定期刊行物
Yano E plus
エレクトロニクスを中心に、産業の川上から川下まで、すなわち素材・部材から部品・モジュール、機械・製造装置、アプリケーションに至るまで、成長製品、注目製品の最新市場動向、ならびに注目企業や参入企業の事業動向を多角的かつタイムリーにレポート。
発刊要領
- 資料体裁:B5判約100~130ページ
- 商品形態:冊子
- 発刊頻度:月1回発刊(年12回)
- 販売価格(1ヵ年):106,857円(税込) 本体価格 97,142円
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最新号
Yano E plus 2015年5月号(No.086)
●●● トピックス ●●●
《次世代ソリューション・デバイス・マテリアル》
●ナノシート市場
~電子、触媒、光学、磁気など、多彩な機能を1枚の極薄シート内に
まったく新しい機能材料としての可能性が広がる!~
ナノシートに関して、定まった定義のようなものは見当たらない。実際、ナノシートは比較的新しい材料であるため、研究者によってさまざまな名称で呼ばれることもある。
ここで、ナノシートとは、厚み方向がナノメートルサイズの超極薄で、縦・横方向のサイズが桁違いに大きい、異方性のある二次元シート状材料のことを指して用いている。
このような二次元シートがいかに特異なものであるかは、寸法レベルを拡大してみれば、すぐに納得がゆく。典型的なナノシートの大きさである厚み1nmで縦・横がそれぞれ1cmつまり0.01mのナノシートについて考えてみる。このナノシートのスケールを1,000倍にしてみると、厚みは1μm、縦・横はそれぞれ10mとなる。さらに1,000倍にしてみると、厚みは1mm、縦・横はそれぞれ10kmということになる。ナノシートがいかに特異なものであるかがお分かりいただけるだろう。
ナノシートに関しては、これまで、金、白金などの金属、酸化ガリウム、酸化チタンをはじめとするさまざまな酸化物や、硫化モリブデンなどのカルコゲナイド類など、広範な物質系のものが創製されたという報告がある。
ナノメートルオーダー厚のシート状炭素材料グラフェンは、よく知られた典型的なナノシートの一種だが、これが最初に創製されたナノシートというわけではない。
ナノシートは、超極薄の二次元結晶であるということに加えて多くの場合、液媒体中に分散したコロイドとして得られること、厚さがナノメートルオーダーであることを反映し、量子サイズ効果などのナノ物質独特の物性を示すという特色がある。
ナノシートは、ナノスケール物質の中では比較的新顔であるため、現状では、新規ナノシートの探索に研究の重点が置かれており、多くの蓄積があるカーボンナノチューブやその他のナノ粒子と比べて、研究としては初歩的な段階にある。
一方、その先の展開として、ナノシートの特性解明、機能化、さらにはナノシートをビルディングブロックとして活用して新規ナノ構造材料を構築する研究なども盛んになりつつある。
●●● 内容目次 ●●●
《次世代二次電池シリーズ》
●Li-S電池と新原理電池の動向~市場編~ (3~22ページ)
~大きなポテンシャルを持つ様々な新原理蓄電池の開発も進行中~
1.はじめに
1-1.新原理の二次電池の種類
【表1.新型・新原理蓄電の蓄電池・蓄電デバイスの開発事例】
1-2.リチウム-硫黄電池の開発状況
(1)無機硫黄系正極の最近の動向
【図1.硫黄系正極とSi負極を持つ新電池の放電特性(GSユアサ)】
(2)有機硫黄系正極の開発動向
【表2.Li-S電池用正極材・電解質の近年の開発事例】
(3)Li-S電池用電解質の注目動向
【図2.東北大学と三菱ガス化学が開発した全固体Li-S電池】
1-3.新原理二次電池の開発状況
(1)デュアルカーボン電池
【表3.「デュアルカーボン電池」の特長と現状】
(2)分子クラスター電池
【表4.「分子クラスター電池」の特長と現状】
(3)硝酸-リン酸電池
【表5.「硝酸―リン酸電池」の特長と現状】
(4)リチウム-過酸化物電池
【表6.「リチウム-過酸化物電池」の特長と現状】
(5)その他の新型二次電池
①光-空気二次電池
②光蓄電池
③全固体シリコン二次電池
【表7.「全固体シリコン二次電池」の実験データ】
④量子電池
1-4.Li-S電池と新原理電池の今後の見通し
(1)Li-S電池の市場化予測
【図3.GSユアサが試作したLi-S電池】
【図・表1.Li-S電池のWW市場規模推移・予測(金額:2015-2025年予測)】
(2)新原理二次電池の市場化予測
【図・表2.新原理二次電池のWW市場規模推移・予測(金額:2015-2025年予測)】
《次世代ソリューション・デバイス・マテリアル》
●ナノシート市場 (23~40ページ)
~電子、触媒、光学、磁気など、多彩な機能を1枚の極薄シート内に
まったく新しい機能材料としての可能性が広がる!~
1.ナノシートとは
2.ナノシートの創製方法
3.ナノシートの材質
4.ナノシートの適用分野
4-1.エレクトロニクス分野
4-2.環境分野
4-3.医療・バイオテクロノジー分野
