2023年度のオンライン決済サービス市場は32兆2,517億円と推計、2028年度の同市場は約63兆円規模まで成長すると予測
~BtoCのEC市場拡大に加え、対面決済領域およびBtoB決済領域などへの対象拡大が要因となる~


1.市場概況
オンライン決済サービスとは、主にクレジットカードやコード決済などの決済サービス提供事業者とECサイト運営事業者等との間に入り、ECサイト運営事業者の代わりにECサイト等で発生する決済処理等を行うサービスである。決済手段の多様化やサービス提供領域の拡大により、決済業務の代行業者であるオンライン決済サービスプロバイダーの対象業務は広がっており、オンライン決済サービス市場は成長を続けている。
オンライン決済サービスプロバイダーは、コード決済(オンライン)をはじめとした多様な決済手段に対応することで、より広い層の消費者を取り込もうとする加盟店に対して、決済サービスの導入・利用促進を図っている。また、決済サービスの提供領域においては、従来の物販に留まらずサービス領域やデジタルコンテンツ領域へと拡大しているほか、リアル店舗や無人精算機などの対面決済領域やBPSP※や掛け払いといったBtoB決済領域のサービス提供に注力する決済代行業者もみられる。
こうした要因を背景に、2023年度のオンライン決済サービス国内市場は前年度比114.5%の32兆2,517億円と推計し、2024年度には37兆4,944億円(同116.3%)まで成長すると見込む。
※BPSP(Business Payment Solution Provider)とは、カード決済を希望する買い手企業とカード決済を受け付けていない売り手企業の取引をつなぐBtoB向けソリューション
2.注目トピック
拡大が進む後払い決済サービス
後払い決済サービス(BNPL:Buy Now,Pay Later)市場は成長基調を継続しており、2023年度の後払い決済サービス国内市場は前年度比121.5%の1兆5,317億円まで拡大したと推計する。
後払い決済サービスが登場した当初は、若年層や主婦層などのクレジットカードを持たない層を中心に利用が広がっていたが、近年はクレジットカードを所有しているユーザーも普段は使用しないECサイトでの買い物では後払い決済サービスを利用するなど、クレジットカードと併用する動きがみられる。
後払い決済サービス事業者においては、分割払いの提供によりサービスの利便性や決済単価の向上を図る取組みや、物販系ECに加えてサービス系ECや対面決済など利用シーンを拡充する取組みが進んでいる。今後も利便性や決済単価の向上、オフラインを含めた利用シーンの拡充などにより市場は成長を続け、2028年度の後払い決済サービス国内市場は約2兆8,000億円規模まで拡大すると予測する。
3.将来展望
オンライン決済サービス市場は、BtoCのEC領域におけるサービス分野やデジタルコンテンツ分野へのサービス拡大に加え、対面決済領域やBtoB決済領域においてもサービス提供がさらに進むことから堅調な拡大を続け、2028年度のオンライン決済サービス国内市場は約63兆円規模まで成長すると予測する。
同市場では今後もオンライン決済サービスプロバイダー各社において、決済サービスの拡充や決済の枠を超えた価値提供に向けた取組みが進み、オンライン決済サービス市場は成長を継続する見通しである。
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【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
調査要綱
2.調査対象: オンライン決済サービスプロバイダーおよび関連事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
<オンライン決済サービスとは>
本調査におけるオンライン決済サービスとは、主にクレジットカードやコード決済などの決済サービス提供事業者とECサイト運営事業者等との間に入り、ECサイト運営事業者の代わりにECサイト等で発生する決済処理等を行うサービスを指す。
<オンライン決済サービス市場とは>
本調査におけるオンライン決済サービス市場規模は、決済業務の代行業者であるオンライン決済サービスプロバイダーを経由して利用された決済処理金額(取扱高)ベースで算出している。
<市場に含まれる商品・サービス>
決済業務の代行業者(決済代行業者、ペイメントサービスプロバイダー、後払い決済サービス提供事業者等)により提供されるサービス
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