定期刊行物
Yano E plus
エレクトロニクスを中心に、産業の川上から川下まで、すなわち素材・部材から部品・モジュール、機械・製造装置、アプリケーションに至るまで、成長製品、注目製品の最新市場動向、ならびに注目企業や参入企業の事業動向を多角的かつタイムリーにレポート。
発刊要領
- 資料体裁:B5判約100~130ページ
- 商品形態:冊子
- 発刊頻度:月1回発刊(年12回)
- 販売価格(1ヵ年):106,857円(税込) 本体価格 97,142円
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最新号
Yano E plus 2012年7月号(No.052)
●●● トピックス ●●●
《単結晶シリーズ》
●ダイヤモンド単結晶市場 ~注目される半導体デバイスとしての優れた特性~
今、注目されているのはダイヤモンド単結晶の優れた特性を利用し、各種電子デバイスへ応用を図ることである。
ダイヤモンドには高い絶縁耐圧と高い熱伝導率という非常に優れた特長があり、高電圧をかけても壊れ難く、大電流を流した時に発生するジュール熱を効率的に逃がすことができる。同時に、ダイヤモンドは絶縁体に近い半導体であることから、大電流を流すことが難しく、パワーデバイスとして利用する上で大きな課題となっている。
ダイヤモンド単結晶は発光デバイスとしての応用にも注目が集まっている。波長が350nm以下の紫外光源は殺菌・浄水、高密度光記録用光源・蛍光分析などの各種情報センシング、医療・バイオ分野などへの幅広い応用が期待されている。このため、小型軽量化が可能な深紫外線LEDの実現が望まれている。深紫外線を放射するLEDの材料としては、これまで窒化アルミニウム・ガリウムのような直接遷移型の化合物半導体しか実用にならないと考えられていた。
しかし、ダイヤモンドは単元素半導体材料であるため構造欠陥が無く、優れた機械的特性、化学的特性、光学特性も兼ね備えており、室温以上でも高密度に存在できるダイヤモンドの励起子を用いることによって、間接遷移半導体ではあっても室温以上で波長250nmの深紫外線を発光できることが知られている。ダイヤモンドでの励起子の発光機構に関する詳細な研究を基に、この特徴を活かしたデバイス構成によって、高い発光の内部量子効率を持つダイオードの開発が期待されている。
現状、ダイヤモンド単結晶は、切削・耐磨耗工具という古い用途分野と、パワーデバイスや紫外線発光デバイスなどの電子デバイスという新しい用途分野が混在している。
前者の切削・耐磨耗工具は安定成長、後者の電子デバイスは、まだ揺籃期なので、市場規模も小さく伸びも鋭くないが、今後、切削・耐磨耗工具をはるかに超える大きな市場として成長する可能性がある。
また、未知の研究領域ではあるが、原理的にレーザーと同じ単色性の強い発光の可能性も指摘されている。
これが実現すれば、これまでのレーザーと比較して非常に簡単な構造でコンパクトな発光デバイスが可能になる期待もある。
●●● 内容目次 ●●●
《単結晶シリーズ》
●ダイヤモンド単結晶市場 (3~15ページ)
~工具としての用途展開は既に進む。注目される半導体デバイスとしての優れた特性~
1.ダイヤモンド単結晶の可能性
2.ダイヤモンド単結晶の作製方法
2-1.高温高圧合成法
【図】ダイヤモンド単結晶の高温高圧法の概略図
2-2.気相合成法
【図】ダイヤモンド単結晶の気相合成法の概略図
3.ダイヤモンド単結晶の用途
3-1.切削・耐磨耗工具
【図】ダイヤモンド単結晶を用いた切削工具の事例
3-2.パワーデバイス
【図】ダイヤモンド単結晶を用いたパワーデバイスの模式図
3-3.紫外線発光デバイス
【図】ダイヤモンド単結晶を用いた紫外線発光デバイスの模式図
4.ダイヤモンド単結晶の市場規模推移と予測
【表・グラフ】ダイヤモンド単結晶の市場規模推移(金額:2009年-2014年予測)
【表・グラフ】ダイヤモンド単結晶の需要分野別市場規模推移(金額:2009年-2014年予測)
5.ダイヤモンド単結晶のメーカーシェア
【表・グラフ】ダイヤモンド単結晶の国内メーカーシェア(金額:2011年)
6.ダイヤモンド単結晶の主要メーカーの取組動向
6-1.旭ダイヤモンド工業(株)
6-2.(株)アライドマテリアル
6-3.(株)イーディーピー
6-4.住友電気工業(株)
6-5.住友電工ハードメタル(株)
7.ダイヤモンド単結晶の主要公的研究機関の取組動向
7-1.神奈川大学理学部
7-2.(独)産業技術総合研究所
8.ダイヤモンド単結晶の今後の見通し
●有機半導体単結晶薄膜市場 (16~29ページ)
