X(エックス)ビジネス始動! 既存の“規格”を超えた事業創造を目指す


長尺旋盤を得意とする金属加工の㈱サーフエンジニアリング(神奈川県綾瀬市、根本社長)が難加工品の共同受注ネットワーク「工業の宮大工」プロジェクトを立ち上げた。
同社はガス配管検査用昇降ロボット「のぼるくん」(かながわビジネスオーディション2015、最優秀賞)を開発したことで有名であるが、横中ぐり盤、平面研削、超微細研磨等それぞれに秀でた“町工場”たちと連携することで高度な技術を要する単品ものや難度の高い試作品の共同受注を推進する。将来的には50社程度の町工場集団を目指しており、所謂「下請け」「孫請け」とは異なる次元で高単価、高付加価値化を目指す。
一方、中小製造業の連携で先行する太田区も新たな取り組みに着手する。“下町ボブスレー”に次ぐ共同事業として「障害者向けスポーツ用具」プロジェクトを立ち上げた。第1弾は車イスバスケットボール用車イス、区内企業からなる“産業クラスター”を形成して2020年パラリンピックでの採用を目指す。

中小企業庁は中小企業の事業承継に関する5ヵ年計画をまとめた。2021年までに20-30万社を調査し、円滑な事業承継やM&Aによる事業存続をはかるという。
多様な中小企業の存在はものづくり産業の基盤として、雇用の受け皿として、高度な技術の承継と実践という意味において、重要である。しかし、大手メーカーを起点としたサプライチェーンに組み入れられたままの取引構造や現行業態の枠内での事業存続では魅力ある産業とはなるまい。
中小製造業やニッチ産業の開拓者たちの可能性を引き出し、その自立的成長を促すためには①オープンイノベーションを誘発する仕掛け、②個々の企業の潜在的な可能性を知的資産として活用する仕組み、③業種、業態、事業規模を越えたコラボレーションを創出するための持続的かつ発展的なプラットフォーム、の整備が不可欠である。当社が立ち上げる“X(エックス)ビジネス”※のミッションもすなわちこれら3つの実現にある。各位の参画、応援を心よりお願いする次第である。

※X(エックス)ビジネス:https://xbusiness.jp

今週の”ひらめき”視点 07.17 – 07.20

代表取締役社長 水越 孝

 

~変化の予兆をつかむ、変化の本質を見抜く~
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