2021年第2四半期の住宅リフォーム市場規模は前年同期比24.4%増の約1.8兆円、2020年後半からの好調を維持
1.市場概況
2021年第2四半期(4~6月)の住宅リフォーム市場規模は1兆8,422億円(速報値)、前年同期比で24.4%増と推計する。昨年秋以降、住宅リフォーム市場は好調に推移している。
旅行・外食などへの支出が抑えられていることもあり、コロナ禍における「新しい生活様式」に対応する住空間へのリフォーム関連の支出・投資が堅調に推移しているといえる。
2.注目トピック
2021年上半期(1~6月)の住宅リフォーム市場規模は3.3兆円 前年同期比18.8%増
2021年上半期(1~6月)の住宅リフォーム市場規模は3兆3,496億円(速報値)、前年同期比で18.8%増と推計する。
昨年秋以降の好調が継続しており、「2020年下半期+2021年上半期」を年間の市場規模とすると、7.0兆円を超えるほど好調である。
分野別にみると、住宅リフォーム市場の大半を占める「設備修繕・維持」分野は、前年同期比で22.7%増と大幅に増加している。増改築工事や大規模リフォーム分野の需要回復は鈍いものの、住宅設備機器の交換や修繕等のメンテナンスリフォームが堅調に推移していると考える。
3.将来展望
2021年の住宅リフォーム市場規模は、6.5~7.0兆円を予測する。
引き続き住空間・住環境の改善に対する需要が継続する見込みで、2021年の市場規模は6.5~7.0兆円まで拡大する可能性がある。しかし、再度の感染拡大による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置延長の影響で、2020年春のような営業自粛などになった場合は市場規模縮小の可能性もある。
調査要綱
2.調査対象: 各種統計データ及び住宅リフォーム事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による市場規模算出、及び文献調査
<住宅リフォーム市場とは>
本調査における住宅リフォーム市場とは、「10 m2超の増改築工事」・「10 m2以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
なお、市場規模は国土交通省「建築着工統計」、総務省「家計調査年報」、総務省「住民基本台帳」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」をもとに推計した。
<市場に含まれる商品・サービス>
住宅の躯体・設備等の修理・修繕・改装に関わる工事等
出典資料について
お問い合わせ先
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。