調査結果ポイント
第1章 総論
1.概要
2.ワイヤレス給電市場の将来展望
2033年、非放射型の世界市場規模は1兆824億円規模へ
(図)世界の非放射型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の市場規模推移と予測
(金額ベース、2021年~2033)
(表)世界の非放射型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の市場規模推移と予測
(金額ベース、2021年~2027年)
自ら大衆に受け入れられる製品を作り出し、市場で訴求していく工夫が必要
(表)世界の非放射型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の市場規模推移と予測
(金額ベース、2028年~2033年)
2040年、空間伝送型の国内市場規模は、8,418億円規模へ
(図)国内の空間伝送型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の市場規模推移と予測
(金額ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
(表)国内の空間伝送型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の市場規模推移と予測
(金額ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
誰でも参入の機会がある市場、10年後には主役になり電気が空気なるような世界を目指す
第2章 主要国のワイヤレス給電関連政策と標準化動向
1.非放射型
1-1.法規制動向
kWクラスの大電力化に対応した制度化を要望
ITU-Rでは、EV向けとして20、60、80kHz帯の周波数帯を勧告
1-2.標準化動向
様々な機関が絡み、標準化には時間が必要
(表)ワイヤレス給電における主な国際標準機関
走行中給電の標準化の動きは近年始まったばかり
電力ごとの互換性は一部のみが決定、電力差が大きいものも互換性が必要か
(図)標準化の伝送電力による分類
(図)各伝送電力クラス間の互換性
(図)送電距離のクラス分け
2.空間伝送型
2-1.法規制動向
①日本
第1ステップの確定でビジネスが始まる
第2ステップは4つの周波数をBWFにて検討中
(表)日本の法規制状況
②米国
米国は、空間伝送型に関する法規制が特に設けられておらず、
要件を満たせば申請可能
(表)米国の法規制状況
③欧州
欧州は、RFID規格として適合する場合を除き、
ワイヤレス給電機器は完全な整合規格がない
(表)欧州の法規制状況
④中国
⑤韓国
2-2.標準化動向
ワイドビームのワイヤレス給電における周波数共用の検討に特化した議論を続け、
2022年にワイドビーム用のレポートでレコメンデーション
(表)Examples of radio characteristics of beam WPT systems
(ITU-R SM.2505-0(2022))
第3章 ワイヤレス給電の市場動向
1.非放射型
1-1.技術動向
(図)電界結合方式の仕組み
(図)アンペア右ねじの法則
(図)電磁誘導方式
①漏えい・人体防護
現行の許容値は150kHz、日本はさらに低いところを検討中
②異物・生体検知
メッシュ状に組み合わせたコイルを表面に貼ったり、
各メッシュに共振特性を持たせるなど様々な解決案を研究中
③コイルの耐久性
実際コイルをアスファルトに埋め込んだ場合に起きる問題は不明の状態
1-2.市場動向
①小型電子機器
2023年における小型電子機器向けのワイヤレス給電市場は4,060億円
(図)小型電気機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2033年)
スマートフォンやウェアラブル機器は、ワイヤレス給電との親和性が高い
2033年における市場規模は5,037億円規模へ
(表)小型電気機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)小型電気機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 スマートフォン向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 スマートフォン向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 ウェアラブル機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 ウェアラブル機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)小型電気機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)小型電気機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 スマートフォン向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 スマートフォン向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 ウェアラブル機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 ウェアラブル機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
今後は、タブレットやノートパソコンへの適用に期待
さらなる普及のためには、送信機器のインフラ整備が重要
②EV
EV向けのワイヤレス給電システムは、EV普及率と関係性が高く
各国のEVの生産動向に注目すべき
(図)主要地域におけるEVの生産台数推移(数量ベース)
(表)主要地域におけるEVの生産台数推移
(数量ベース、2021年~2025年、2030年、2035年)
近年、主要国のEV生産台数は当初の計画に未達成の動き
2023年は実証実験が主に行われ、市場規模は41億円
2030年から本格的な採用になり、2033年は2,676億円規模へ
(図)EVにおけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額数量ベース、2021年~2033年)
