もう一つの成長戦略として見直される北米、欧州市場
アパレル副資材商社モリト、H&Mなどを主要顧客に持つ米国の同業者スコーヴィルを買収。モリトは金属ホックの世界シェア2位、アパレル以外にも自動車や映像機器向け部門を持つ。モリトはスコーヴィルの買収によりアパレル副資材市場におけるシェア・アップと航空機や医療分野への進出をはかる。
承継される起業家精神に期待、リクルート上場
6日、リクルートホールディングスは16日に予定される上場に際しての公募価格、売出価格を3100円としたことを発表した。上場時の時価総額は1.7兆円、調達する1000億円を超える資金は海外M&Aとシステムに投資するという。
新規上場の今年の“主役”としての経済効果はもちろんであるが、リクルートの“もう一つの功績”は何よりも多くの起業家、人材を途絶えることなく日本産業界に輩出し続けてきたことだ。宇野康秀(USEN)、杉本哲哉(マクロミル)、小笹芳央(リンクアンドモチベーション)、経沢香保子(トレンダーズ)、高城幸司(セレブレイン)、島田亨(楽天野球団)など、リクルート出身の経営者は数知れない。
2000年2月のダイエーからの株式買戻しもルクルートの自主独立を象徴するインパクトがあった。こうした気概こそがリクルートの“らしさ”であって、上場がリクルートの起業家精神の制約にならないことを願う。
今週の”ひらめき”視点 10.05 – 10.09