定期刊行物

Yano E plus

Yano E plus

エレクトロニクスを中心に、産業の川上から川下まで、すなわち素材・部材から部品・モジュール、機械・製造装置、アプリケーションに至るまで、成長製品、注目製品の最新市場動向、ならびに注目企業や参入企業の事業動向を多角的かつタイムリーにレポート。

発刊要領

  • 資料体裁:B5判約100~130ページ
  • 商品形態:冊子
  • 発刊頻度:月1回発刊(年12回)
  • 販売価格(1ヵ年):106,857円(税込) 本体価格 97,142円

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最新号

Yano E plus 2019年5月号(No.134)

 トピックス 

エアロゲルの動向
~優れた断熱性があり、透明性や柔軟性がさらに付加され大型成形品が可能になれば、建築や自動車向けに大きな市場が見込まれる!

エアロゲルとは
エアロゲルは、空気を意味するエア(Aero)と、固体化された液体を意味するゲル(Gel)の合成語である。1931 年に、Steven Kistler により、「ゲル骨格を保ったまま内部の液体を気体に置き換えられるか」という命題を考察した結果得られた、細かく均一な空孔と骨格を有する極めて低密度な構造体である。
エアロゲルは、これまで、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、チタニア(TiO2)、有機ポリマー、カーボン(C)をはじめ、さまざまな物質で作製されており、断熱材、電極、触媒担体などへの応用研究が古くから行なわれてきた。
ただ、その構造がスカスカであるため、強度は脆弱であり、手でつぶすと簡単に粉に戻ってしまう性質がある。したがって、これまでは、成形せずに粉のまま塗料に混ぜ込んで使用するなどの使い方が主流であった。こうした使い方でも、もちろん、一定程度の断熱効果は得られるが、その効果や用途は限定的であった。
最近、エアロゲルの研究開発が進展し、高強度でフレキシブル、かつ透明性も改善された、大型品やシートなどを成形することができるようになってきたことから、建物の窓材や壁材、自動車のボディー向けなどの断熱材としての新たな用途展開が展望できるようになってきている。社会的にも大きな省エネ効果を期待できることから、そのインパクトは極めて大きい。

 内容目次 

《次世代電池シリーズ》
●次世代電池シリーズ(6)有機二次電池の現状と展望 (3~31ページ)
~新型の導電性高分子電池の製品化が近づく中で、有機物の特長を
 活かす開発成果も増え、二次電池市場への影響が拡がる見通し~

1.はじめに
1-1.有機活物質は非常に種類が多い
(1)有機活物質の充放電メカニズム
【図1.ラジカルポリマー(TEMPO置換)正極のロッキングチェア型電池】
【図2.イーメックスの導電性高分子電池の充放電メカニズム】
(2)有機活物質の注目材料
【表1.有機二次電池の正極用活物質(検討例)の種類】
①導電性高分子(共役系)
【図3.導電性高分子電池(イーメックス)の放電容量-電流(Cレート)特性】
②ラジカル化合物(非共役系)
【図4.有機ラジカル電池(ラジカルポリマー電池)と出力密度特性】
③有機ジスルフィド化合物
④ドナー性化合物
⑤アクセプター性化合物
【図5.キノン類その他のアクセプター化合物正極の放電曲線】
⑥その他の化合物
(3)高分子系と低分子系
【表2.高分子系と低分子系の主な有機活物質】
1-2.有機活物質は潜在的なポテンシャルが高い
【表3.有機活物質の優位性と利点】
1-3.有機二次電池の市場見通し
【表4.「パワー電池」(PWB)とLIBのエネルギー密度の比較:単セル/組電池/実使用】
【表5.「パワー電池」(PWB)とLIBの性能の比較】
【図・表1.有機二次電池のWW市場規模推移・予測(金額:2018-2030年予測)】
【図・表2.有機二次電池のタイプ別内訳・WW市場(金額:2030年)】
2.注目企業・研究機関の取り組み
2-1.イーメックス株式会社
【表6.「パワー電池」の主な性能と利点】
【表7.LIBと「パワー電池」(PWB)の材料コスト比較】
【表8.「パワー電池」の主な利用分野と優位性】
2-2.国立研究開発法人 産業技術総合研究所・関西センター
【図6.ナフタザリンLi塩二量体正極材の耐久性と電圧特性(青色LED発光)】
【図7.アントラキノンのオリゴマー化と耐久性の向上】
2-3.学校法人 関西学院-関西学院大学・理工学部先進エネルギーナノ工学科
【図8.代表的な分子クラスターと分子クラスター電池】
【図9.Cu-MOF電池の充放電曲線(a)とサイクル特性(b)】
2-4.学校法人 早稲田大学・理工学術院先進理工学研究科
【表9.二次電池電極用レドックスポリマーの利点】
【図10.レドックスポリマーによる有機空気二次電池の動作原理】

