プレスリリース
No.3750
2025/03/28
スリープテック市場に関する調査を実施(2024年)

2027年の国内スリープテック市場規模は160億円を予測
​~法人向けサービスと睡眠のエンタメ化の進展による新たな展開~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の睡眠関連ビジネス市場を調査し、関連する製品およびサービスの動向、参入企業の事業展開、今後の方向性などを明らかにした。ここでは、スリープテック市場予測について公表する。

国内スリープテック市場規模推移・予測
国内スリープテック市場規模推移・予測

1.市場概況

スリープテックは、睡眠(Sleep)と技術(Technology)を組み合わせた分野で、ITやAIを活用して睡眠の状態を可視化し、改善をサポートする製品やサービスを指す。本調査におけるスリープテック市場とは、スリープテックに関連する寝具・家電等の製品(寝具はICT機能を含むもののみを対象とし、一般的な寝具は含まない)とし、主な製品には、スマートフォンアプリ、リストバンドや指輪型デバイス、ヘッドセット、寝具センサーなどがある。なお、市場規模はスリープテック関連製品のサービス・システムの利用料、アプリ使用料を対象として算出した。

睡眠の改善は社会課題として⾮常に重要視されており、これまで医療機器・医薬品だけではなく、寝具や機能性表示食品など様々な商品・サービスが展開されてきた。こうしたなか、新たな市場としてスリープテック市場が創出され、注目を集めている。

スリープテック市場には、医療機器メーカー、ヘルスケア企業、寝具メーカー、電機メーカー、情報通信企業、大学発スタートアップなどが参入しており、異業種の連携も活発化している。法人(企業​)向けサービスとして健康経営といった観点からも注目されており、従業員の睡眠改善を通じて、生産性向上や健康リスク軽減を図る取り組みが進んでいる。市場は近年急速に成長しており、2023年の国内スリープテック市場規模は95億円(スリープテック関連製品のサービス・システムの利用料、およびアプリ使用料ベース)と推計する。

2.注目トピック

睡眠のエンターテインメント化が注目

近年、エンターテインメント領域において「睡眠」の価値向上が注目され、睡眠そのものを楽しむという新たなアプローチとして、ゲームアプリやストーリー性のあるコンテンツを活用した睡眠促進サービスが広がっている。

スマートフォン向けアプリとして、睡眠時間や質を計測し、それをゲームの進行要素として組み込むことで、ユーザーが自然に良質な睡眠を取るよう促している。このアプリは公開後、短期間で数千万規模のダウンロードを記録し、特に若年層の間で高い継続性を有する。さらに、睡眠に関する専門機関の監修を受け、科学的な知見を取り入れたエンターテインメント体験を提供している点も特徴である。

また、睡眠と読書を組み合わせたリラクゼーションアプリでは、物語の世界観と連動しながら、ユーザーが心地よく入眠できる環境を整える取り組みが進められている。これに関連した体験型イベントも開催され、より多くの人に睡眠を前向きに捉える機会を提供している。

​これまでスリープテック市場では計測や分析、改善提案が主流であったが、睡眠そのものに有意義な価値をもたせるアプローチが求められるようになってきた。今後は、ゲーム、音楽、読書などのエンターテインメントと睡眠の融合が進み、より幅広い層に向けたスリープテックサービスが拡大していくことが期待される。

3.将来展望

スリープテック市場は、寝具・家電といった関連製品から、様々なスマートフォン向けアプリや睡眠改善サービスを含む広範な市場として成長しており、2027年の国内スリープテック市場規模は160億円(スリープテック関連製品のサービス・システムの利用料、およびアプリ使用料ベース)にまで拡大すると予測する。

なかでも睡眠をターゲットとした法人向けサービスは、健康経営や生産性向上の手段として注目される。従業員の睡眠改善が企業の利益率やエンゲージメント向上に寄与することが近年示唆されている。このようななか、市場拡大の鍵は法人向けサービスにあるとみる。

​一方で、法人向けサービスとしての運用には従業員個人の睡眠データの取り扱いに関連するプライバシー保護の必要性や、睡眠改善により従業員の生産性向上の効果が表れるまでには時間を要することから計測時間の確保とその評価とのバランス、また長期的なサービス提供に対する法人側の理解と納得を得られるかどうかといった課題もある。これに対応するため、生成AIを活用した業務効率化や、企業戦略への組み込みが求められている。また、全般的には健康維持に対する無関心層へのアプローチも市場拡大の重要なポイントであり、エンターテインメント要素の活用や福利厚生への組み込みなど、新たな取り組みが必要とされている。

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    調査要綱

    1.調査期間: 2024年10月~2025年1月
    2.調査対象: 寝具類メーカー、食品・サプリメントメーカー、医薬品メーカー、医療機器メーカー、その他スリープテック関連システム・サービス事業者等
    3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用

    <スリープテック市場とは>

    スリープテックとは、センサーやアプリなどのIT・AIなどの技術を活用し、生体活動データを収集することにより、睡眠状態を分析したうえで、睡眠の改善を目指す装置、システム、サービスである。

    ​本調査におけるスリープテック市場とは、スリープテックに関連する寝具・家電等の製品(寝具はICT機能を含むもののみを対象とし、一般的な寝具は含まない)とし、主な製品には、スマートフォンアプリ、リストバンドや指輪型デバイス、ヘッドセット、寝具センサーなどがある。なお、市場規模はスリープテック関連製品のサービス・システムの利用料、およびアプリ使用料を対象として算出した。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    スリープテック関連製品、サービス・システムの利用料、アプリ使用料

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2025年01月31日
    体裁
    A4 210ページ
    価格(税込)
    165,000円 (本体価格 150,000円)

    お問い合わせ先

    部署
    マーケティング本部 広報チーム
    住所
    〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
    電話番号
    03-5371-6912
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