2021年1月に2万人を対象として実施した消費者アンケート調査結果では、2019年調査よりも認知度が数ポイントずつ改善
~いずれの収納サービスでも認知度は増加傾向に~
1.調査結果概要
本調査では、全国に居住する20歳代から70歳代までの男女20,000名を対象として、収納サービスの利用実態(認知度、現在・過去の利用状況、今後の利用意向、選択基準、良い点・悪い点、利用をやめた理由、利用方法の変化)について、消費者アンケート調査を実施した。
収納サービスの利用経験者(「現在、利用している」と「過去に利用したことがある(現在は利用していない)」の合算値)は、「トランクルーム」が7.4%、「レンタル収納」が5.0%、「コンテナ収納」は5.1%という結果であった。2019年1月に実施した前回調査では、「トランクルーム」が7.8%、「レンタル収納」が5.5%、「コンテナ収納」が5.7%であったので、ほぼ横ばいから若干減少する結果になった。
一方、収納サービスを知らないという回答(「名前を聞いたことがない」の回答率)は、「トランクルーム」が11.1%、「レンタル収納」が25.2%、「コンテナ収納」は24.2%という結果であった。2019年1月に実施した前回調査では、「トランクルーム」が12.3%、「レンタル収納」が28.7%、「コンテナ収納」は27.7%という結果で、いずれの収納サービスでも認知度については数ポイントずつ改善した結果となった。収納サービスの利用経験者はほぼ横ばいでの推移となっているが、一方で収納サービスを知らない層は減少しており、収納サービスの認知度は高まっているという結果であった。
2.注目トピック
整理整頓に関するニーズ
荷物を収納することを検討する要因の一つに「整理整頓」が挙げられる。その一方で、「荷物の整理整頓」を進める際に、「収納」することではなく、「処分」することもまた選択肢の一つとなる。本調査とともに、収納サービスを認知しているが利用経験の無い男女300名を対象として、収納サービスの今後の利用意向について調査した。収納スペースに求める設備や機能について尋ねたところ、不用品の廃棄や売却を求める回答が多かった。
収納サービスを利用することで荷物を整理整頓することはできるが、整理整頓をすること以外にも収納サービス利用者の利便性を向上させる施策として、アンケート調査では必要のない荷物を「処分すること」に関するサービスの拡充が求められているという調査結果になった。
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利用開始を検討するタイミング
調査要綱
2.調査対象: 全国に居住する20歳代から70歳代までの一般生活者
3.調査方法: インターネットアンケート調査
<収納サービスに関する消費者アンケート調査について>
本調査では、一般生活者の日常生活を支援するサービスの一つである収納サービスを対象として、全国に居住する20歳代から70歳代の男女20,000名にアンケート調査を実施した。収納サービスの利用実態(認知度、現在・過去の利用状況、今後の利用意向、選択基準、良い点・悪い点、利用をやめた理由、利用方法の変化)などを尋ねた。
また同時に、収納サービスを知っているが利用したことが無い男女300名に、収納サービスの利用意向(利用しない理由、利用を検討するタイミング、広さ、価格帯、収納拠点までの距離・設備・機能、何を収納したいか)について、アンケート調査を実施した。
なお、調査対象とした収納サービスの定義は、以下の通りとしている。
自宅やオフィス以外に利用者が料金を支払って個人の荷物(原則、商品以外)を預ける、もしくは保管するスペースを賃借するビジネスとし、①レンタル収納、②コンテナ収納、③トランクルームの3分野を対象としている。①「レンタル収納」とは、主に不動産事業者が手掛けるサービスであり、個人及び法人の荷物を預ける場所(スペース)を貸し出すサービスとし、主にビルや専用建物など建物内(屋内)に収納スペースを提供するサービスとする。ただし、金融機関の貸金庫や駅構内などにあるコインロッカーを除く。
②「コンテナ収納」とは、レンタル収納と同義であるが、屋内ではなく、屋外におけるコンテナ、もしくは鋼製物置などを収納スペースとして提供するサービスとする。
③「トランクルーム」とは、倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して、荷物・家財などを預かるサービス(生活者の利用分のみ、文書保管・法人利用を除く)とする。
<市場に含まれる商品・サービス>
レンタル収納スペース、レンタルコンテナ、トランクルーム
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