小売業 2015年予測は前年比101.5%(1月更新)


2014年は消費税が8%にアップするといった大きな節目があり、それが小売市場に大きな影響を与えることになるのではと予測されていたが、結果としては駆け込み需要、その反動といったものがほぼ予想された範囲に収まり、ここ数年のトレンド通り、小売市場規模は昨年を上回る結果に落ち着きそうである。もちろん大きな成長とはなっていないが、少しずつ市場規模を戻している点は、市場にとっては明るい材料である。

ただ、その大きな要因となっているのは、2014年に過去最高の来日人数を記録した外国人観光客の消費であり、百貨店をはじめとする主力販路は、2013年、2014年とこの外国人観光客の消費を除いた日本人だけの消費に限定すると、良くて昨年比横ばい、もしくはやや減少といったトレンドになっている可能性が高い。このような状況では、今後、外交関連、災害といったアクシデントがあれば、外国人観光客の消費が大きく減少するリスクがあること、また小売業にとっては戦略面を大きく転換する必要もあるため、コストも増加するリスクなども生じるなど、サプライヤーにとっては慎重にならざるを得ない状況でもある。

2015年は、日本人の消費が今一つ元気さを欠いてはいるものの、様々な規制が緩和されていることから、大きなアクシデントさえなければ、外国人観光客の増加は確実視されており、2014年と同様のトレンドが継続する見通しである。

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