~インクジェット法の開発で実用化にはずみがつくか~
1.有機半導体単結晶薄膜をめぐる技術動向
1-1.薄膜技術とプリンタブルエレクトロニクス技術
1-2.無機半導体と有機半導体
1-3.有機半導体単結晶薄膜
2.有機半導体単結晶薄膜の作製方法
2-1.塗布法
2-2.インクジェット印刷法
【図】インクジェット印刷法の概略図
2-3.Roll to Roll法
【図】Roll to Roll法の概略図
2-4.Physical Vapor Transport法
3.有機半導体単結晶薄膜の用途
3-1.有機ELディスプレイ
3-2.電子ペーパー
3-3.有機太陽電池
3-4.その他の用途
4.有機半導体単結晶薄膜の市場規模推移と予測
【表・グラフ】有機半導体単結晶薄膜の市場規模推移(金額:2011年-2017年予測)
【表・グラフ】有機半導体単結晶薄膜の需要分野別市場規模推移(金額:2011年-2017年予測)
5.有機半導体単結晶薄膜の主要メーカーの取組動向
5-1.(株)同仁化学研究所
5-2.富士フイルム(株)
5-3.(株)三菱ケミカルホールディングス
6.有機半導体単結晶薄膜の主要公的研究機関の取組動向
6-1.大阪大学大学院理学研究科
6-2.東京大学大学院理学系研究科
6-3.(独)産業技術総合研究所
6-4.(独)理化学研究所
7.有機半導体単結晶薄膜の今後の見通し
《エネルギー関連シリーズ》
●太陽光売電の市場展望 (30~38ページ)
~電力取引制度が普及の起爆剤となる~
1.市場概況
【表】国内の住宅用太陽光発電システムの平均価格(2002年-2012年見込)
2.売電ビジネスに参入企業が相次ぐ
3.メガソーラーへの展開
【表】すでに稼働しているメガソーラー
【表】計画されているメガソーラー
4.DMMソーラーの戦略
【図】DMMソーラーのビジネスの仕組み
5.マンションでも太陽光発電の普及が進む
6.屋根貸し太陽発電
【表】太陽光発電事業のビジネスモデル
●車載用LIB市場 (39~54ページ)
~EVは絞込みが必要、多用途展開も視野に~
1.電動自動車市場動向及び市場規模
【表・グラフ】電動自動車(EV、HEV、PHEV)のワールドワイド市場規模推移
(数量:2010年-2015年予測)
2.車載用LIB市場規模
【表・グラフ】車載用LIB(EV、HEV、PHEV)のワールドワイド市場規模推移
(金額:2010年度-2015年度予測)
【表・グラフ】車載用LIB(EV、HEV、PHEV)のワールドワイド市場規模推移
(容量:2010年度-2015年度予測)
3.車載用LIBメーカー動向
4.車載用LIB動向
4-1.(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の開発方向
4-2.EVの課題
4-3.今後の展望
5.他用途への展開
《無線モジュールシリーズ(2)》
●無線モジュール市場(BAN) (55~66ページ)
~IEEE802.15.6の標準化が市場を活性化させる~
1.BANと人体通信
2.BANの概要
2-1.BANの特徴
【表】BANの利用形態
【図】BANの概念
【表】BANおよびPANに関連する規格の概要
2-2.BANの標準化の動向
【表】IEEE802.15.6の策定に関わった機関・企業
【表】IEEE802.15.6の規格の特徴
2-3.BANの通信方式
【表】IEEE802.15.6物理(PHY)層の特徴
【表】狭帯域無線(NB)の利用周波数帯
3.注目される利用分野(PANの一部も含めて)
【表】検討されている利用分野
3-1.医療分野・ヘルスケア分野
【図】BANシステムの特徴と利用イメージ
【図】Bluetooth v4.0の応用製品
3-2.高齢社会対応分野
【図】高齢者介護・見守りシステムの試作品
3-3.その他分野
3-4.広範な利用分野(BANに求められるもの:M2Mを中心として)
4.参入企業・研究機関
4-1.QoL-SN研究会
【表】QoL-SN研究会の作業部会
4-2.製品化とその参入企業
5.抱えている問題点
5-1.研究開発
5-2.製品化
6.市場規模予測
【表・グラフ】BAN関連市場の国内市場規模推移(金額:2011年-2016年予測)
7.まとめと今後の動き
【表】BAN関連市場の国内推移の要件
《車載用電子デバイスシリーズ(9)》
●TPMS(タイヤ空気圧監視システム)市場展望 (67~77ページ)
~装着の義務化で市場は急拡大~
1.TPMSの市場概況
【表・グラフ】TPMS(新車装着用セット品)のワールドワイド市場規模推移
(数量・金額:2007年-2012年見込)
