自動車産業 2015年予測は前年比110.4%(1月更新)


2014年の新車販売台数は前年比3.5%増の556.2万台で、3年連続の500万台越えとなった。内訳を見ると、登録車が前年比0.8%増の329.0万台に留まる一方で、軽自動車が前年比7.6%増の227.2万台と2年連続で過去最高を更新した。
登録車について見ると、消費税率引上げ前の駆け込み需要(1月~3月の販売)は好調であったものの、4月以降は反動減からの需要回復が思わしくなかったことで、駆け込み需要時の貯金を4月以降に取り崩す結果となった。

軽自動車について見ると、統計開始(1968年)以来、初めて新車販売台数に占める比率が40%(40.9%)を超える等、軽自動車の人気が高まっている様子が窺える結果となった。また、軽自動車の自動車メーカー別シェアを見ると、スズキがダイハツを抜いて、2006年以来8年ぶりの首位に返り咲いている。

2015年は10月に予定されていた消費税率の引き上げ(8%→10%)が先送りされたことで、2014年1月~3月に発生したような駆け込み需要は発生しないこととなる。また、軽自動車税が2015年4月に引上げるものの、政府・与党の税制改正大綱で「軽自動車税の軽課措置の導入」が盛り込まれる等、各種税制の改正が新車販売の起爆剤になりにくい状況と推測される。
これらの点を考慮すると、登録車・軽自動車の新車需要が劇的に伸びることは困難と思われるが、自動運転機能が導入された車両が普及することで、高齢者を中心に買い替えが進む可能性がある等、車両購入に繋がる新型モデルの投入が自動車メーカー各社に求められる。

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