プレスリリース
No.3616
2024/09/11
流通菓子市場に関する調査を実施(2024年)

2024年度の流通菓子市場規模は前年度比3.1%増の2兆1,689億円の予測
​~物価上昇による節約志向がみられるも、堅調に伸びる流通菓子市場~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の流通菓子市場を調査し、製品カテゴリ別の動向、参入企業の動向、将来展望を明らかにした。

流通菓子市場規模推移・予測
流通菓子市場規模推移・予測
2023年度の製品カテゴリ別市場構成比
2023年度の製品カテゴリ別市場構成比

1.市場概況

2023年度の流通菓子市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年度比5.6%増の2兆1,039億円にて着地した。原材料高や人件費、輸送コストの上昇が続く中で、2022年度に引き続き多くの企業が製品価格の改定を実施した。消費者の節約志向から販売数量の減少も見られたが、製品単価の上昇がそれをカバーし、市場規模は伸長する結果となった。また、​コロナ禍の行動制限が緩和されて人流が回復し、行楽やイベントの再開に伴ってポケット菓子の需要が増加したほか、インバウンド需要の回復も追い風となった。
カテゴリ別に市場をみると、喉の違和感に対するセルフケア意識が高まったことでのど飴が好調に推移したことに加えて、Z世代など若年層を中心としたグミ人気の継続、ポケット菓子の需要回復などによりキャンディ・キャラメル市場が2桁増となったことが貢献した。また価格改定後も販売数量を落とさずに2桁増となったスナック菓子市場も、流通菓子市場拡大に大きく寄与した。

2.注目トピック

のど飴、グミの好調により、キャンディ・キャラメル市場規模がビスケット類市場に迫る

ここ数年、Z世代を中心にグミの人気が高まっており、商品数の増加、売場の拡大が顕著となっている。また、コロナ禍の行動制限が緩和されて人流回復が進んだ2022年度後半頃から、のどの違和感に対するセルフケア意識が高まり、のど飴の販売が好転したことから、これらが含まれるキャンディ・キャラメル市場は大幅に拡大した。
2023年度のキャンディ・キャラメル市場規模は前年度比11.4%増の2,843億円、カテゴリ別3位のビスケット類市場に迫る規模となった。

3.将来展望

2024年度の流通菓子市場規模は、前年度比3.1%増の2兆1,689億円を予測する。カカオ豆の高騰や円安の進行などのマイナス要素はみられるものの、国内消費者からは堅調に、インバウンドからは引き続き好調にや需要を獲得しており、ビスケット類やスナック菓子、キャンディ・キャラメルなどを中心として、市場は堅調に推移する見込みである。
物価上昇や消費者の節約志向が強まる中でも、国内の流通菓子需要が堅調に推移している背景については、チルドスイーツや専門店のスイーツなども含めた広義の嗜好品において、より価格が安い流通菓子へ需要が流れていると考える。

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Aパターン
  • セグメント別の動向
  •  チョコレート
     ビスケット類
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    調査要綱

    1.調査期間: 2024年5月~8月
    2.調査対象: 流通菓子メーカー、卸売業、商社、等
    3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、アンケート調査、ならびに文献調査併用

    <流通菓子市場とは>

    本調査における流通菓子とは、チョコレート、ビスケット類、米菓、豆菓子、スナック菓子、チューインガム、キャンディ・キャラメル、輸入菓子などの菓子品目について、量販店・食品スーパー、コンビニエンスストア(CVS)、ドラッグストア、ディスカウントストア等への卸売によって流通している常温流通菓子を指すものとする。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    チョコレート、ビスケット、米菓、豆菓子、スナック菓子、チューインガム、キャンディ・キャラメル、その他菓子製品(甘納豆、かりんとう、玩具菓子等)、輸入菓子など

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2024年08月22日
    体裁
    A4 434ページ
    価格(税込)
    220,000円 (本体価格 200,000円)

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