初期は商用車市場から動き始める
本格な採用になった場合は乗用車が商用車市場の5倍の規模へ
(表)EVにおけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)EVにおけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 乗用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 乗用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 商用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 商用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)EVにおけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)EVにおけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 乗用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 乗用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 商用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 商用車向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
ワイヤレス給電システムを搭載するためにはEVの構造変更による
莫大なコストが掛かり技術的に解決すべき課題がまだ残っている
(図)日本の停車中ワイヤレス充電の技術ロードマップ
(図)日本の走行中ワイヤレス充電の技術ロードマップ
最終ゴールは走行中充電、2035年~2040年を目指し研究開発を進める
ダイヘンはEVを中心に事業を展開
デンソーは走行中給電市場をターゲットに研究開発を進める
③産業機器
自動化・少人化のニーズが高まり、産業機器市場は拡大
(図)AGVの世界市場規模推移(金額ベース、2021年~2026年)
2023年における世界市場規模は、前年比132.7%の308億円規模
同年の国内市場規模は17億円
(図)産業機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額数量ベース、2021年~2033年)
ワイヤレス給電が主に使用されているのは自動車生産工場
今後は、物流関係の倉庫や食品関係の製造現場での採用を見込む
(表)産業機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)産業機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 AGV向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 AGV向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 その他産業機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 その他産業機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
数量ベースは、2023年は6万2,192台であったのが、
2033年は39万3,672台規模まで達する
モジュールの単価の変化は無、中国生産品の一部は国内品の半額のものも
(表)産業機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)産業機器におけるワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 AGV向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 AGV向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
(表)地域別 その他産業機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)地域別 その他産業機器向けのワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
産業機器におけるワイヤレス給電市場は2033年は1,765億円の規模へ
B&Plusは、AGV向けの600W~2kWの販売が年々増加
④その他
2023年の市場規模は、家電650億円、モビリティ7.5億円、医療機器3.5億円規模へ
(図)ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)における
その他の市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2033年)
(表)ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)における
その他の市場規模推移と予測(WW金額ベース、2021年~2027年)
(表)ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)における
その他の市場規模推移と予測(WW金額ベース、2028年~2033年)
(表)ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)における
その他の市場規模推移と予測(WW数量ベース、2021年~2027年)
(表)ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)における
その他の市場規模推移と予測(WW数量ベース、2028年~2033年)
シェアリングサービス市場は定着してからの後参入は難しい
2.空間伝送型
2-1.技術動向
(図)マイクロ波給電の仕組み
2-2.市場動向
2023年における国内の空間伝送型ワイヤレス給電の市場規模は23億円
