2024年度は新型コロナ関連予算の終了、各種経費高騰の影響で病院の経営状態が悪化、予算執行の延期等で装置更新時期が長期化の見込み
~2024年度のME機器(診断機器)市場規模は、前年度比2.4%増の3,721億600万円と予測~
1.市場概況
本調査では、病院や一般診療所、健診センター等で使用されるME(Medical Engineering)機器のうち、32項目(37製品・57分類)の診断機器を対象としている。
2023年度はコロナ禍で予算優先度の低かった製品の購入が活発化してきたものの、補助金等による特需のあった製品の反動減の影響は大きく、2023年度のME機器(診断機器)市場規模(製造販売業:販売元ベース)は前年度比2.0%減の3,635億2,200万円と推計した。
2.注目トピック
生体機能検査装置・生体情報モニタ(高級・中級品)
生体機能検査装置・生体情報モニタ(高級・中級品)市場は、大規模医療施設から一般診療所に設置されている生体情報モニタや、心電計、脳波計・誘発電位検査装置等の検査室製品に、各科固有の製品を含んでいる。
2023年度の市場は、生体情報モニタはコロナ禍の補助金等特需からの反動減、赤外線酸素飽和度モニタでは前年度の新製品上市によるプラス実績からの反動減、冠血流予備量比(FFR)測定装置はより非侵襲なバーチャルFFR採用の影響を受けた。そのため、2023年度の生体機能検査装置・生体情報モニタ(高級・中級品)市場は前年度比6.3%減の546億7,500万円と推計し、2024年度は同0.9%増の551億7,000万円を予測する。
3.将来展望
2024年度は、一部製品で補助金特需の反動減が引き続きあることに加え、病院の経営状態が悪化していることでME機器更新予算の執行延期も散見され、特に大型モダリティ(画像診断装置)でその影響が大きい。一方、コロナ禍で抑えられてきた装置更新需要も根強く、2024年度のME機器(診断機器)市場規模は、前年度比2.4%増の3,721億600万円と予測する。
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画像診断機器周辺装置
内視鏡関連製品
医用X線CT装置の市場動向
MRIの市場動向
調査要綱
2.調査対象: 国内メーカー及び輸入製品の製造販売業:販売元
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話による取材調査、ならびにアンケート調査併用
<ME機器(診断機器)市場とは>
本調査におけるME(Medical Engineering)機器市場とは、病院や一般診療所、健診センター等で使用される診断機器、CTやMRI、各種X線撮影装置、超音波診断装置に代表される画像診断機器(装置)や、生体情報モニタや心電計等に代表される生体情報・生体機能検査装置、内視鏡関連製品、各科特有の製品等、32項目(37製品・57分類)を対象とした。
<市場に含まれる商品・サービス>
心電計、生体情報モニタ、ポリグラフシステム、EEG・EMG、内視鏡、ハンディタイプ内視鏡、極細径内視鏡・細径内視鏡システム、超音波画像診断装置、IVUS・ICUS・ICE、医用X線CT装置、MRI、血管撮影X線装置/循環器X線撮影装置、外科用X線テレビ装置/回診用(移動型)X線装置、PET、脳磁計、骨密度測定装置、イメージャー/プリンター、自動現像機、サーマルビデオプリンター、CR・DR・CDR、FFR、(連続)心拍出量装置・CCO・連続モニタリングシステム、パルスオキシメータ、脳内酸素飽和度モニタ、経皮血液ガス分圧測定装置、各種血流計、麻酔ガスモニタ、非観血式自動血圧計、(医科向)電子体温計、深部体温測定装置、ウロダイナミクス・ウロフロメータ、聴診器
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