリング会社、建設会社、重電メーカー、産業設備メーカー、機械メーカーなど
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材(対面、WEB 会議)および電話・メール・書面取材等による調査結果をもとに、弊社独自の手法と責任により分析を行った。また、掲載している数値等はヒアリング内容等を基に全て弊社が推定したものである。
調査・分析期間:2023 年 5 月 1 日~2023 年 11 月 24 日
日本国内における水素エネルギー供給事業に関する調査を実施(2023年)
国内における水素エネルギー供給量(国産水素+輸入水素)は2028年度には100万tに達すると予測
~国産水素は再生可能エネルギーのポテンシャルが高い地域を中心に、水電解による水素製造・供給事業の展開が進む見通し~
- 【水素供給量予測】
・再生可能エネルギー利用コストなどの変動要因を考慮して、高位、中位、低位の予測を実施
・2030年度の水素供給量は250万t~350万tと予測 - 【グリーン水素(再エネ水電解等)】
・国産グリーン水素の供給事業成立において、カギとなる事業モデルの構築
地産地消型事業は山梨県などで取り組みが進展
課題は低コストの再生可能エネルギーの調達と水電解装置の大型化・低コスト化
・オーストラリアなど再エネポテンシャルが豊かな地域からグリーン水素を輸入するサプライチェーン構築の検討が進む - 【ブルー水素】
・大量供給と安定供給を見込める水素として、海外を中心に大規模製造プラントの計画が立ち上がる
・2020年代の水素エネルギー市場において流通する水素の多くを占めると予測 - 【国内地域別の水素製造・供給】
・北海道、東北、九州は余剰再エネの利用促進策の一つとして再エネ水電解の検討が進む可能性あり
・京浜臨海部や中部など工業地帯は大規模水素需要と既存のインフラ活用が見込めることから輸入水素を軸とする事業モデルの検討が進むと予想
調査結果のポイント
第1章 水素エネルギーの概要
第2章 日本の水素製造・供給事業の市場環境
第3章 日本国内の地域別水素製造・供給事業の動向
第4章 海外から日本への水素輸出の動向
第5章 日本国内における水素エネルギーの供給量推移
第6章 主要プレイヤーの動向・戦略
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