(図)国内の空間伝送型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(金額ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
世界的にビジネスを行っている企業は、多くがベンチャー
(表)国内の空間伝送型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(金額ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
(表)国内の空間伝送型ワイヤレス給電(送電・受電モジュール)の
市場規模推移と予測(数量ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
①FA・物流
FA・物流市場は、他アプリケーションよりいち早く成長し、2040年まで最大の需要先
(図)国内のFA・物流市場における空間伝送型ワイヤレス給電の市場規模推移と予測
(金額・数量ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
(表)国内のFA・物流市場における空間伝送型ワイヤレス給電の市場規模推移と予測
(金額・数量ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
②ビルマネジメント
ビルマネジメントは、顧客の需要がどれだけ高まるかの不透明が存在、
順調に成長していけば、2040年は93億円規模へ
(図)国内のビルマネジメントにおける空間伝送型ワイヤレス給電の市場規模推移と予測
(金額・数量ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
(表)国内のビルマネジメントにおける空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2023年~2030年、2035年、2040年)
③介護・見守り
介護・見守り市場の立ち上がりは2025年頃
生体センシング、位置把握・管理、見守り等の用途として
予測よりも拡大する可能性も
(図)国内の介護・見守り用途における空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2025年~2035年、2040年)
(表)国内の介護・見守り用途における空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2025年~2035年、2040年)
④モバイル端末・ウェアラブル機器
モバイル端末・ウェアラブル機器市場は、2030年から立ち上がる
標準規格などの問題で予測よりも市場の本格化は遅れる可能性も有
(図)国内のモバイル端末・ウェアラブル機器における空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2030年~2035年、2040年)
(表)国内のモバイル端末・ウェアラブル機器における空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2030年~2035年、2040年)
⑤その他(医療など)
医療などのその他市場は、人体への危険性などの問題から2035年頃から動き始める
電池交換のための手術が不要になるなど、確かな需要が存在
(図)国内のその他(医療など)における空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2035年~2040年)
(表)国内のその他(医療など)における空間伝送型ワイヤレス給電の
市場規模推移と予測(金額・数量ベース、2035年~2040年)
将来的には、ドローン、宇宙太陽光発電システムなどへの展開も視野に入れる
宇宙技術、環境技術、発電所、スピンオフを生む産業技術など、各国の思惑は異なる
数多くの企業が研究機関との提携を通じて参入を検討中
(表)空間伝送型ワイヤレス給電に関する企業の提携事例(1)~(3)
国内では、エイターリンクがビジネスを開始し、
その後をSPTとパナソニックが追いかける
第4章 ワイヤレス給電関連メーカーの動向と戦略
1.株式会社ダイヘン
注力分野を産業機器からEVへと切り替え
最初のターゲットは商用車市場
国内のCHAdeMO規格に準拠したEV用15kWワイヤレス急速充電システムを開発
販売は2024年度から開始
(図・表)ダイヘンのEV用ワイヤレス急速充電システムと概略仕様
まずは停車中充電に注力、最終的には走行中充電を狙う
2.古河電気工業株式会社
EV市場は停車中から走行中給電市場へとターゲットを変更
当面は、比較的小さい電力のニーズがある領域へ
(図)電界結合方式の特徴
電界方式を用いてカプラの部分を安くて軽いシンプルな形へ
キックボード市場はワイヤレスの有無より、本体市場の普及がまず必要
(図)電動キックボード向けワイヤレス充電システム
3.新電元工業株式会社
EV市場をターゲットにワイヤレス給電のメリットを訴求していく
受電側と送電側をセットで提供することで互換性などの懸念を解消
自動車メーカーとの実証実験を通じて安心・安全なシステムを構築
4.株式会社ビー・アンド・プラス
電磁誘導方式からマイクロ波まで、全ワイヤレス給電に精通しているため、
様々な顧客の開発依頼に対応できる
ワイヤレス給電システムの主な出荷先はAGV
電界結合方式は、ノイズ対策に取り組む
(図)ビー・アンド・プラスのワイヤレス給電製品一覧
5.株式会社ベルニクス
シェアリングサービス市場の競争が激しくなっている中、売上は順調
Qiの15WとPOWER SPOT®の50Wの製品を置くと瞬時に判別可能
送受電だけではなく、温度調整やデジタル化の機能を搭載
街中の様々なところで実証実験を実施中
(図)ベルニクスの製品のイメージ
6.株式会社デンソー
走行中給電市場をターゲットに研究開発を進める
7.ローム株式会社
ワイヤレス給電と通信が可能なNFC給電を展開
規格策定前から商品を世に出し、顧客課題をいち早く吸い上げる
(図・表)NFC通信規格の種類
電子ペンや補聴器など、小型化を望むアプリケーションにQiより安価で提供可能
今後の課題は電力効率の向上
(図)QiとNFCワイヤレス給電方式の比較表
ビジネスは国内に拘らず海外中心
アプリケーションに特化した機能をそれぞれ盛り込んだ製品を展開
(図)ロームのNFCワイヤレス給電のロードマップ
8.WiPowerOne, Inc.
