迷走する新国立競技場、デザイン変更、収容規模縮小へ


2520億円に膨らんだ建設費に対する批判を受け、政府もようやく本格的な予算縮小に動きだした。
そもそも昨年の発表時点における1625億円という数字の杜撰さにも呆れるが、過去4大会のスタジアム建設費の総合計2428億円をも上回る金額は尋常ではない。
更に、現時点で確保済みの財源がわずか626億円(国392億円、スポーツ振興基金125億円、toto109億円)という事実も衝撃的である。日本スポーツ振興センター(JSC)は命名権の販売で200億円、totoの売上から660億円、そして、東京都から500億円、と勝手に皮算用するが、例えそれらが実現してもまだ足りない。

そして、問題が大きくなるにつれて、JSC、文科省、有識者会議、デザイン審査委員長の安藤忠雄氏、組織委員会会長の森善朗氏など、決定に大きく関与した渦中の当事者たちの無責任な発言が目立ってきた。
「都外から通勤などで東京へ流入する人に対して1人あたり1000円の地方税を課せば600億円を確保できる」などと言って得意になっている元知事なる御仁と、「オリンピックが皆さんの負の要素のきっかけに思われるようなことは、アスリートとして本望ではない」と語った有森裕子氏の涙はまさに対極にある。

今週の”ひらめき”視点 07.12– 07.16

 

~変化の予兆をつかむ、変化の本質を見抜く~
今週のWebニュースクチコミランキングはこちらからもご覧になれます。

 


コメントを残す