SHAME! NO BAN! NO WALL! 全米で反トランプデモ、拡がる
分断と拒絶の連鎖が現実の懸念となりつつある。27日、トランプ大統領は中東、アフリカの指定7カ国からの入国を制限する大統領令に署名、各地の空港では29日までに280人にのぼる渡航者や難民が入国を拒否された。これに対してニューヨークやボストンの連邦地裁は大統領令の執行停止を決定、入国制限の一時解除と強制送還の停止を命じた。また、イエーツ司法長官代行※、首都ワシントンを含む15の州司法長官もこの大統領令の違憲性を指摘した。
※ホワイトハウスはイエーツ長官代行を直ちに解任、後任にバージニア州東地区のダナ・ポエンテ検事を指名、同判事は大統領令を執行するとの立場を表明した
こうした中、カナダのトルドー首相は「カナダは難民を歓迎する」旨の声明を発表、独メルケル首相、仏オランダ大統領、初の首脳会談で「英米の蜜月ぶり」を演出したばかりの英メイ首相も直ちに不同意を表明した。また、スターバックスは全世界の店舗で1万人の難民を雇用する方針を発表、ツイッター社は公式アカウントで「ツイッターは移民とともにある」とつぶやいた。アップル、グーグル、フェイスブック、アマゾン、ナイキ、ゴールドマンサックス、フォード、GMなど、大手企業も相次いで懸念を表明した。
イランのザリフ外相は「今回の大統領決定は過激派集団に対する偉大な贈り物である」と皮肉ったが、残念ながら反ムスリム主義者に対する“贈り物”にもなった。29日、カナダのモスクで礼拝中のイスラム教徒に対する乱射事件が発生、6人の命が奪われた。
米国そして世界がトランプ政権に対して抗議の声をあげる中、自由と民主主義を党名に冠するわが国の与党党首は「コメントする立場にない」と意思表明を留保した。Shame!
今週の”ひらめき”視点 01.29 – 02.02
代表取締役社長 水越 孝
~変化の予兆をつかむ、変化の本質を見抜く~
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