小売産業 2015年予測は前年比103.3%(6月更新)


市況全体としては消費税の影響のあった昨年と比較すると、どの小売業も昨年対比としてはクリアしている状況のようであるが、各企業とも自社の対予算としては、予想以上に苦戦しているといった状況が伝えられている。

この要因としては、昨年後半からの商品価格の値上がりが挙げられている。特に高額な輸入品などは、為替の関係もあり、その値上がり幅が大きく、消費者もさすがに手を出さなくなってきている。そこにアップした消費税の影響も加わったことから、よりインパクトが強く、消費者心理に影響を与えている。

もちろんこれは日本人消費者の話であり、一方の外国人観光客消費は相変わらず好調に推移している。これまでこの現象に躊躇いをみせていた多くの小売業も、さすがにこのタイミングを逃がす手はないという考え方に変化しており、遅ればせながら対応策を打ち出している。ただ、この外国人観光客の消費への対応に関しても、対応できる(外国語のできる)販売員となると明らかに不足している等、また違った問題が生じつつある。このような状況で、小売業としては少し視点が定まらない市況になっていると言えよう。

 

月次、四半期、年次の予測値推移およびその他の産業別予測はこちらからもご覧になれます。

 


コメントを残す