《次世代市場トレンド》
●次世代先端デバイス動向(1) 単原子層デバイス (32~57ページ)
~従来のバルクや薄膜とは異なる特性・構造を持ち、全く新しい機能を
 発現することが可能となり、革新的デバイス開発が進展~

1.「次世代先端デバイス動向」シリーズを始めるにあたり
2.単原子層とは
3.代表的な単原子層とデバイス化
3-1.グラフェン
3-2.シリセン(Silicene)、ゲルマネン(Germanene)、スタネン(Stanene)
3-3.遷移金属ダイカルコゲナイド(TMDC)
4.単原子層デバイスの応用分野
4-1.電子デバイス
4-2.光デバイス
4-3.触媒
5.単原子層デバイスの市場規模予測
【図・表1.単原子層デバイスの国内およびWW市場規模予測(金額:2020-2040年予測)】
【図・表2.単原子層デバイスの応用分野別WW市場規模予測(金額:2020-2040年予測)】
6.単原子層デバイスに関連する企業・研究機関の取組動向
6-1.国立大学法人岡山大学
6-2.国立大学法人京都大学
【図1.単層TMDC上の励起子の模式図】
6-3.国立大学法人神戸大学
6-4.国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)
6-5.公立大学法人首都大学東京
【図2.典型的なTMDC原子層の模式図】
【図3.TMDC製造プロセスの模式図】
6-6.国立大学法人筑波大学
【図4.液体GaとアモルファスCの固液界面でグラフェンが形成される模式図】
6-7.国立大学法人東京工業大学
【図5.研究アプローチの仕方を示した模式図】
【図6.界面制御による新規デバイスの創製の模式図】
【図7.メモリーデバイスの模式図】
6-8.国立大学法人東京大学
6-9.国立大学法人東北大学
6-10.国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)
6-11.国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)
【図8.(a)作製した2層グラフェンNEMSセンサーの構造、(b)斜めグラフェン梁の模式図、
(c)実際に作製した素子のAFM写真】
【図9.斜め2層グラフェン梁の表面に物理吸着するCO2分子の様子(左)2層グラフェン表面付近での静電ポテンシャル分布(右上)基板電界をオフにした場合、CO2分子が離れていく軌跡(右下)】
6-12.国立研究開発法人理化学研究所
7.単原子層デバイスの将来展望

●CASEの市場動向(1):MaaS (58~68ページ)
~CASEの中で最も多様性を持つMaaS市場、その拡大に期待~

はじめに
1.プラットフォーマーとエコシステム
2.MaaS市場の動向
2-1.市場動向と市場規模
【図1.国内のMaaS市場の推移予測】
2-2.MaaS市場の収益
(1)第一段階(現状~2020/22年)
(2)第二段階(2020/22年~)
【図2.My routeの仕組み、データの種類と流れ】
(3)第三段階(2022年~)

《注目市場フォーカス》
●エアロゲルの動向 (69~94ページ)
~優れた断熱性があり、透明性や柔軟性がさらに付加され大型成形品
 が可能になれば、建築や自動車向けに大きな市場が見込まれる!~