韓国内のEV向けの多数の実証実験に参加
Eコマース物流センターのトラック向けにワイヤレス給電システムを出荷
(図)WIPの製品例
3~5年後にはEV乗用車向けのワイヤレス給電システムを生産、
その後は、EV急速共用充電所市場に参入する計画
9.エイターリンク株式会社
世界トップレベルの技術力を生かし、マイクロ波市場でいち早くビジネスを創出
機械やロボットに限らず工作機械や半導体製造工程、自動車部品製造工程などへの展開
2024年後半より量産及び全世界向けに販売開始へ
ビルの消費電力やCO2排出削減の解決策としてワイヤレス給電システムを提案
1年間の実証実験で快適性の向上と2~3割もの電気代削減を実証済み
(図)ビルマネジメント事業のプロダクト画像及び導入イメージ
2024年度の売上は二桁億円を見込む
2026年度は国内のみならずグローバル展開で数百億円規模を目指す
回路とアンテナの協調設計で17mまでの電力伝送を実現
10.Space Power Technologies
5.7GHzを使ったマイクロ波ワイヤレス給電システム開発の専業
マシニングセンタや物流倉庫のIoT表示機市場を狙う
本格的な販売は2024年度から開始
多くのアンテナを塔載したことにより、受信器を移動させても受電可能
(図)SPTの製品のイメージ
位置や距離を画像解析により取得しているため安全性に優れた
高コストパフォーマンスなマイクロ波ワイヤレス給電専用の半導体を作る
11.パナソニックホールディングス株式会社
小型化と安定的な給電に注力した製品展開へ
需要先は探索中、但し生産設備の可動部センサやインフラ系の点検を念頭に
今後の課題は実用・事業化の明確化
(図)パナソニックのマイクロ波電力伝送システム
金属対応のアンテナ設計に強み
今後は、分散協調型で電力の密度をコントロールする
12.オムロン株式会社
バックスキャッタ方式を用いてセンサへの効率的な給電を実現
920MHz帯の5Wを開発中、
ターゲット市場はFAやヘルスケア関連
(図)オムロンのバックスキャッタ方式
(図)オムロンの実証実験環境
5Wの制度化は2024年度を見込んでいる
技術的なところは全てクリア済み、後はコストの問題のみ
13.株式会社東芝
無線LANと共存するマイクロ波遠隔給電システムを開発
早ければ2025年度にも事業化へ
(図)東芝のマイクロ波給電システム
14.京都大学
日本におけるマイクロ波給電分野の中心、最終目標はSSPSの実現
マイクロ波給電を一般化させるため、法規制の変更や企業との共同研究を主に実施
(図・表)京都大学の実証事業状況
15.Ossia Inc.
技術ライセンスの提供に専業、国内外の有数の企業と契約を締結
図.Ossiaの製品例
主要製品であるCotaは、電力供給対象の識別、複数デバイスへの同時電力供給が可能
16.Energous Corporation
913MHz、918MHz、5.8GHz帯を使ったIoTセンサを展開
日本向けはシンプルな構造にまとめる考え
(図)Energousの製品例
シリコンベースのワイヤレス給電技術と、カスタマイズ可能なリファレンスデザインを開発
17.Powercast Corporation
マイクロ波給電のカスタムエンジニアリングサービスを実施
スタンドアローンとしての利用だけでなく、他の製品に組み込み可能
(図)Powercastの製品例
18.GuRu Wireless, Inc.
24GHz帯を利用して製品を展開
前例のないレベルでの小型化と出力伝送効率を実現
(図)モトローラとの共同開発製品例
19.Reach, Inc.
電力ネットワークに登録されたデバイスにのみビームを照射
アルゴリズム最適化手法で低コストのアダプティブアンテナを組み合わせる
(図)ReachのReach wireless power-at-a-distance systemのイメージ
20.WiGL Inc.
軍事用途向けに設計されたメッシュネットワークにより、
受電機への指向性を持たせた給電が可能
(図)開発予定のプロトタイプ
21.Emrod.
ニュージーランド政府等からの助成金により、
マイクロ波を効率的に電力に変換するメタマテリアルを用いたプロトタイプを開発
(図)Emrodの屋内実験で使用したマイクロ波給電システム
22.Korea Electrotechnology Research Institute
メインは宇宙太陽光発電システム(SSPS)用途であるが、地上の産業用途への転用も進める
(図)KERIの50m先へのマイクロ波給電の実証実験