5.ナノシートの市場規模予測
【図・表1.ナノシートの国内およびWW市場規模予測(金額:2016-2021年予測)】
【図・表2.ナノシートの用途分野別国内市場規模予測(金額:2016-2021年予測)】
6.ナノシート関連企業および団体の取組状況
6-1.石原産業株式会社
6-2.国立大学法人岐阜大学
6-3.国立大学法人九州工業大学
6-4.国立大学法人九州大学
6-5.国立研究開発法人産業技術総合研究所
6-6.国立大学法人東京大学
6-7.国立大学法人東京農工大学
【図1.無機ナノシートが形成するナノチューブイモゴライトの自己組織体による
高速応答性チクソトロピー性の模式図】
6-8.国立大学法人東北大学
6-9.株式会社豊田中央研究所
6-10.学校法人福岡工業大学
6-11.国立研究開発法人物質・材料研究機構
【図2.NIMSで作製した典型的なナノシートとその特性】
6-12.国立大学法人山梨大学
6-13.国立研究開発法人理化学研究所
6-14.学校法人早稲田大学
【図3.マウスの胃切開部に対するポリ乳酸ナノシートの貼付効果を示した図】
7.ナノシートの将来展望
●磁気冷凍技術 (41~62ページ)
~室温冷凍に応用可能、将来的に既存の冷凍機を駆逐する
超ド級のインパクトをもたらす可能性が!~
1.冷凍技術と環境
2.磁気冷凍技術の現状
3.磁気作業物質としての磁性体材料
4.磁気冷凍技術の用途
4-1.極低温用
4-2.室温用
4-3.EVエアコン用
5.磁気冷凍機の市場規模予測
【図・表1.磁気冷凍機の国内及びWW市場規模予測(金額:2015-2035年予測)】
【図・表2.磁気冷凍機の用途別国内市場規模予測(金額:2015-2035年予測)】
6.磁気冷凍技術関連の企業及び団体の取組状況
6-1.国立大学法人金沢大学
6-2.国立大学法人九州大学
6-3.国立大学法人神戸大学
6-4.国立研究開発法人産業技術総合研究所
6-5.シグマアルドリッチジャパン合同会社
【図1.R5T4型化合物の異なる4つのタイプの層状構造】
6-6.中部電力株式会社
6-7.国立大学法人千葉大学
6-8.公益財団法人鉄道総合技術研究所
6-9.国立大学法人東京工業大学
【図2.磁気冷凍機の外観(左)と断面(右)】
6-10.株式会社東芝
【図3.磁性体の磁気エントロピー変化の磁場依存性】
【図4.磁性体の磁化曲線と磁気エントロピー変化の関係】
6-11.国立大学法人東北大学
6-12.国立研究開発法人物質・材料研究機構
【図5.反強磁性体に有用な新規発見した磁場印加手順の模式図】
【図6.従来型及び新規発見した磁場印加手順で得られる磁気エントロピー変化の
温度依存性の典型例】
6-13.国立大学法人北海道大学
6-14.北海道立総合研究機構工業試験場
6-15.三菱重工業株式会社
7.磁気冷凍技術の課題及び解決の見通し
《注目市場フォーカス》
●産業用回生機能市場(1) (63~70ページ)
~バッテリー利用分野の深化、回生機能付き製品が活発化~
1.回生機能とは
1-1.回生機能の概要
1-2.回生機能の特徴
1-3.回生の有効性と条件
(1)電動機(モータやそれに類するもの)を利用した装置であること
(2)電気回路的に閉じられた系であること
(3)利用する機器・システムの回生電力量が期待できること
(4)稼働率がみこめること
(5)投資コストに見合うこと
2.二次電池、素子(デバイス)
2-1.使用する二次電池の種類
2-2.電力変換素子(SiC)
2-3.IE3対応(トップランナーモータ)
3.応用分野
3-1.鉄道分野
【表1.鉄道分野の回生機能付き電源搭載例】
●電気二重層キャパシタ用途電極材市場 (71~78ページ)
~自動車のエネルギー回生用途への採用により市場は増加基調~
1.電気二重層キャパシタと電極材
1-1.負極に多価金属を使う二次電池
【表1.電気二重層キャパシタの主な用途】
【図1.電気二重層キャパシタの構造と需要分野】
2.業界構造と市場概況
【図・表1.電気二重層キャパシタ電極用活性炭市場(数量・金額:2013-2020年予測)】
3.主要参入事業動向
3-1.クラレケミカル株式会社
【図2.活性炭の特質】
【図3.電極材成形プロセス】
3-2.大阪ガスケミカル株式会社
3-3.ATエレクロード株式会社
3-4.株式会社MCエバテック(関西熱化学グループ)
《注目市場》
●CCSU(CO2回収・貯留・利用)技術動向&将来展望2(イントロダクション) (79~83ページ)
~CCSU(CO2回収・貯留・利用)の世界規模は2050年に4,590Mt-CO2/年へ拡大と予測~
1.はじめに
2.調査目的
3.調査対象
4.調査方法
5.調査期間
6.前号(イントロダクション)サマリー
7.課題と将来予測
【図・表1.CCSUの世界規模予測(数量:2015-2050年予測)】
《あとがき》
読者アンケート「興味を持ったレポート」トップ3予想 (84ページ)
関連マーケットレポート
- D57100805 Yano E plus 2015年5月号(No.086)