OECD、多国籍企業の課税強化へ, ハードのコモディティ化とサービスのグローバル再編が進行する
経済協力開発機構(OECD)は、多国籍企業の課税逃れの防止に向けた国際ルールづくりに関する報告書を発表した。
これは二重課税を回避するための国際的な取り決めや各国の税制差を駆使した多国籍企業による二重、三重の非課税を防止するためのものであり、とりわけ、移転価格税制、ネット取引、金融商品の課税逃れに網をかける。強制力はないものの加盟国はこのルールにもとづき国内法を整備する。
具体的にはインターネット経由で海外から配信される音楽や書籍コンテンツなどに消費税が課税されない問題やグループ内の国際取引や親子間の配当における税逃れなどが対象となる。
こうした動きは、国家を越えた次元に生存環境を拡張し続ける多国籍企業に対する言わば「国家からの反撃」とも言えるが、もはや国内法という単位で彼らを制御することは出来ない。国を越えたレベルにおけるルールが検討されるべき時代となりつつある。
グーグルは新興国向けのスマートフォン「アンドロイドワン」を発売すると発表した。価格は100ドル程度、グーグルが設計、インドの端末メーカー3社が製造を担当、パナソニックやHTC、レノボも参加するという。もはやスマホは汎用品であり、メーカーがイニシアティブをとる先端市場ではなくなった。
ソフトバンクは買収した子会社のスプリントのネットワークを活用し、iPhone6ユーザー向けに米国内であれば日本と同様の料金体系で通信サービスを提供する「アメリカ放題」プランを発表した。恩恵を受けるユーザーは極めて限定されているとは言え、ドコモやauにない戦略発想をソフトバンクは可能とする。
今週の”ひらめき”視点 9.14 – 9.18