1.エアロゲルとは
2.エアロゲルの代表的な種類と概念
2-1.シリカ・エアロゲル
2-2.セルロースナノファイバー(CNF)・エアロゲル
2-3.多孔性配位高分子(PCP)/金属-有機構造体(MOF)
3.エアロゲルの用途
3-1.断熱材
3-2.吸着剤
3-3.触媒
3-4.その他
4.エアロゲルの市場規模推移と予測
【図・表1.エアロゲルの国内およびWW市場規模推移と予測(金額:2020-2040年予測)】
【図・表2.エアロゲルの需要分野別WW市場規模推移と予測(金額:2020-2040年予測)】
5.エアロゲルに関連する企業・研究機関の取組動向
5-1.株式会社イノアック技術研究所(ITC)
5-2.オキツモ株式会社
【図1.「断熱ペイントHIPエアロ」の断熱メカニズム】
【図2.エアロゲルの概要図 (左)従来の断熱材(右)エアロゲル】
5-3.キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク(Cabot Corporation/米国)
【図3.シリカ・エアロゲルの微細構造の特長】
【図4.シリカ・エアロゲルの製造プロセス】
【図5.シリカ・エアロゲルを含んだ断熱漆喰の施工事例(欧州)】
5-4.国立大学法人京都大学
【図6.前駆体であるアルコキシシラン化合物からエアロゲルを得るプロセス】
【図7.エアロゲルの曲げ変形に対する柔軟性】
5-5.国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)
【図8.低密度とナノ空間を両立した断熱材の模式図】
【図9.開発した柔軟で透明な断熱材の構造モデル(左)と電子顕微鏡写真(右)】
5-6.ティエムファクトリ株式会社
5-7.国立大学法人東京大学
【図10.樹木セルロースの階層構造】
【図11.ナノセルロース類の形状による分類】
【図12. ナノファイバーの特性改善の歴史】
5-8.国立大学法人東北大学
【図13.BNFエアロゲルの外観】
【図14.BNFクライオゲルビーズ作製の概要】
【図15.高い可視光透過率をもつBNFクライオゲルビーズの外観】
【図16.酸化鉄粒子を分散させたBNFクライオゲルのSEM像】
【図17.BNFクライオゲルモノリス体の様子】
6.エアロゲルの将来展望

●働き方改革ソリューション市場 (95~108ページ)
~SIerの動向からみる「働き方改革」を実現するIT活用~

1.働き方改革ソリューション市場の概況
1-1.働き方改革を巡る法改正
【表1.働き方改革法案の概要】
1-2.働き方改革ソリューションの市場規模
【図1.ワークスタイル変革ソリューション市場推移(金額:2016-2022年度予測)】
2.働き方改革ソリューションを提供するベンダー動向
2-1.ベンダーの概況
2-2.各社の動向
(1)株式会社アシスト
【図2.AEDAN自動化パック】
(2)SCSK株式会社
【表2.SCSKの働き方改革ソリューション】
【図3.CELF+RPA概念図】
(3)シーティーシー・エスピー株式会社
【表3.CTCSPの働き方改革ソリューション】
(4)日本ユニシス株式会社
【図4.Connected Workソリューションマップ】
(5)株式会社日立ソリューションズ
【図5.日立ソリューションズのワークスタイル変革ソリューションのメニュー】

《タイムリーコンパクトレポート》
●小型モータ・産業用モータ市場 (109~114ページ)
~小型は従来アプリケーションから脱却し、新市場確保へ
 産業用は中国企業との価格競争のカウントダウンが始まる~

1.市場概況
2.セグメント別動向
2-1.小型モータ市場動向
2-2.産業用モータ市場動向
3.注目トピック
3-1.全般(小型モータ・産業用モータ)
3-2.各モータ
(1)ブラシレスDCモータ
(2)振動モータ
(3)PMステッピングモータ
(4)DC軸流ファン
(5)ACインダクションモータ
(6)サーボモータ
(7)プレミアム効率モータ
(8)産業用PMモータ
4.将来展望
【図1.小型モータ世界市場規模推移(数量:2017年実績-2021年予測)】
【図・表1.サーボモータ 日系モータメーカー 市場規模推移(数量:2017年実績-2021年予測)】

《あとがき》
読者アンケート「興味を持ったレポート」トップ3 予想 (115ページ)

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