プレスリリース
No.3234
2023/05/30
個人向けオートリース市場に関する調査を実施(2023年)

個人向けオートリース車両保有台数は2025年3月末には約71万台へ
​~商品・サービスの多様化や認知度拡大を受け、堅調に推移~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の個人向けオートリース市場(自動車サブスクリプションサービス含む)の調査を実施し、現況や参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

個人向けオートリース車両保有台数の推移と将来予測
個人向けオートリース車両保有台数の推移と将来予測

1.市場概況

一般社団法人日本自動車リース協会連合会によると、2022年3月末(2021年度末)時点の国内の個人向けオートリース車両保有台数は前年同期比113.9%の498,650台であった。オートリース市場全体の9割を占める法人向けが減少傾向である一方、個人向けは拡大傾向にあり、対照的な動きを見せる。

前回調査(2017年度)時からの大きな変化として、自動車メーカー系事業者を中心に「サブスクリプションサービス」という名称によるサービス提供が相次いでいる。商品仕様やコンセプトは個人向けオートリースと類似する点が多く、個人向け市場の認知度、注目度の拡大に貢献している面もある。

2.注目トピック

個人向けオートリース・サブスクユーザーの月額支払額は平均約2.5万円

2023年3月に全国の個人向けオートリース・自動車サブスクリプションサービスの利用者、20代から60代までの男女400名に対するインターネットアンケート調査を実施した。同調査結果によると、ユーザーの契約店舗における月額支払額は平均で24,854円(無回答を除く391名の平均値)となった。回答母数の違い等により単純比較はできないものの、前回調査(2017年度)時と比較すると、1万円近く低下する結果であった。

契約店舗別にユーザーの月平均支払額を見ると、「ディーラー」が最も高く、「カー用品店」が最も安い結果となった。

また、個人向けオートリース・自動車サブスクリプションサービスの利用理由(複数回答)として「支払の手軽さ」や「月額の安さ・均等さ」などが上位回答に挙がっていることから、ユーザーの多くは金銭面でのメリットとしてサービスを利用している様子が窺える。

3.将来展望

2022年度は新車供給の停滞が継続する中、個人による新車購入時のオートリース(自動車サブスクリプションサービス含む)の利用に対する注目度は高まってきている。これに加え、中古車においてもリースによる提供が拡大傾向にあったことなどを踏まえた結果、2023年3月末(2022年度末)の国内の個人向けオートリース車両保有台数は560,483台(前年同期比112.4%)になると見込む。

さらに、今後の新車販売状況、車両購入時のリース化比率、リース契約期間など複数の要素を鑑み、国内の個人向けオートリース車両保有台数は2024年3月末(2023年度末)時点で629,428台、2025年3月末(2024年度末)時点で710,294台へと拡大していくと予測する。

オリジナル情報が掲載された ショートレポート を1,000円でご利用いただけます!

【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】
Aパターン
  • セグメント別の動向
  •  参入事業者は顧客の利便性向上や関心を引き寄せる施策に注力
     ユーザーは「支払の手軽さ」「安さ」を理由にリース・サブスクを活用
  • 注目トピックの追加情報
  •  個人向けオートリースの成長ポテンシャル上位は6地区
  • 将来展望の追加情報

  • 以下の 利用方法を確認する ボタン↓から詳細をご確認ください

    調査要綱

    1.調査期間: 2023年1月~3月
    2.調査対象: 個人向けオートリース参入企業 (専業系、信販系、自動車販売・整備系、石油元売り系、IT系、自動車メーカー系)
    3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電子メール・電話によるヒアリング、インターネットアンケート調査、ならびに文献調査併用

    <個人向けオートリース市場とは>

    オートリースはユーザーが自身で指定した車両をリース会社に代理購入してもらい、それを賃借する契約である。法人企業を中心顧客として市場は拡大を続けてきたが、近年は一般消費者(個人事業主含む)を対象にした「個人向けオートリース」市場も順調に拡大している。また、商品仕様やコンセプトが類似する「自動車サブスクリプションサービス」といった新たな名称でのサービスラインアップも増加してきており、個人向けオートリース市場の追い風となっている。

    ​なお、個人向けオートリース車両保有台数につき、2017年3月末~2022年3月末実績値は一般社団法人日本自動車リース協会連合会データより引用、2023年3月末見込値、2024年3月末予測値、2025年3月末予測値は矢野経済研究所算出値である。

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2023年03月29日
    体裁
    A4 138ページ
    価格(税込)
    110,000円 (本体価格 100,000円)

    お問い合わせ先

    部署
    マーケティング本部 広報チーム
    住所
    〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
    電話番号
    03-5371-6912
    メールアドレス
    press@yano.co.jp
    ©2023 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
      本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
      報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
      利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。