国交省は2015年度予算の概算要求をまとめた。
国交省は2015年度予算の概算要求をまとめた。
復興、地方創生、産業基盤の国際競争力強化などを重点分野に2014年度予算比16%増、総額で6兆6870億円を計上する。
多発する自然災害への備えや国民生活の基盤をなす社会インフラの次世代マネジメントシステムの構築は喫緊の課題である。とりわけ後者については総額800兆円と試算される国富の維持という意味において、また、ロボット、センセー、3次元データなど先端技術の市場創出という視点からも重要である。
ただし、地方創生も国際競争力強化もまずは国として目指すべきビジョンを明確にしたうえで、そのうえで国交省担当分として配分されるべきであろう。省別縦割り予算の積み上げによる非効率は結果的にゴールを遠ざける。
28日、JR東日本は北陸新幹線の開業日を2015年3月14日に決定したと発表した。
首都圏からの日帰り圏が拡大することの経済効果は小さくない。しかしながら、都市間交通の高速ネットワーク化が地方の活性化、自立の絶対条件ではない。中央からイニシアティブを奪還するための地方の知恵こそが地方創生の鍵となる。
豊田通商はインド企業とレア・アースを共同生産、日本へ優先輸入する。
パートナーのインディアン・レア・アースはインド原子力庁の100%子会社で、同社の生産量は日本需要の15%に達するという。
「脱中国」との見出しが各紙に躍ったが、そもそも日本のレア・アース需要はピークの6割減、昨年の中国からの輸入は2009年時点の5割まで低下している。チャイナ・リスクの軽減が目的の一つあることは言うまでもないとしても、むしろ、生産拠点の分散と取扱総量の拡大に主眼があるとシンプルに解釈すべき。
最後に今週最大のニュースの一つとして、代ゼミのリストラをあげたい。
時代の終焉の残像を消し去る決断に賛辞を送るとともに従前より進めてきた所有不動産の業態転換に止まらない新たな事業へのチャレンジに期待したい。
今週の”ひらめき”視点 8.24 – 8.28