世界最大の原子力企業アレバ(仏)、三菱重工に出資を要請


4期連続の純損失で経営危機に陥り、現在、仏政府のもとで再建中のアレバが、三菱重工に対して子会社の原子炉メーカー、アレバNPへの出資を要請した。
アレバは中国核工業集団と共同で使用済み核燃料の再処理工場を建設することをつい先週発表したばかりだ。同社のフィリップ・バラン会長は「中国の原子力セクターは成長しており、アレバの将来にとって中心的な存在」と語っており、当然、中国核工業集団に対しても資本参加を打診しているはずだ。
三菱は加圧水型軽水炉の開発・販売でアレバと提携している。しかし、アレバNPにおける中国企業との“同居”、そして、経営支配権のないレベルに留まる出資構成は三菱にとって重大な技術流出リスクを孕む。

東芝は評価額の3倍もの資金を投じた米ウェスティングハウスの買収で、結果的に米国の原子力技術と米国の雇用を守り、自身は粉飾決算に沈んだ。
原子力は、各国の政治利害、軍事機密、そして、国際的なパワーバランスから決して自由になることは出来ない。米中首脳会談は25日(本日)、2017年の仏大統領選の有力候補の一人、マニュエル・バルス仏首相の訪日は10月2日~5日である。

今週の”ひらめき”視点 09.20 – 09.24

 

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