【表・グラフ】TPMS(アフターパーツ用)のワールドワイド市場規模推移
(数量・金額:2007年-2012年見込)
2.参入メーカー動向
【図】業界構造
【表3】米国でのTPMSメーカーから自動車メーカーへの主な供給事例
3.販売ルートの動向(アフターパーツの場合)
【表・グラフ】日本のタイヤ関連のチャネル別シェア
4.法制化の動向
5.TPMSの技術動向
【表】5.TPMSの各国の仕様
6.今後の市場予測
【表・グラフ】TPMS(新車装着用セット品)のワールドワイド市場規模予測
(数量・金額:2013年予測-2020年予測)
【表・グラフ】TPMS(アフターパーツ用)のワールドワイド市場規模予測
(数量・金額:2013年予測-2020年予測)
●自動車メーカーのエンプラ採用(3) (78~89ページ)
~トヨタ自動車(株):燃費改善とコストを見極めつつ軽量素材を採用
窓ガラス、サンルーフでPC樹脂採用相次ぐ~
1.自動車生産台数の推移と次世代自動車への取組み
【表・グラフ】トヨタ自動車(株)国内・海外生産台数の推移(数量:2002年-2011年)
【表・グラフ】トヨタ自動車(株)HV車の国内・海外販売台数の推移(数量:2002年-2011年)
2.燃費規制への対応、軽量化についての考え方
3.主要部品の樹脂化状況と今後の見通し
3-1.エンジン回り
(1)インテークマニホールド
(2)ラジエータタンク
(3)ラジエータコアサポート
(4)シリンダーヘッドカバー
(5)ウォーターインレット・アウトレット
(6)オイルパン
(7)オイルストレーナー
(8)タイミングベルトカバー・チェーンカバー
(9)スロットルボディ
【図】トヨタ自動車(株)主要部品の樹脂化状況(エンジン回り)
3-2.燃料回り
(1)燃料タンク(フューエルタンク)
(2)燃料チューブ(フューエルチューブ)
(3)フューエルデリバリーパイプ
(4)フューエルキャップ
(5)フューエルインジェクタ
(6)フューエルフィルターケース
(7)キャニスターケース
【図】トヨタ自動車(株)主要部品の樹脂化状況(燃料回り)
3-3.コックピット系・パワートレイン
(1)クロスカービーム
(2)アクセルペダル部品
(3)プロペラシャフト
【図】トヨタ自動車(株)主要部品の樹脂化状況(コックピット系、パワートレイン)
3-4.外板・外装部品
(1)フェンダー
(2)窓ガラス・サンルーフ
(3)アウトサイドミラーステイ
(4)ドアロックケース
(5)外板パネル
【図】トヨタ自動車(株)主要部品の樹脂化状況(外板・外装部品)
4.部品共通化手法「ニュー・グローバル・アーキテクチャー(NGA)」
5.海外生産と素材選択について
《次世代二次電池シリーズ(2)》
●次世代二次電池市場(全固体リチウムイオン電池) (90~113ページ)
~着実に進む開発ステージ、数年程度で実用化へ~
1.はじめに
1-1.薄膜型とバルク型
【図】全固体電池の薄膜型とバルク型の構造
1-2.固体電解質の特長
(1)硫化物系
(2)酸化物系
(3)高分子系
(4)その他の超イオン伝導体
1-3.実用化の見通し
【図】車載用全固体電池のメリット
1-4.初期市場の展開予測
【表・グラフ】全固体LIBのWW市場規模推移(金額:2015年予測-2025年予測)
【表・グラフ】家庭用蓄電システムのWW市場規模推移(数量・金額:2011年-2020年予測)
【表・グラフ】家庭用燃料電池システムのWW市場規模推移(数量・金額:2011年-2020年予測)
【表・グラフ】全固体LIBのWW市場構成比(金額:2020年予測)
2.注目機関・企業の動向
2-1.研究機関
(1)東京工業大学大学院
(2)(独)産業技術総合研究所
【図】次世代蓄電池用セラミック電解質シート
(3)(財)電力中央研究所
【図】リチウム電池用高分子固体電解質(ダイソー(株)製品)
(4)(公財)三重県産業支援センター
【図】(公財)三重県産業支援センター/バイポーラ型積層電池(室温の電圧)
(5)(独)物質・材料研究機構
【図】(独)物質・材料研究機構/全固体電池の界面抵抗とその対策(概念図)
2-2.関連企業
(1)出光興産(株)
【図】出光興産(株)/全固体電池の試作品
【表】出光興産(株)の固体電解質のイオン伝導度とLiイオン輸率
(2)(株)オハラ
【表】(株)オハラの酸化物系固体電解質(「LICGCTM」)の特徴
(3)日本化学工業(株)
【表】日本化学工業(株)の硫化リチウムの特長
《コラム》
●AABC Europe 2012 参加記 (114~116ページ)
関連マーケットレポート
- D54100807 Yano E plus 2012年7月号(No.052)